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ローブの男
敷島は考えあぐねた。
試練とは何だろう。
いや、待てよ、試練と言えばここに閉じ込められているというのは試練なのではないだろうか。
ここから出ることが試練なのか?
それにはどうしたらいいのだろう。
やはり、豚面からヒントを得るしかない。
「俺は敷島陽一という。お前は何という名前だ」
「恨豚宅」
「変わった名前だな」
「お前こそ変わった名前だ」
「ここから出たいのだが」
「何度も言うが審判様にゆだねるしかない」
「その審判様はいつ来るのだ」
「もうすぐ来るだろう」
敷島は恨豚宅のその言葉を頼りに審判様とやらを待ち続けた。
やがて奥のほうで扉の開く音が聞こえた。
そして、ローブで姿を覆ったものが現れた。
恨豚宅は傅いた。
ローブを纏った男は牢の前に立った。
「お前が審判様か」
「審判様にお前とは礼儀知らずなやつめ」
恨豚宅が言った。
「よいよい」
ローブを纏った男は恨豚宅をなだめた。
敷島に向かっていった。
「いかにも私が審判だ」
そして、恭しくローブを上げた。




