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牢の中で
敷島は番兵に話しかけた。
「おい、ここから出してくれないか」
番兵は怪訝そうな顔をした。
「お前は犯罪者だ」
「俺は何もしていない」
「蛙から貰った肉を食って金を払わないからだ」
「金なら払ったはずだが」
「何を寝ぼけている。お前は肉を食った後すぐここへ連れられたんだ」
敷島は考えた。
あの赤い液は場所だけではなく時間まで移動するのではないか?
あの後蛙に確かに金を払ったが、それは未来のことなのだ。
今はまだ牢屋の中。
敷島は番兵に声をかけた。
「どうしたら出られるのだ」
「さあ、それは審判様が考えることだ」
「審判様?」
「この国の法を司るものだ」
敷島は審判を受けることが試練なのだろうかと考えた。
もう少し豚面から情報を聞き出そうとした。
何気ない話がいいかもしれない。
「お前は結婚しているのか」
「何故そんなことを訊く」
「少しお前に興味がある」
豚面は訝しそうな表情をした。




