前へ目次 次へ 12/26 赤い液 暫く水に映る自分の顔を見ていた。 私はトイレの水を掬い上げようとした。 右手の中指が赤い水に触れる。 気持ち悪くなり腕を引っ込めた。 私は右の手のひらをじっと見た。 中指に錆びついた赤い液がついていた。 私はそれを舐めた。 血の味がした。 眩暈がした。 前へ倒れた。 喧騒が聞こえてきた。 私は路上で倒れていた。 そこは、先ほどの城下町だった。 振り向くと蛙が私に手を出している。 私は、なぜかこの国の紙幣を持っていた。 それを蛙に渡した。 蛙は満足そうに去っていった。