表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
こぼれゆくものたち  作者: 桐月砂夜
1/43

一頁目



思い出が 押し花であるなら


どれを 見つめようか


どれを あやめようか



 ⌘



このつめには 多くの記憶が やどっている


切っても 切っても


わたしがここに 居るかぎりは



 ⌘



交際をしていた ひとより


ひとり想っていた ひとの 誕生日ばかり


おぼえているなんてね



 ⌘



突き刺さる いたみがあるなら


突き刺さる よろこびもある


どちらも 刺々しい



 ⌘



ばかにされてもいいって思うのは


きっとわたしが自分をばかにしているからだ



 ⌘



泣くのがきらいだ


直前におなかを蹴られるような


あの感覚がきらいだ


だって何もみえなくなる


なにも





手を伸ばしてつかむ 幸せがあるなら


手を払ってしまう そんなものだってあるよ



 ⌘



やさしくされてもね そこにはいけないの



 ⌘



日差しに目を細める いつかの夏を想う


いまよりもずっと 暑かった気がする


考えると 涙が出そうになるから


わたしのあの夏は もう此処に


永遠に来ることはない



 ⌘



なにをたべたか おぼえていない


きていた 服すらも


あなたが そこにいたことしか なかった


そのほかには なにも なかった



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ