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転生貴族の機械工房  作者: ギムテンリュウ
地球ではない世界アルカンテラ
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7話

「あそこに見える部屋、デミアン様の部屋じゃねえか?」

「そうだな。」

「でも、なんでデミアン様の部屋から濃い殺気が漂ってくるんだ?」

「そりゃ当然…くそっ!」

逃げた酒乱の痕跡を見つけられず、気が緩んだ二人の騎士は、頭から冷水をかぶったような衝撃を受けた。

-ガチャガチャ-

「悪いな、状況がお前に不利になってきてるぜ。」

「いざとなればお前を人質にして逃げればいいだけだ!」

「その状態で逃げるって?自分の体をどうにかするのも大変なのに、俺まで背負うのか…ソードマスターともなると自信も別格だな!」

-!-

男は俺の言葉を聞いて一瞬で雰囲気を変えた。いや、変えざるを得なかった。

酒の沼に溺れてぼんやりしていた精神が目覚める瞬間を、俺は目の前でまじまじと見た。

「こりゃ、すごい家柄のお坊ちゃまに会っちまったな。いや、これも運命ってやつか?」

「で、どうするつもりだ?今逃げれば命は助かるぞ。俺は去る者を引き止める趣味もない。」

「一つ聞きたい。」

「いくらでも。」

さっきとは打って変わって明晰になった男の意識から出てくる質問。

俺も得をしつつ、身元不明の酒乱ソードマスターにも何かメリットがある交渉が始まるのを察した。

「記録から抹消された逃亡者でも、ポジウェル家なら受け入れてくれるか?」

「逃亡者?」

「ああ…それも大罪を犯した犯罪者だ。フフフ…」

男は過去への強い後悔を感じさせる自嘲の言葉を口にし、苦々しい表情を浮かべた。

「お前…名前はなんて言うんだ?」

「昔呼ばれてた名前は捨てた。」

-待て…-

男の反応から、俺はある記憶を思い出した。

エーテルブレイドの序盤で少し登場して消えた、際立つ実力者についての記憶だ。

「好きに呼べ、文句は言わねえ。」

-そうか!あの男だ!-

頭角を現した後、裏切り者粛清という巨大イベントで音もなく消えた騎士!

アルドリック・ブラックウッドとして知られた男が、目の前にいるこいつだと気づいた。

「父上に話せば難しいことじゃない。」

「そうか…」

アルドリックの顔には安堵の表情が浮かび、同時に後悔や惜しむような感情も裏に垣間見えた。

-どうせなら手を打って、完全に味方に引き込んじまおう。-

俺の研究にも役立つだろうしな。

「お前のマナ回路、切れてるだろ?」

「それをどうやって…!」

驚愕を隠せないアルドリック。

驚きを顔にそのまま出した彼に、俺は平然とした態度で話を続けた。

「今すぐは無理だが、回復する方法を必ず見つけてやる。」

「それ…本当か?」

「確信は難しいがな。」

「それでもいい。俺は二度と剣を握れず、追われる覚悟をしてたから、そのくらいでも十分だ。」

喜ぶアルドリックに、俺はもう一つ提案をすることにした。

「見ず知らずの好意ってわけじゃないが、回復するまで剣を振るのを補助する道具を提供する。どうだ?」

「いい!最高だ!!」

アルドリックは嬉しさのあまり、左手で握り潰していた酒瓶を一気に飲み干した。

「プハッ!こんな時はしっかり飲まなきゃ…ん?ないじゃん!」

アルコール依存を今すぐ治すのは無理だから、時間をかけて少しずつ変えていく必要があるな、と俺は悟った。

「で、俺を何て呼ぶつもりだ?前の名前を使ったらポジウェル家が面倒になるぞ?」

「ちゃんと用意してある。」

俺はアルドリックの質問にニヤリと笑った。

「今日からお前は俺の剣術師範兼護衛、アルドリック・ブラックウッドだ。」

「ふむ…」

「気に入らないなら変えてやるか?」

微妙な表情を浮かべる彼に焦った俺は、急いで別の名前を考えようとした。

その時、アルドリックは口元を上げて言った。

「今の俺の境遇にぴったりの名前だな。」

その笑顔に応えるように、俺も同じく笑った。

「雇われた記念に、いい酒をやるよ。」

「いいのか?」

「俺はこの家の長子だ。度を越さなきゃ、大抵のことは許される。」

その言葉を最後に、俺は部屋を出た。

次回の話は24日(日)午後8時にアップロードされる予定です。

ぜひご覧ください!

小説に追加してほしい要素があれば、ぜひ提案してください!

提案していただいた内容をそのまま反映するのは難しいですが、検討のうえ、少しアレンジして作品に取り入れます!

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