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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

なろうに異世界ハーレム物が溢れてる件

作者: (´・ω・`)ノ

ある意味残酷な描写ありだと思います。

 エッセイ


 -- 1 --


 こんなタイトルですが、まずは落ち着いて話を聞いてください。

 別に批判というほど批判という話でも無いのです。

 重要な部分は四節目からになるので、そこまで飛ばしても構いません。


 世の中には古今東西、様々な物語が溢れています。

 そしてそれらの物語の多くに共通することとして、男女の交遊関係が大体は含まれているはずです。

 必ずしも恋愛関係のみではありません。

 主人公にとっての仕事、目標を達成する為に男女間の交遊が発生するというケースだって多いでしょう。


 一応例外として、登場人物が女性ばかりだったり男性ばかりだったり、交友関係もほとんどが同性別間のみの話もあるでしょうが、それらの多くは特定の層向けの作品ばかりかと思われます。

 大きなお友達向けはさておき、少年達複数名が協力し合うような作品であれば、それは大体十歳以下の男子用だったりもするでしょう。


 とりあえずそういった例外を除けば、この世に存在する物語の大半は、男女の交遊が内容に含まれているはずなのです。



 -- 2 --


 世の中の物語には大体男女の交遊関係が含まれていると認めて頂いたうえで、次の段階に話を進めます。


 それは、男女の交遊関係がどこを目指しているのかって話です。

 まぁなんと言いますか、男女間の友情、協力関係は無いとは言いませんよ。

 無いとは言いませんが、割合としては少ないだろうとは考えますが。


 男女の交遊関係というのは、結果としてつがいになることを目指している物なのだと、一旦断定しておきます。

 落ち着いて聞いて欲しいのですが、別に常に発情しているだとかそういう話ではありません。


 ただ理解して頂きたいこととして、男女の関係は子を成す為の番としての関係が一番自然な形だということです。

 男女間の交遊というのは、互いが今後番としてやっていけるかどうか、見極める為の儀式、事前調査であると考えるのが自然なはずなのです。

 共に番となり、家庭を築き、子を成せるパートナー足りえる存在かどうか、それを見極める為の交遊期間だと思われるのです。


 つまり、男女の交遊関係において互いの性能力の状態は非常に重要だってことです。

 具体的な話をすると、例えば子供を作り辛いほどの高齢の男性に対して、番になる為のモーションをかける女性なんて普通はいません。

 大体はお金が目的であるか、あるいはその人物の知識面、交友関係コネが目的となるはずです。

 逆に言えば、金や利用価値=知識その他諸々やコネを多く持つ男性であれば、高齢でも異性の相手にされるという話ですが。


 そういった特殊な関係を除けば、男女の交遊関係というものは互いに番と成り得るかどうかを量る為の関係が大半を占めるはずです。

 若くてもお金やコネなどがあれば当然そちらを狙われるケースもありますけどね。

 現実ならばまだしも、物語ではそれのみというケースは少ないはずです。



 -- 3 --


 話を次の段階に進めます。


 古今東西の物語が男女の交遊関係を記した内容であり、男女間で番となることを目指すものが大半だとするならば、では具体的にどのような内容になるのか。


 まず先に女性主人公の場合の話をしますが、女性は体の構造上、一度に複数の子供を生むことは出来ません。ですから、仮に逆ハーレム物だとしても一人の相手しか選ばないことが多いです。

 もしも複数選ぶ場合、そこには金銭的事情であるとか、男性同士が恋愛関係にあるだとか特殊な事情が絡むはずです。私の姉なんかは、最終的に♂2♀1でくっついてしまう漫画とか実際持っていましたからね。


 女性主人公に関してはそんな感じだとして、では男性主人公の場合はどうなるか。


 これは言うまでもなく、一人の女性のみを最終的に選ぶ物語か、複数の女性を選ぼうとする、実際に選んで獲得してしまう物語、ハーレム物か、になるはずです。


 男一人に女性複数というハーレム物。

 そこにどのような意味があり、どこを目指しているのか。


 これ、実は一口で語りきれないほどに要素が多いです。

 というのも、私が思う限り、男性というのは女性よりも欲張りで、尚且つ精神的に打たれ弱いと思われるので。


 ただそれらを語る前に確認しておきたいこととして、ハーレムというのは人間以外でも存在しています。

 野生動物で、ライオンしかり、トドしかり。

 ♂という性別は体の構造上ハーレムを築くことが可能な性別であり、そのことにより自分の血を広く残すことが可能で、それを目指すことも往々にして有り得るということは、再確認しておくべき事項です。


 生物的にはハーレム物は間違っていないと確認したうえで、次に進みます。



 -- 4 --


 では何故ハーレム物は大人気なのか。

 ハーレム物は生物的には間違っていません。安易に批判される代物では無いと私は考えます。

 ですが、世の中の物語において、ハーレム物の割合は比較的少ないかと思われます。

 しかし、「小説家になろう」のサイトにおいては溢れています。


 つまり特定の客層、年齢層の人々に、極めて強い需要があるということです。

 では何故そのような需要が発生しているのか?


 これはですね、私が思うに、心理学的な面が非常に強いと考えます。

 アブラハム=マズローという方が唱えた「自己実現理論」を例に出してみますが。


 マズローという方は、人間には欲求にそれぞれ段階があり、下位が満たされた順に上位の欲求を求める、という「欲求段階説」を唱えたそうです。

 説明の関係上、大雑把に書いていきますが。


 一段階目=生理的欲求。食事、睡眠、排泄等に加えてセックスも含まれる。

 二段階目=安全の欲求。衣食住の内の食以外二つもここに含まれる。

 三段階目=所属と愛の欲求。

 四段階目=承認の欲求。

 五段階目=自己実現の欲求。


 とりあえず並べてみましたが。これ、並べて書けばハーレム物との関係性は明らかなんです。

 だからこそ重要だと、私は考えます。


 年齢の若い中高生において、まずそもそも一番下の、一段階目の性行為の欲求すら満たされていないということです。

 性行為の欲求は一番ランクが低い、何よりも最優先で満たされるべき欲求なわけです。つまり物語を書くのならば、まず性生活面で読者、ユーザーを満足させるべきだと思われます。そこがまず根源的な欲求ですからね。


 ハーレム物、テンプレチーレムが何故優れているのか?

 それはマズローの自己実現理論を持ち出せば、明白なはずです。

 まず第一段階であるセックス、生理的欲求を満たしたうえで、主人公がチートで強いだとか、金が稼げるだとかの面で二段階目の安全の欲求まで満たします。

 そしてハーレムメンバーから主人公が愛されることや、ハーレムメンバーも含めた全体の交遊関係によって、三段階目の所属と愛の欲求を満たせます。

 四段階目の承認の欲求に関しても、チート能力による無双行為及び、ハーレムメンバーからの賛美によって満たされます。

 そして五段階目の自己実現の欲求に関しても、チート能力の行使によって自分がやりたいことをやる、という結果により満たされるのです。


「ハーレム物は中高生が満たすことの出来ない数多くの欲求を満たすことが出来るので優秀」という点をひとまず確認したうえで、次の段階へ進みます。



 -- 5 --


 さすがにマズローという方の理論を借りた話のみで終わってしまったのでは、私がこのエッセイを書いた意味が無いですよね。

 そんなわけで、そこより一つ踏み込んだ話をします。


 私が思うに、ハーレム物で重要な点はそれだけでは無いのです。

 というより、物語だからこそココが重要なのですが。


 それはですね、「ハーレム物の、物語のヒロインは、基本的に主人公を裏切らない」ということなのです。


 先に述べましたが、私は世の中の多くの男性は、メンタル面で比較的打たれ弱い人が多いはずだ、と考えます。

 特に昨今の日本の現状においては、女性があまりにも優遇され過ぎており、男性の権利が踏みにじられています。

 日本人男性がメンタル的に打たれ弱くなっていても、何もおかしくはありません。


 現在の日本の状況では、男性が女性を口説くのは非常にハードルが高いです。収入面の問題も非常に大きいですからね。家庭を築き子供を二、三人以上設けることの出来る給料を稼いでいる男性でなければ、女性に積極的にアプローチをかけ辛いはずです。

 こういった辛く厳しい現実が、日本人男性の心を蝕んでいるのは間違いありません。


 だからこそ私は、テンプレチーレム作品の女性陣が、癒しになると考えるのです。


 殆どのヒロイン達は主人公を拒絶しようとはしません。

 大体は積極的に受け入れてくれますし、あちらから主人公に迫ってくる傾向もあるでしょう。

 それは、何故なのか?


 私はこの件に関して、「現実の現代日本においては金銭面などでも家庭を築きにくいが、テンプレチーレム異世界では家庭を築きやすい」という事情が確実に影響していると考えます。

 日本ですと、庭付き一戸建てを良い土地に用意することは非常に厳しいですが、異世界でテンプレチーレムで無双している状態では、そういった環境を獲得することが、現代日本よりも遥かに容易であるはずです。

 少なくとも、主人公にとっては。

「もしヒロイン達との間に子供が出来てしまっても、さほど困ることはない」というこの保証の面は、わりと見過ごせない要素だと私は考えます。



 -- 6 --


 結局のところ、どういうことなのか。


 私はこう考えます。

 現実がハードモード過ぎて、まともに子供を作ることが出来ない。

『だからこそテンプレチーレムの物語の中でぐらい、子供が出来てしまっても何も問題無いさという気分で、恋愛経験をしたい』


 つまりはそういうことなのでは無いでしょうか。


 恋愛関係において、結局ヤることをヤったら子供が出来るという要素は外せないんですよ。

 子供が出来てしまっても何も問題無い環境というのは、恋愛をする際に非常に重要なんです。

 だからこその、テンプレチーレムなのです。


 よって私はこう結論を出します。


『小説家になろうのサイトからテンプレチーレム作品の人気が減少する為には、日本人の成人男性の過半数の年収が、六百万円以上になる必要がある』


 ……如何でしょうか。案外間違っていないかと思われます。

 現実が物語の中のように優しければ、何も物語に頼らずともリアルで可愛い嫁を確保して子供を作れば、それで十分な満足を得られるはずです。


 現実が厳しければ厳しいほどに、テンプレチーレムの人気は上がる! 間違いない!!!


 今後も小説家になろうサイトでテンプレチーレムは増え続けるでしょうが、皆さん、暖かい目で見守りましょう。

 全部、現実の金銭収入が不足しているのが悪いんです。

 あとついでに、美少女の数も不足していると思います。

そんなことよりミコ○テとにゃんにゃんしたい。(F○14)

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― 新着の感想 ―
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[良い点] 『小説家になろうのサイトからテンプレチーレム作品の人気が減少する為には、日本人の成人男性の過半数の年収が、六百万円以上になる必要がある』 説得力が有ります。 仕事で辛い目にあって給料は雀の…
[一言] 概ね賛成です。 打たれ弱く、自己否定が強く、望みと理想は高く、夢見がち。 チート&ハーレムはそんな読者の箱庭療法なのかもしれません。 ただ、一つだけ。 女性は本当に強く、優遇されているでし…
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