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僧侶
祭壇に近づいたその人間は、僧侶の格好をしていた。
青のビロードのフードをつけていた。
僧侶は神具を持っていた。
それは、赤い柄の先に白い長い毛のついたものだった。
僧侶はそれを祭壇の前で大きく振り回した。
すると、神具から雷光が走った。
その光は祭壇にある虎の形をした像と呼応した。
虎の像は大きくなり、雄叫びを上げた。
そして、そのままどこかへ駆けていった。
僧侶が振り向いた。
敷島はさらにかがんだ。
僧侶が敷島に向かって歩いてくる。
「何者だ」
明らかに敷島に向かってかけられた言葉だった。
「出てこい」
敷島は赤い液を持ってこなかったことを後悔した。
僧侶は敷島に近づいた。
彼は右の拳を敷島に押し付けた。
「どこから来た、言え」
僧侶は威厳のこもった声で敷島に尋ねた。




