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第76回 あらすじ<その弐>(七十五回までの翡翠記分)

<登場人物>


グノー    主人公の兄弟子エピストローペのグノー魔法使い

メディカス  僧侶(酔遊仙のメディカス)防御魔法、治療魔法、躰術

ホーネス   スカラ国戦士(神槍のホーネス)槍の使い手

レピダス   黒虎騎士(銀弓のレピダス)弓、双頭槍の使い手

デュック   元宰相の子(斜行陣のデュック)参謀、双鞭の使い手

アスペル   女盗賊(黒豹のアスペル)スリング、手裏剣、メイスの使い手

ストレニウス 赤鬼騎士(重戦車のストレニウス)双手剣の使い手

ソシウス   斧使いの大男(旋風のソシウス)バトルアックスの使い手

エコー    ヘテロ青竜騎士(鎚人馬のエコー)風の魔法使い、ヴォーハンマー

フィディア  芙蓉記伝承者(譚詩曲のフィディア)竪琴


グレーティア 主人公

プエラ    主人公の幼なじみの娘



ビルトス   主人公の師(本名ダーナ)

デスペロ   魔法宰相

コンジュレティオ 軍総司令


紀朱王    パテリア国国王

芥子菜王妃  パテリア大国王妃

歴山太子   パテリア大国王子、嫡子

那破皇子   パテリア大国王子

蘭公主    パテリア大国王女


ウーマー   デスペロ配下上級魔法使い

ウレペス   デスペロ配下上級魔法使い

プロディティオ デスペロ配下上級魔法使い、那破皇子支持者

セラペンス  ビルトスと死闘した上級魔法使い

ペコー    セラペンス配下

カエルリウス ベロックスに負けた政府の一級魔法使い


コレガ    黒虎騎士、レビダスの友

ソダリス   黒虎騎士、レピダスの友


ブバルス   赤鬼騎士団団長

ファコス   赤鬼騎士

クラデス   赤鬼騎士


ガイウス   将軍 先鋒 旧政府反乱軍の南下を阻止

エレミアス  将軍 知将 ヘテロ戦で窮地を救う

ペラギウス  将軍 猛将 勇猛果敢な武将

ティモテウス 将軍 多数の敵将を倒した実績あり

ユリウス   副将 総指令の息子

アラヌス   将軍 最古参の将

カズパルス  将軍 元親衛隊

ヘンリクス  将軍 防御が強い軍

レオポルドゥス 将軍 重騎兵軍

スプリウス  将軍 勇猛な将

プロクロス  将軍 混成魔法軍

ヨハネス   将軍 軽騎兵

ドルスス   将軍 猛将

ゲラシウス  将軍 混成魔法軍

ヴィクトル  将軍 純粋魔法軍



ホスティス  ヘテロ国魔法宰相

ベロックス  青竜騎士団長

ローサ    ホスティスの養女

チューバ   白狼騎士(ローサの警護係)


トラボー   反乱軍首魁 舜皇子

マレボレ   トラボーの養父

ハレエレシス 反乱軍参謀、ブルマの乱首謀者

フィデス   トラボー配下魔法使い

ファルコ   トラボー配下武将

アミコス   反乱軍参謀、竪琴の使い手、元魔法省官吏

ファクルタス 反乱軍魔法使い、ブルマの乱生存者

アルゴン   反乱軍武将

オティス反乱軍武将

ホルディウム 反乱軍財務


レヴァン   ルーバス地方反乱軍武将

エネアス   ルーバス地方反乱軍知将


センド公   元領主

アビエス   センド公に仕える豊穣の魔法使い

フレイト   グレーティアの兄

レッジーナ  ルースの貧しい少女

ニーナ    レジーナの同居人


クリプトン  前宰相の長子、ドムス家当主

ケミクス   ドムス家の三男

クプルム   ドムス家の五男


オリス 怪物ハンターリーダー

ベル     オリスの仲間若年

ウルムス   オリスの仲間、剣士

モータ    オリスの仲間、風の魔法使い


ドクトリ   オリムメガラの魔法使い、古代魔法を復活させようとしている

ゲオルゲ   デュックの後見役、配下


アウダック  反乱軍首領(鎮圧される)

アクイロ   元政府所属魔法使い

モリウス   アクイロの息子


コンスピロ  那破皇子の世話役

クロレア   蘭公主のお世話役


トリス    ストレニウスの父親

ソロア    ストレニウスの妹

ビリー    ストレニウスの兄貴分

マリラ    ビリーの妻

アビア    フィディアの祖母

イーリス   ストレニウスの妻

ニガンダ   グノーの弟子、魔法使い


カリディアス ルミエ知県,行政長官

ガナイ    カリディアスの養子

サンテス   カプットの知府(行政長官)

ローム    ナティビタス知府

マリタ    ロームの妻、デスペロの娘


バリダス   虎の爪首領

モルタリウス 虎の爪序列2位

タブラス   虎の爪序列3位

テルパ    虎の爪序列19位 上級(下)魔法使い

ムルコ    麻薬組織の防御魔法使い(ウルマの兄)

ウルマ    麻薬組織の防御女魔法使い

スパーバス ベラ家家長、魔法属性の武器使い

ツタメア  スパーバスの妻、幻術使い

ラバックス ペラ家長男 高利貸し

オディーマ ベラ家長女、幻術使い

アクセンド ベラ家次男、魔法属性の武器使い


ミケーネ   アルマロスのミケーネ 


シャヘル   冥界の王 十人の妖魔の主


ウーマー   妖魔一位(抽腸獄 月光のウーマー) 宰相の配下

コスタ    妖魔二位(穿肋獄 ミトラのコスタ) 死者を蘇らせる

ハスタ    妖魔三位(針山獄 一角獣のハスタ) ホーネスの仇 

アエヌス   妖魔四位(焼手足 セルヌノスのアヌエス)ローサ陣営の妖魔

ラング    妖魔五位(抜舌獄 漁色のラング)  大蛇に乗る

ベネノ    妖魔六位(毒蛇獄 美粧蓮歩のベネノ)女性、二匹の獣を連れる

カーサー   妖魔七位(鋸解獄 紅蓮刀のカーサー)巨象に乗る

グラッシス  妖魔九位(寒氷獄 黒海馬のグラッシス)怪鳥に乗る


** 第五十二回 南北同盟 **

 ヘテロとの休戦協定が結ばれると、パテリア主力軍は王都フローレオに帰還した。紀朱王と宰相デスペロ、さらに総司令コンジュレッティオは対外の戦争が治まったので、国内の反乱軍討伐に目を向けた。西のアウダックの乱は収束し、ハレエレシスを中心とする南の反乱、宰相の娘夫婦を追い出して住み着いた北の反乱、ヘテロの後ろ盾を受けていた東の反乱、のどれを最初に討伐するかが話し合われた。

 「真正政府」を名乗る南の反乱軍は前王の王子を擁立し、ウンダ河一帯を支配し、反乱では最大規模となっていた。これに対し前王の王女を擁立した「正統政府」を名乗る北の反乱軍は、ナティビタスを占拠し、それ以上拡大はしていなかった。東の反乱軍については後ろ盾を失い、衰退期にはいっているようだった。南部を押さえパテリアの東西の流通の阻害になっている真正政府軍を急ぎ討伐しなければなからなかったが、宰相デスペロはワルコの危険性を主張し、彼の意見が通り、パテリア軍は正統政府を、まず初めに討伐することにしたのだった。

 南の反乱軍の王子トラボーはルースにあって、軍師のハレエレシスが優秀なため暇をもてあましていた。彼はお忍びで町に出ると、そこで野菜塵を拾う少女レジ−ナに出逢った。

孤児の彼女が商魂たくましく生きていく彼女の姿に惹かれ、トラボーは親しくなった。ここで彼女に過去に縛られるより、未来に向けて歩むことを勧められるが、彼には出来なかった。お忍びからトラボーが帰ってみると、臣下のフィデスとファルコが待ち構えていて、軍師のハレエレシスを排除するように箴言したのだった。彼らは軍師が全て仕切っていることに危機感を抱いていたのだった。この訴えは退けられたが、軍師が裏切るのではないかという不安感は王子に植え付けられたのだった。

 トラボーが本拠地ガミネティオに着いてみると、北の反乱軍の使者がやって来ていた。レピダスは同盟を求めたが、トラボーにとって、真の王子の自分以外の偽の王族など認められず、レピダスとの交渉を打ち切ろうとしたが、ハレエレシスの助言もあって、不本意ながら同盟を結ぶことにしたのだった。

 ハレエレシスは会談後、密かにレピダスを呼ぶと、巨人を蘇らせている岡に連れて行き瓊筵戦争の切り札としての、その存在を教えたのだった。交渉が成功したレピダスは急ぎナティビタスに帰ろうとしたが、途中、彼を親の敵と狙うオーディマに襲われ、彼女を退けたが、その後、アウダックの乱の残党狩りに出くわし、黒虎騎士のソダリスとコレガによって捕縛されたのだった。


** 第五十三回 救出 **

 ナティビタスにいたグレーティアは、馭者室でレピダスが捕縛されている姿を目撃し、ソシウスのに相談したのだった。そこでソシウスは真偽を確かめるべく、南に向け旅立った。彼は目的の町に着くと、怪物ハンターのオリスと出会う。ソシウスは彼らからレビダスの情報を得ると、彼らを雇い、ネティビタスに向かわせた。

 レビダスは王都に護送されるようだった。ソシウスはメディスでレピダスが王都に護送されるとの情報を得て、これを道中で襲おうと計画した。本番の日、護送車は来たが、なんとそれを狙っていたのは彼だけではなかった。レピダスを敵と狙うオーディマが護送車を妖術で襲おうとしていたのだった。ソシウスはそのまま様子を覗っていたが、オーデマが決行すると、なんと護送車は一味をおびき出す罠だった。捕り手には、王座を狙う那破皇子と黒虎騎士のソダリスとコレガが居た。成り行きからソシウスがオーディマを救出するが、そこで女がレピダスを敵としているのを知るのだった。

 王都フローレオでに護送されたレビダスは上官だった宰相デスペロの前に引き出された。ここでレピダスはワルコとの話し合いによって、問題を解決すべきと提案するが、宰相は聞く耳を持たず、彼は斬首刑を宣告させる。レビダスが危ないと知った蘭公主は怒り、それを阻止しようとしたが、王によって彼女は塔に幽閉されてしまった。

 同じ頃、フローレオに到着したソシウスは城内のレピダスを助け出そうとしていたところ、再びオーディマに再会する。そこで彼らは協力して城内に潜入することになった。オ−ディマの幻術によって城内に潜入したが、警備兵にバレ、分かれ別れになる、しかし幽閉されていた蘭公主に出逢い、彼女からレビダスの在処を聞き出した。ソシウスはレビダスを救い出すが、宰相デスペロに追いかけられ、最後はウーマーが立ちはだかったが、バッチの力を借りて、城外の遠く離れた川縁に脱出したのだった。


** 第五十七回 先 鋒

 パテリア正規軍が王都に凱旋後二ヶ月が経過した。いよいよパテリア軍が北の正統政府の討伐に乗り出した。その数四十万。これに対し正統政府軍は僅かに八千だった。反乱軍は、魔法城を頼りに籠城するか、野戦を仕掛けるかで意見が分かれたが、兵士の逃亡の心配があったので、如何しても勝利が必要だった。そうして、油断しきっている政府軍に奇襲を掛けることで一致をみた。

 ガイウス将軍率いる十万の先鋒軍がやって来た。配下には知将のエレミアス将軍、ペラギウス将軍、ティモティウス将軍、総司令の息子副将のユリウスがいた。

 政府軍は、反乱軍はなんの抵抗も出来ず、順調に古都に達しすることが出来ると油断していた。政府軍が小高い丘に囲まれた窪地に差し掛かった時、丘の上から一気に襲いかかって来た一団が居た。ソシウス率いる軍勢だった。さらにストレニウスの軍勢、ホーネスの軍勢が攻撃を加えた。反乱軍は僅かに三千だったが、ワルコの将は強く、精兵であったはずのパテリア軍は打ち破られたのだった。この戦いでガイウス将軍は討ち取られ、反乱軍はその強さを内外に知らしめたのだった。

 その頃、反乱軍の本拠地、古都ナティビタスを訪れた一行がいた。西部で怪物ハンターを営んでいた、オリスのチームだった。グレーティアは師の命により、怪物を僕としなければならなかったが、しかしそれには怪物に詳しい彼らの力が必要だった。その為に、ソシウスはオリス達を遙々招いたのだった。

 早速彼らは、グレーティア、ソシウス、アスペル、メディカス老師を連れ、怪物の群れに中に行っていった。ハンター達は危険を避けながら進んだが、中核近くまでくると流石に密かに進むことは困難になってしまった。ソシウスとアスペルは強引に怪物を蹴散らし中核に向かったが、老師は反対で、防御魔法の力を使い、獣の王のもとまで至ったのだった。ここでグレーティアは意識を獣の王に向け、意識の交換を成し遂げたのだった。

 怪物はワルコの僕となり、グレーティアは目的を達成できたのだった。


** 第五十八回 聖剣の在処

 ルーバス地方の神殿に描かれた、鳥の彫像をに手がかりに、ローサは西の大都ルーバスに来ていた。ここで彼女は観光業の男と再会し、センド公の絵に似たものがあるとの情報を得た。そこで次はさらに西のカーボへ向かったのだった。

 カーボに着いた彼女はストレニウスの兄にセンド公の屋敷を教えて貰うと、その城に向かい、面会したのだった。センド公に所有した絵画の中にその山はあり、それについて訪ねると、港町マーレの近くの山であることを教えてくれた。

 マーレはグレーティアの故郷であったが、ローサは知るよしもなかった。ここで彼女はグレーティアの幼なじみと逢い、プエラに聖剣の在処を教えてもらうのだった。プエラは彼女をビルトスの隠し部屋に連れて行くと、彼女宛てに作られた伝言のクリスタルを再生させたのだった。ローサの正体が分かったプエラは姿を消したのだった。

 翌日、ローサは山の神殿に行き、迷宮に挑戦した、しかし奥深くに空気が無く進むことが出来なかった。彼女は落胆したが、その答えを見いだした。行けなければ来させればいいと。ローサに呼ばれた聖剣は神殿を突き抜け、ローサの下に飛んできたのだった。

 彼女はこうして、長い旅の末、聖剣を手にいれたのだった。


** 第五十九回 魔法城攻防戦 **

 パテリア軍精鋭四十万の本軍がナティビタスに到着すると、古都を囲むように陣を構えた。本軍には総司令と魔法宰相を筆頭に、そうそうたる名将が揃った。ここで宰相は今回の作戦が、城を奪還すことでなく、ワルコの捕縛と殺害であることを宣言した。従ってワルコを逃しては敗北であり、城を攻め立てワルコを魔法城から逃げ出させ、捕縛するというのが作戦の基本だった。

 攻撃の第一陣を命じられたにはエレミアス将軍だった。彼は知将であり、早速城門に攻撃を仕掛けたところ、普通の攻城戦が始まり、優位にことが進んだので、怪しみ退却を命じたのだった。実は反乱軍では、うっかりフィディアが魔法城のシステムを落としてしまい、沈黙状態だった。深読みをして貰ったお陰で助かったいたのだった。

 この好機を逃した政府軍は、その後攻撃を仕掛けるのだが、次々に魔法城の守りに退けられるのだった。攻めあぐんだ政府軍は、城の食料搬入に紛れて、工作部隊を潜入させて内外呼応して、城門を攻める作戦をとったが、これに対し反乱軍のアスペルとエコーは潜伏場所を襲い、政府のもくろみは水泡に帰した。

 魔法城の守備力に自信を得た反乱軍は、積極的方策にでた。政府軍の兵站の奇襲だった。大軍で来ている政府軍にとってここが最大の弱点だった。魔法城の迷路作成機能を利用した、敵の背後に出る作戦で、見事政府軍の手薄な所に出たのだった。出撃したのは、ソシウス、ストニウス、レピダスの三部隊だった。ソシウス等は政府軍の背後に回り、補給所を襲おうとしたが、レピダスは逆に罠が仕掛けられたことを察知し、撤退を決めた。しかし、帰還場所には既に政府軍が待ち構えており、ソシウス達は、これを打ち破り、なんとか戻ることが出来た。兵站を襲う作戦が失敗した反乱軍は、次は宰相の暗殺を計画した。今回の戦いを一番望んでいるのは宰相であり、これを除くことが第一と考えたからだ。

ホーネス、ストレニウス、エコーが出撃たが、これも政府軍は読んでいた。孤立するストレニウスは宰相の魔法攻撃を受け、苦しむが、脱出を成功させた。


** 第六十回 魔法城陥落 **

 政府軍はナティビタスの魔法城を陥落させられずにいた。そこで心理的に追い詰めようと、城外から音を常時出し続け不眠状態にいたらせようとした。交代要員が少ない反乱軍は、これには参り、ならばと、政府軍に奇襲を仕掛け、不眠状態に陥れた。しかし総司令は彼らの動きの癖を見抜くと、奇襲を逆手に反撃をしたのだった。ソシウスとエコーはなんとか逃げ切り、戻ったのだった。

 魔将を簡単には倒せないと思った総司令は、武将に魔法の武器を与えると、一騎打ちを申し込んだのだった。これに応じたのはホーネスだった。彼は次々に魔法具を使った政府軍の将を次々に打ち倒し、総司令を唸らせたのだった。作戦が失敗すると、総司令は虎の子の赤鬼騎士の投入を決断したのだった。彼らに与えられた任務は、反乱軍の魔法城の制御室の破壊だった。城内に彼らは潜入すると手がかりを求めた。一方、反乱軍は、生存者から赤鬼騎士が城内に入ったことを知ると、その阻止に向かった。アスペルとテュックは城内で赤鬼騎士と遭遇し、これを倒した。一方、宮殿に潜入した赤鬼騎士には一人の男が立ちはだかった。ストレニウスだった。彼は潜入隊のリーダーファコスを尊敬していた。赤鬼騎士同士の戦いが始まり、勝ったのはストレニウスだった。

 赤鬼騎士の作戦が失敗すると、宰相は赤鬼騎士とともに自らが城に乗り込み、ワルコを殺害することとした。これには前に祝いの品と送られたものの中に、古代の魔法具を潜ませており、これが作動すれば、魔法城は沈黙するからだった。

 魔法城は沈黙した。政府軍が一気に城内に突入し、大混乱となった。赤鬼騎士団長ブバルスに行く手を阻んだのはストレニウスだった。両者はぶつかりストレニウスに軍配があがった。しかし宰相はパテリア国最強の魔法使いだった。彼は抵抗をものともぜず、グレーティアの目の前まで来たのだった。宰相に勝ちが見えたとき状況が一変した。魔法城が復活し、芙蓉姫の呪文を唱えたのだ。政府軍主力は魔法によって消し飛び、宰相は捕らえられてしまった。戦いは、反乱軍の勝利に終わった。

 反乱軍は宰相デスペロを斬首しようとしたが、メディカス老師がこれに反対し、解放することと、したのだった。ワルコがもう自分達の力でどうも出来なくなったと悟った宰相は、殺害を諦めたのだった。

 

** 第六十一回 西都攻防 **

 政府軍が北に反乱軍討伐を始めた頃、西の大きい都メディスでは真正政府(南の反乱軍)がなかなか、この都市を攻め落とせないでいた。交通の要所であるこの都市を押さえれば、パテリアの西部を支配地とすることが出来たのであった。メディスを守っていた那破皇子は、臣下のブロディティオに打開策を求めると、彼は反乱軍の弱点が水軍であると判断し、水軍を使い反乱軍の支配地のウンダ河東岸を襲うことを提案したのだった。この作が成功すると反乱軍は補給路を内陸に頼らざるを得ず、メディスから退却をしなければならなくなるのだった。早速、那破皇子は反乱軍との一騎打ちを仕掛け、その目を陸上に向けさせた。

 背後のウンダ河東岸が奇襲されたとの報告を得た、南方反乱軍のフィデスとファルコは軍を返そうととたが、これを止めたのは軍師のハレエレシスだった。二人は真正政府が軍師によって牛耳られていることに不満を持ったが、彼の指示に従って、メディスへの攻撃を継続させた。

 この頃、西の貿易港のルースでは、反乱軍首魁のトラボーはガッリカ国からやって来る養父のマレボレを迎えていた。マレボレはトラボーの反乱成功を喜んだが、ハレエレシスが大きな権限を持つのに警戒し、フィデスとファルコと供に軍師の排除を画策するのだった。軍師と臣下が対立することに心痛めたトラボーは、心を癒やすためにお忍びで町に出てみると少女レジ−ナと再会する。彼女は、過去へのこだわりを捨て、新たに進むことを箴言するが、トラボーは聞き入れることはできなかった。

 メディスの那破皇子はウンダ河東岸の作戦が効果無しと判断すると、奇策を思いついたのだった。一気に河をくだり、反乱軍支配地域の深くに侵入し、台所であるルースに奇襲を仕掛けるというものだった。大胆な作戦にプロディティオは反対するが、皇子は決行してしまう。皇子はルースに上陸したもののルースの守りは固かった。しかも、反乱軍は水軍を強化しており、政府軍の船は焼き尽くされ、皇子の率いた軍は敵陣深くに取り残されることとなった。

 反乱軍の軍師ハレエレシスはルースを餌に、罠を仕掛けて、まんまとはメディスの主力を虜にすると、手薄になったメディスを間に一気に攻め落としたのだった。こうして、反乱軍はパテリアの西部を支配地域としたのだった。

 反乱軍の支配地に取り残された那破皇子は、船を失い、陸路をルース向かったが、都が落ちたことを聞き、王都フローレオを目指した。敵支配地の強行突破に、兵は逃亡し、境まで来たときは、兵は弐割ほど軍勢だけになっていた。

 ここで那破皇子は、北の反乱軍討伐をしていた政府軍主力が、敗退したことの報を得て、驚愕するのだった。


** 第六十二回 葬 送 **

 政府軍がナティビタスで敗退すると、宰相デスペロはは王都に帰還し、王と話し合った。王は右腕だった総司令を失い、報復を考えていたが、宰相はそれを止めた。ワルコは力を付け、除くことが不可能となっており、逆に冥王との戦いでワルコに勝利をもたらしたすしかないと諭したのだった。高僧のメディカス老師がワルコの指導に当たっていることを聞いた王は、ナティビタスに留まる北の反乱は捨て置き、拡大を続ける南の反乱軍に矛先を変えたのだった。宰相は、太子に鎮圧の命を下されるように、王に求めたが、王は皇子那破とともに、自ら軍を率いて、討伐に向かった。

 真正政府の本拠地ガミネティオでは軍師のハレエレシスは魔法使いのアミコスを訪ねていた。巨人の作成が完成し、目的を達成したからであった。アミコスはここで役目を終えると、この巨人を動かす人物を求めて、古都に旅立った。

 政府軍が討伐に乗り出したことが分かったので、反乱軍のフィディス等はどうやってメディスを守るかで、論議を重ねていたが結論が出なかった。そこに軍師のハレエレシスが帰ってくると、彼はいとも簡単に妙案を考え出したのだった。しかし、軍師が中心となって真正政府を動かしている様子を見せつけられた、マレボレは、ハレエレシスを除くことを、強く決意するのだった。

 パテリア政府軍はメディスに向かうと、反乱軍と遭遇した、両軍は激突すると、反乱軍は押され退いた。反乱軍は寄せ集めの軍隊であり、政府軍に対抗できるものではなかった。反乱軍は逃げ、政府軍は追撃した。しかしこれはハレエレシスの指示通りの動きであり。政府軍は作戦地まで、誘き寄せられていたのだった。政府軍が気がついたとき、怪物の群が襲いかかり、軍は痛手を被った。こうして、政府軍の精鋭に怪物の群れをぶつけることにより反乱軍は、これを退けたのだった。

 この戦いを見物していた妖魔のグラッシスは、大がかりな人のいざこざを笑うと、おせっかいなことに、当事者同士で話し会えと、魔法の力で王とトラボーを会わせてしまうのだった。トラボーは親の敵と剣を抜いたが、剣を見て真実を知った王は、話し会おうとしたがトラボーは王を刺し殺し、首を取ったのだった。

 これを知ったハレエレシスは、運命を悲しみ、王の首を政府に返したのだった。


** 第六十三回 離 間 **

 王が不可解な死を遂げ、後を引き継いだのは太子の歴山だった。彼は一見風流人の様だったが策士だった。王の仮の葬儀を済ますと、反乱軍鎮圧に乗り出したのだった。彼は反乱軍内部の情報を収集し、軍師と臣下が仲違いをしていると知るや、離間の計を行うことにした。反乱軍がここまで成功したのは軍師のハレエレシスの知謀によるものだったので、彼を除けば、鎮圧は簡単になるからであった。

 トラボーの養父のマレボレは、軍師が莫大な国庫を流用しているのを突きとめ、これをトラボーに問いたださせたが、ハレエレシスは報酬と主張し、その場はトラボーが収めた。

この莫大な資金は全て巨人作成に使われたものであった。

 しかし、支持国ガッリアが西より軍を動かすとの情報を得ると、マレボレ、フィデス、ファルコは、後ろ盾を得て、軍師の力は必要なったとして、ハレエレシスの排除に動き始めるのだった。

 その頃、反乱軍の魔法使いをまとめていたファクルタスが、ハレエレシスに別れに挨拶に来ていた。彼は王が死んだことにより、目的を果たして、隠棲の生活を望んだのだった。ハレエレシスは承諾したが、その際、ファクルタスから早く退いたほうがいいと忠告を受けた。

 政府軍の使者が、再三、軍師のもとに訪れ、謀反を勧める。ハレエレシスはこれを拒絶したが、太子の策略により、マレボレ等にこのことが知れ、再びハレエレシスは問いただされることになった。軍師は太子の策略だと、主張したが、フィデス等の反発は強く、トラボーは苦渋の選択を迫られ、彼を解雇することしたのだった。

 トラボーはハレエレシスを師として慕っていたが、臣下の反発をこれ以上大きくするわけにもいかず、やむなく隠棲させようとしたのだった。

 フィデス等は軍師が軍事の全てを知っているので危険と考え、ハレエレシスを殺害しよとしたが、このことを軍師は予見し、逃げていた。フィデスとファルコは直ちに後を追いかけたが、捕り逃がすのだった。一方、虎口から逃れたハレエレシスは、安堵したが、渡しの船に上で強盗に出くわし、命を落としたのだった。

 

** 第六十四回 第三極 **

 妖魔第四位のアエヌスは、ワルコとの戦いに疑問を抱いていた。彼は脅威となる聖剣を破壊すべく、アグラチオ山にあった。しかし、既にローサが持ち去った後であり、目的を果たせなかったが、ミケーネと偶然会い、聖剣を破壊するのは不可能なこと、ワルコが分裂し存在することを教えられる。次に彼が行った先は、ルースの東の海岸で、ここでは仲間のグラッシスが、脅威となる存在をかぎつけていたが、手がかりを得ないで居た。そしてアエヌスはウーマーのいるフローレオにいたり、彼はウーマーに、この作戦はミケーネによるものであり、愚かしいとの批判をした。ウーマーはこれに従うように命令すると、アエヌスは折れ、もう一人のワルコであるローサを攻めることにした。

 元ナティビタスの知府であったロームは、妻のマリタとともに、ルーバス地方にあった。東の反乱軍が攻めてくると、知県は逃亡し、取り残されたロームは慌てふためくが、奸計に優れたマリタは、軍を用い反乱の首謀者を殺して、これを退けたのだった。

 反乱軍北方方面の指揮官のレヴァンとエネアスは、首魁が殺され、反乱軍内で地位争いが始まり、その主導権を得るべく、報復戦に名乗りを上げた。彼らは知県が臆病者であることが分かっていたので、ローム夫婦を差し出すように、脅迫状を送ると、知県は夫婦を欺いて城から出したのだった。妻のマリタは罠だ察したが、夫に説得され、付き従うと反乱軍に捕縛されてしまった。妻のマリタは車折の刑に処せられ、夫のロームは剥皮の刑で処刑されてしまう。報復を達成したレヴァン達は、これにより東の反乱軍のリーダーとなったのだった。

 東のヘテロ国では宰相のホスティスはやっと、反対勢力を鎮圧した。ヘテロ王はかつて臣下に裏切られ、人間不審に陥っていて、そのことが亡命者であるホスティスを深く信頼を寄せる元となり、大きな権限を彼に与えていた。しかし、これに反発するものも多く、宰相はパテリアと休戦協定を結ばなければならないほど、背後が危険だったのである。内部の不満分子をかたづけたので、宰相は再びパテリアとの戦を再開しようとしたが、今度は宗教上の抗争がヘテロ国内で、爆発したのだった。宗教上の理念による争いは、誰が敵で味方がなのか分からなくなるほど、国内は大混乱し、治まる気配を見せなかった。パテリアに戦争を仕掛けるどころでなく、その収拾に宰相は追われるのだった。

 その頃、聖剣を手に入れたローサが帰還すると。それに合わせるかのように、王都ターバスの北に冥界の門が開いたのだった。冥界の怪物が大挙してやってくると、ローサは聖剣によって撃退した。ワルコの登場に、妖魔のアエヌスは彼女を始末しようとしたが、聖剣の威力に膝を屈してしまうのだった。妖魔は負けを認めたが、そこに宰相ホスティスが現れると、瓊筵戦争の愚を説き、仲間になるように説得したのだった。かねてから瓊筵戦争に疑問を持っていたアエヌスは、心動かされ仲間になることにした。

 かくして、ナティビタスのワルコ、冥界の冥王に続き、第三勢力としてのターバスのワルコが立ち上がったのだった。


 今回は、翡翠記のまとめとなりました。

長い作品で、どんな内容だったか忘れてしまうので、あらすじを作成してみました。

 あるいは、

本文の、長い文章を読むのがおっくうな方は、こちらをお読み下さい。

おおよその事がお分かりになるでしょう。

 次回は芙蓉記の総まとめとなります。

物語が足踏みして、すみません。

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