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チャイニーズ・シスター  作者: ショーキチ
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プロローグ

俺の名前は角田駿也。父と母は離婚し、母は旅に父は今どこにいるのすらも分からない。たまに祖母も来てくれるがほとんど来ない。俺は実質1人暮らしを楽しんでいる。

「ワンっ」

ああ、忘れていた。俺の愛犬シロップもいた。こいつはかつて殺人犬と呼ばれていたが今ではそう呼ぶものももう居ない…。

「することも無いしシロップの散歩にでも行くか」

俺はシロップとかつて歩いて見ていた街並み、綺麗な夕焼けを見ながら昔のことを思い出す。母はいつもシロップの散歩に行くとお小遣いをくれていた。あの時の500円何に使ったのかなどとどうでもいいことも考えてしまう。俺は感傷に浸っていたが、隣をリア充のカップルが通り過ぎていく。

「まじでラノベとかキモくない〜?あんなのどこがいいの笑。さっきの妹系とか何〜?あんなの妹いないから羨ましくて買うんでしょ〜。まじきもい。」

「そうだよな。さすがにあんなの買うやつは引く。」

俺は拳を握りしめている。

カップルが二十メートルぐらい先に言った時俺は小声で言う。

「リア充爆発しろ。」

俺はカップルが話している間に思い出したことがある。そうだ、あの時の500円は初めてラノベを買った時に使ったと。500円じゃ買えなくて自販機の下に潜り込み硬貨を探したこともあった。そこまでして買いたかったのは確か

「俺に妹なんかいるわけない」

だった。この話は主人公圭一は妹が欲しいが親が離婚し、一人で暮らしている。そこにある日主人公の妹と名乗る女の子がやってくる。その子は主人公の腹違いの妹であり、それから暮らしていくというストーリーだ。

この小説は2巻で打ち切りになってしまった。なのでそこからのストーリーは分からない。

ベンチに座りながらそんなことを思い出していると雨が降ってきた。

「走って帰るぞシロップ。」

そう言って家に急いで帰った。

「雨にはたいして濡れていないし風邪はひかないだろう。」

そう思い急いで晩ご飯の準備をすすめる。自分で言うのもなんだがもう料理も上手くなったものだ。

料理をテーブルに並べながらいつも感じてしまう寂寥感を感じる。やはり一人で食べるご飯は物寂しい。そう考え早々にご飯を完食する。

雨はさらに強くなっている。明日から学校かーと考え今日は早く寝ようと決心する。尚、家にテレビと言うものは存在しない。なぜなら全てインターネットで情報を知るからだ。そんなどうでもいいことを解説しながら風呂に入ろうとする。

「ピンポーン」

インターフォンがなる。

「誰だよこんな時間に。」

そう舌打ちしながら玄関に行く。

ドアを開けると小さい女の子がずぶ濡れで立っていた。髪型はロングで若干茶髪がかかっているようだ。俺は暫く戸惑っていたが、

「どうしたのかな?迷子かな?」

と優しく言うと、

「お兄ちゃん、会いに来たよ。」

と天使のような笑顔で言ってきた。


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