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夏生詩集

名残り雨

作者: 夏生

黒い雲と夕焼け空

強い風はどちらも

運んできた


黒い雲は南の島を

襲った雲ではないか


不気味に口を開けて

空を飲み込み、地をさらった

大風の源ではなかったか



冷たく強い風が

容赦なくふきつけてくる

叩きつける雨


にわか雨かと、通りすがりの人が言う

名残り雨だ、と私は思った

南の島を飲み込んだあとの名残り

不気味な滴りだと


泥の臭いが生々しい


名残り雨はやみ、いつもの夕焼け空が

何事もなかったような顔をして

広がった


あの黒い雲はどこへ流れていったのか





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