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三十七頁目
優しいばかりがひとに
すべて届くわけではないでしょう
けれどこの奥を見たとき
わたしは喜びに打ち震えるでしょう
そして手にとってしまうのです
たとえそれが形を成していなくても
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曖昧に相槌をうって
あなた聞かないふりをして
君は何も告げていないと
文句を言うのは愚かよ
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本能はとても素敵
いやらしくて素敵
からだのままに欲しがって
のこったものは晒されて
そのあと泣こうが笑おうが
それもまた本能
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とどけ あなたのそら
おちる あなたのこえ
うまく てをかざして
きらり なみだこぼす
⌘
ねむりの国へ誘われたのなら
愛おしいあなたに会えるのかしら
さまざまな小道を抜けた先に
愛おしいあなたは立っているのかしら
ヒールを放り投げて走って行ったら
わらって抱きしめてくれるかしら
ああその日まで生きていなくちゃ
まだこれを脱ぐことはできないわ
あなたの声はベッドサイドのランプ
おやすみなさい
おやすみなさい




