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2 オークションに出されたら

「それでは、今宵のオークションを始めたいと思います……!」


 大音量の男の声が聞こえてくる。耳の奥がとても痛い。


「今回の商品は、全部で十点でございます。各地より集めてきました希少なアイテムや人材たちでございます。まあ、正確には希少というよりも、()()かも知れませんが、今宵は特別な日。細かいことは気にしないでございます。ではでは、一つ目の商品の紹介から行きましょう。一つ目は———」


 男が話している間に、少しずつ周囲の明るさに目が慣れてきた。

 まず目に入ったのは、目の前にある黒い鉄格子。どうやら檻の中にいるらしい。

 鉄格子の奥には、なんとなく黒い人影が見える。今いる場所がとても明るく、奥がよく見えない。

 隣に目を配らせると、いくつかの檻が置かれている。体が動かせないため、何が入っているかまでは分からない。


「———さてさて、次からは人材の商品についてでございます。まず、一人目はかつて有名だったジャーベスト王国の第3皇女、リリカ様でございます。ジャーベスト王国は、前回の『闘戦』にて国を奪われ、今は植民国となっております。リリカ様はその際に亡命されたところを、我々が()()させていただきました。」


 黒い人影の方からたくさんの拍手が聞こえてくる。


「現在18歳と成人しております。残念ながら傷物ではありますが、体には問題はありません」


 拍手の音が小さくなった。

 このオークションは一体何なんだ。俺はどうなるんだ……。


「続きまして、二人目は希少種族でございます。真紅と紺碧の瞳を持ち、膨大な魔力を備えたスピリットエルフでございます」


 男の説明と同時に、俺の檻の鉄格子が開かれた。話している男とは違う男が二人やってきて、俺を檻から出した。体に力が入らず自力で立つことができない。


「すみませんねー。こちらのスピリットエルフ、魔力拘束をしている都合上弱ってしまっていますが、心身共に健康でございます」


 二人の男が俺の腕をそれぞれ持ち、体を持ち上げた。

 その時、首元から長い髪が垂れてきた。

 え、俺の髪ってこんなに長かったっけ?


「年齢はおそらく15、6歳と思われます。性別は女でございます」


 ……女?え、俺が?


「聞いたところによりますと、スピリットエルフの体がそれはもう調()()()()()そうで……。花の道もまだ来ておらす、初物でございますため夜のお楽しみ用としてもご利用可能でございます」


 先ほどよりも大きな拍手が聞こえてくる。

 説明が終わると、俺を持ち上げていた二人の男は俺を檻に戻した。


 おかしい。絶対におかしい。()()()()()()はずだ……!


「続きまして―――」


 男は次の商品の説明を始めた。しかし、俺には説明を聞く余裕はなかった。

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