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元の世界に戻る方法
先に瀬戸が言った。
「赤い液を飲んだか」
「この世界の水は皆赤いようだが」
「そうだ」
「飲んだのか」
「ああ」
「どうだった」
「何度飲んでも同じだ、
時間や場所を移動することはするが、
元の世界には戻ることはできない」
「そうか」
敷島は暗澹たる気持ちになった。
「他に人間は・・・・・・」
「会ってない」
敷島はまだこの世界を夢のように
感じていた。
目が覚めて、気が付いたら家のベッドの上に、
いるのではないだろうか。
「でも、とにかくこの水を飲む以外
元に戻る方法はないんじゃないかと思う」
瀬戸は言った。
「どうしてそう思う」
「なんとなくだ」
敷島もやはりそのようなことを感じていた。




