予定
連投がんばってます・w・
で、そんなこんなで少女が言うエルフィン村へと着きましたとさ。
基本、面倒くさがりなんでこれで済めばいいのだが。
痛い痛い。なんか空から変な圧力が……
とまぁ、そういうことでこれで済ませると石が降ってくるのでちゃんと説明しよう。
「エルフィン村?」
「知らないんですか……?」
知らないんですかって、今来たばっかりなんで知ってるはず無いでしょうよ。
生まれたての赤ん坊です。うぇーんうぇーん。
とか言ってると全国の赤ん坊が僕のことを虐めて来るので声には出さない。
てか、出せない。
「知らないです」
「じゃぁ、旅人の方ですか? もし、そうであれば私の両親が経営している宿があるので休んでいきますか?」
ほぉ、宿屋の娘ね。某RPGみたいな展開。
とすると、ここはYESと答えるべきかな?
幸い、僕を旅人とみなしてくれたようなのでお言葉に甘えてもいいんだけど。
でも、もしこの子が悪の手先で宿屋で襲われたりでもしたら…………
あ、財布忘れてきた。
話が逸れてきたので閑話休題。
「そうなんです。実は、色々ありまして気づいたときにはこの場所に居たんです」
とまぁ、重要なところを隠しつつYESという返事をしておく。
なんて胡散臭いんだ。
まぁ宿屋だし、お客欲しいだろうからそんなに気にしないと思うけど。
「わかりました。それでは、行きましょう」
「え? あぁ、はい」
少女がいきなり立ち上がるので慌ててそれに合わせて腰を上げる。
しかし、気をつけの姿勢になる前に膝の力が抜けて崩れる。
「あ、大丈夫ですか?」
うーん。体ががちごちで力があんまり入らないなぁ……
少女が手を差し伸べてくれたのでそれに口付けを…………しません。はい、すいませんでした。
普通に手を取って立つのを助けてもらう。
あぁ、なんて情けないんだ僕は。
なんて思いません。そんな感情、いじめられている時に忘れたし。
「有難うございます」
普通にお礼を言って頭を下げる。
「どういたしまして」
少女は微笑みながら言葉を発した後、クルリと振り返り、
「着いてきてください」
と、足を進めた。
僕もそれに従って少女に着いて行った…………
これぐらいで状況を理解していただけただろうか?
かなり簡潔に纏めておいた。
そして、道中にちょこちょこと話した結果少しだけ情報が得ることも出来た。
まず、この少女の名前は、シレーヌ・ミヒだということ。
まぁ、はっきり行ってどうでもいい。
今後、何かに役立つわけでもなさそうだし。
まぁ、ミヒが女王とかだっていうのなら需要ありだけど。
あ、村だから村長か。でも、まぁこの年齢で村長はありえないからな。しかも、思いっきり両親が宿屋経営してるって言ってたし。
2つ目はというと、この世界について。うん、これ重要。
まず、この世界には3つの大陸と5つの海があるらしい。
3つの大陸はそれぞれ、ミビド、シューバー、グレンドという名前で、一つの大陸が一つの国になっているらしい。ちなみに、僕達が今居るエルフィン村はシューバー大陸の首都エルバザールから西に1万キロほどいったところにあるらしい。
3つの国は対立なども無く、比較的仲が良いらしい。
まぁ、仲がよいのに悪いことはないんだけど。
なぜか、心の中では暇だなぁ。とか、思っている自分もいる。
んで、俺はこれからどうなるのかといえばなんだが。
うん、金もないのにどうしましょう。
とりま、これからの予定は夜中に逃亡、首都に行き、世話をしてくれそうな人の下で寝て過ごす。
の、黄金パターンを考えている。
まぁ、今のところはこれくらいかな。
ちなみに、今は案内された宿で休憩中。
ミヒの両親を僕のことを快く受け入れてくれたので、僕も快く休もうと思う。
案内された宿はは簡素で小奇麗だった。
白い洋風を思わせる外見に、いろいろと飾りがついていた。
僕が宿泊しているのは、4階建てのうちの2階。
他に宿泊客がいないのか、宿全体はしーんとしている。
部屋の中は8畳程の四角い部屋に窓が一つ。ベッドが一つ。
引越ししたばかりの家と考えてもらえればいい。
窓から頭をちょこんと出して外を見回す。
この村には一応、教会が一つに民家がちらほら。
村の入り口には、『エルフィン村へようこそ』という看板が何故か紫に染まっていた。
これじゃぁ、人も集まらないよなぁ……
窓を閉じてベッドに腰掛ける。
さて……
「――――夜中まで待機しますか…………」