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3 落札されたら

「————以上十点が本日の商品でございます。お気に召していただけたでしょうか」


 会場から今日一番の拍手が起きた。


「それでは続きまして、入札の時間でございます。まず一つ目、人魚の宝石から行きたいと思います。始めは二十万から」


 男が金額を言い切ると同時に、黒い人影の方から声が上がり始めた。

 ここからでは何を言っているかは聞き取れない。


 少しすると声が止み、静寂が訪れた。


「———決まりました。人魚の涙は、百八十五万での落札とさせていただきます。商品の交換に関しては、オークション終了後に窓口までお声掛けください。」


 それから次々にオークションの商品が落札されていった。

 そして、ついに俺の番になった。

 二人の男がやってきて、俺を檻から出した。先程と同様、両側から腕を掴まれ持ち上げられる。相変わらず体は動かない。


「続いては、スピリットエルフの人材でございます。始めは五十万から」


 いくつかの声が聞こえてくる。ものすごく気持ちの悪く感じる。

 ひとしきり声が上がると、また静寂が訪れる。


「———決まりました。スピリットエルフは、三百二十万での落札とさせていただきます」

「繧?▲縺溘◇?√▽縺?↓繧ィ繝ォ繝輔′謇九↓蜈・繧九?」


 人影の方から大きな声が聞こえてきた。

 何を言っているかは、理解できなかった。


 その後もオークションは淡々と進んでいき、静かに幕を下ろした。



―――――――――――――――――――――――――――


 オークション終了後、オークションの司会をしていた男が檻の鍵を開け、俺を中から掴み出した。

 そのまま乱暴に腕を引っ張られ、ずるずると引きずられていく。先程までの軽快な様子はない。

 白い扉の前まで移動すると、男は手を離した。


「立て」


 男が命令すると、先ほどまで力が入らなかった足に力が入るようになった。

 久しぶりに自分の力で立ち上がることができた。


「この部屋に入れ」


 入りたくないと心では思ったが、勝手に足が扉の方に進み、扉を開けて中に入った。

 中には、一人の男が椅子に座っていた。

 黒いスーツのような服装で、年齢は三十代半ばぐらいだろうか。手には大きなケースを持っている。


「お待たせいたしました、ニズ様。こちらが、落札されましたスピリットエルフでございます」


 男は口調をガラリと変えて、にこにこと話し始めた。


「騾溘¥莠、謠帙r」

「分かりました。それでは、契約の儀に移りたいと思います。こっちへ来い」


 男の命令に従って、男の正面まで移動する。

 契約とは何をするのだろうか……。

 この後のことを不安に感じていると、男は無造作に俺の着ている布服の胸元を破った。



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