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39話

2026年の新年が明けました。

新年から皆様と一緒に、私が心を込めて作った作品をお楽しみいただけることに、ただただ嬉しく思います。

今年も皆様のご家庭や親戚、兄弟、恋人に幸せと幸運が訪れますように。

よろしくお願いいたします。

いつも作品を読んでくださる読者の皆様、本当にありがとうございます。

新年あけましておめでとうございます。

「グズグズ入って怪我したら、ずっと文句言うばい! しっかり気ぃ引き締めろよ!」

規律と気合いがしっかり入ったエヴァン少領の部下たちは、みんな遠くに離れて俺の到着を待っていた。

それでも万一を考えて部下に注意を促した少領は、俺に言った。

「よろしくお願いしますばい、坊ちゃん!」

「できるだけ早く片付けるから安心してくれ、エヴァン少領」

「お願いやけん、無理はせんといてくれよ」

俺はエヴァン少領の頼みを聞きつつ、急ぎすぎは難しいと判断して答えず、すぐに障害物に向かった。

『ドンドンドン』

「はあ、これは……」

さっきは詳しく見てなかったから、道の上に障害物がたくさんあるようにしか見えなかった。

すぐ近くで詳しく確認すると、まさに壮観だった。

「これ一体どうやって運んできたんだ?」

大木を何本も伐採して障害物にしたところまでは理解できる。

だが、大人何人かが横に並んで囲んでも手が回らないくらい巨大な木は、どうやって運んできたんだろうと疑問が湧いた。

『荷車でも使ったか?』

首を振ると別のレンズが作動して側面の景色を見せてくれた。

『車輪の跡もないな』

じゃあ建設用機体を何機か使ったのかと詳しく観察したが、それも違う。

『あれは機体の足跡じゃない』

人が行き来して土に少し埋もれたが、俺にはわかった。

足跡は、地球の神話や伝承で語られる巨人のものじゃないと合わないくらい巨大だった。

『首を振る』

新しく発見した興味深い痕跡に気を取られそうになったので、俺は首を振って考えを振り払った。

「みんな! 坊ちゃんが片付けやすいようにしたら、すぐ片付けろばい!」

「はい!」

「出番はないはずやけど、騎士の皆さんもよろしく頼むばい」

「ご心配なく、エヴァン少領」

俺は機体の両腕を伸ばし、人間をはるかに超える力で持ち上げて片付けようとした。

『カチカチ』

『ギギギギ』

「やっぱり無理か……」

機体の限界に近い力を出したが、障害物はびくともしない。

緊急用に用意したマナを使っても劇的な変化はないだろうと思った。

「すぐに使うことになるとはな」

予想外だったが、万全の準備をしていた俺は今、喜びを通り越して興奮さえ感じた。

『カチカチカチ』

コックピットにあるレバー式スイッチの状態を変え、中央のボタンの一つを押した。

『ドン』

『ギィィィィン』

機体の片腕に、今まで半分に折りたたんで携行していた装備を起動すると、かなりの騒音が発生した。

そして右腕に装着されていた部品を外して左腕の装備と結合すると、馴染みのある形が異世界アルカンテラの大地に現れた。

「あ、あれは何じゃがね!?」

「ノコギリ……じゃないですか?」

「どんなノコギリがあんな形しとるんじゃばい!?」

エヴァン少領を筆頭に兵士や騎士たちが舌を巻いて感嘆したり、奇妙だと言ったりした。

説明する時間が必要なので俺は気にせず、作業を始めるために機体の腕を動かした。

『カチャカチャ』

『ドリリリリリリ』

内燃機関で猛烈な回転力を出すチェーンソーに比べれば劣るが、今はこの瞬間にはとても役立った。

『ギリギリ』

俺がレバーを握って手動で回し続けなければならない点を除けば完璧だ。

『うう……次は自動で動くようにしないとな』

そうしないと腕がいくつあっても足りないと思った。

「す、すぐに半分切れました!」

「さすが侯爵閣下の息子である坊ちゃんばい!」

障害物で道が塞がってどうしようもない状況が終わりを迎えそうになると、そこにいた全員が喜んだ。

だが俺は喜べなかった。

「これは……悪質にやってるな」

ただ木を伐採して置いただけだと思っていたのが大間違いだった。

奴らはどこから手に入れたのかわからないが、かなり太い鉄線で巨木と木、木同士を絡めて互いに支え合う構造を作っていた。

「万一に備えて用意しておいたのに、今が一番報われる瞬間だな」

確かに寝る時間を削って作ったものが役立って事態をスムーズに解決してくれる。

だが俺はなぜか不安を感じていた。

『ギィ』

『ガタン』

『カチャカチャ』

機体の背面に目立たないように収納していた、薄いが強い力を持つ補助腕を出した俺は、それを操作した。

『カチカチ』

ピンチアームのおかげで鉄線を簡単に切断できた俺は、再び木を切断して終止符を打とうとした。

集中しようとした時、集音装置が異質な音を俺に伝えた。

「ん?」

『シュッ』

「うわっ!」

エヴァン少領のそばにいた兵士の胸に、どこからか飛んできた矢が突き刺さった。

幸い鋼鉄の胸甲を貫通しなかったようだ。

部下が倒れるのを見たエヴァン少領は、すぐに鋭く叫んだ。

「敵じゃぁぁぁぁぁ!ばい!」

次回の話は2026年1月9日(金)午後8時にアップロードされる予定です。

ぜひご覧ください!


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