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5話 友達との山登り(谷視点)

ゼルダ無双が楽しくて筆が進みません。

小中学生の時は友達と出かける機会なんて、ほとんどなくて、授業終了後は帰宅して、いい感じに悪を倒す設定とか考えてたなぁ。


あの日々に比べると今日は中山くんと山に遊びに行くなんて夢みたいだ!設定ノートは頭に叩き込んでるし、中山くんがどんな設定で来ても話を合わせるぞ!


僕らの高校の裏にはすぐに小さな山があった。生徒たちからは地味山と呼ばれていた。

それほど高くもなく、これといった特徴もない山。人に例えるなら担任の山村先生だろうか。

うん。パッとしない。ピッタリだ。


---

その頃、職員室では、

山村先生が突然顔を歪ませたかと思うと

「へーくしょい!」

すかさず隣の教師が尋ねる

「山村先生、風邪ですか?」

「いやぁ…花粉症かなぁ…」

---

閑話休題。


ものすごい速度で山を駆け上る中山くんを追う。

モーションははや歩きなのに、追いつくため、必死に汗だくで時々転びながら後を追う僕。途中で付いていくのに必死になって眼帯が外れていることに気づかなかった。


なんだこれ。中山くんめちゃくちゃ速いし眼帯慣れすぎ…。いつからこんなトレーニングしてるんだろ…


あまりにも付いていくのが困難だと感じ始めた僕は声をかけて少し止まってもらうことにした。


「な…中山!き(ゅう)け(いしよう)。」

呼吸がうまくできない弊害でまともに発音できなかった…。


中山くんが振り返る。


「谷、どうかしたのか?」


「速すぎ(て)疲れ(た)。」


中山くんが深刻な顔をしている。足を一旦止め、彼も眼帯に手を置きなにやら呟いている。

すると眼帯を取り、辺りをキョロキョロ見回した。


「なるほど。そうだな。ここらにするか。」


すると彼は香ばしいポーズを取りなにやらレジャーシートらしきものを取り出し、敷き始め、

「谷はここで引き続き頼む。」と言い、レジャーシートの四隅を固定し始めた。


中山くんの準備の良さに驚きながらレジャーシートに腰を落とした。足が棒みたいだ。中山くん活動的すぎるよ。がっかりさせてしまわなかっただろうか…。


汚名返上のため呼吸が整ったあと、それっぽいことを言っておくことにした。


「そろそろか…」


中山くんはレジャーシートの四隅の固定を終え、

「ああ。」とだけ返した。良かった!まだ嫌われてはいないみたいだ。


この雰囲気マジで最高だ。

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