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糖尿病が発覚しそれまでの怠惰な生活から立ち直り生きて行く悲しい中年男の人生

あるデクノボウ47歳の挫折からの旅立ち


ここは病院の診察室の中、気が付いたら俺も47歳だった。いつかこの日が来るとはと少しは恐れていたがとうとう現実になった。

糖尿病、この因果な響きは俺がこの3ヵ月ずっと恐れていた言葉だ。去年74歳で亡くなった父も73歳で健在な母に4つ2つ年上の兄たちも誰も糖尿病でない、母ちゃんがわの婆ちゃんは糖尿病で10年あまり老人病院で過ごして寂しく亡くなったが、その子供7人は6-70才になっているが誰も糖尿にはなっていない。

俺は子供の頃から勉強に塾に部活とすべて投げ出してきた。一番上の兄が国立大の歯学部に合格した年に県立の商業高校を滑り入学した私立高校を2年で退学させられ定時制高校に通っていた。上の兄も東京の有名大学に進学し傍から見れば絶望的な子供に見えただろうが俺は目先のことしか考えていなかったので何の不安もなく未成年ながら夜な夜な昼間働いている化粧品会社の中年先輩の独身者と繁華街に飲みに行き、自宅ではシンナーを吸いながらプラモを作っていた。

そんな高校4年の秋に母が無理やり歯科技工士学校の入学手続きをしてきた。俺にはべつの考えがあったかもしれないが気が付いたら入学していた。試験も学校も俺でさえ簡単だった、要は馬鹿しかいないのだ。卒業後は兄のクリニックで技工士をしていたが一応は別会社登録なので社長でもあった。そして去年の7月に歯科医院を追い出され父が居なくなり駄々をこねて独り占めした実家をさらに独り占めした遺産で改装し技工所を作った。

実家には母が居るが俺も15年ほど前に数カ月結婚して実家を出ていたことがある。無理してBMW520を買い青年実業家の振りをして女を騙し騙され結婚していた。その話は後ほどするが、実家で仕事をするようになり緊張感も無くなり運動量の減り好きなだけ飲み食い出来るので170cmに満たないのに100kg近くになってしまた。そんな年明けに2つの驚き不安な知らせを知った。技工士学校の同級生2人が重い糖尿病になり一人は失明し施設に入り、もう一人は足を切断したのだ。さらにもう一人は2年前に血糖値が600以上ありインスリンを打っていた。さすがに俺も怖くなり近所のプールへ歩きに通ったがほとんど痩せなかった。そんな4月のある日、高血圧などで通院している病院で主治医の女医さんから完全な糖尿病ですね!もう保険に入れませんよと宣告されてしまった。

俺は保険など少し前に入ったのでどうでもいいが失明や足切断は絶対やだ、家に帰り老いた母に先生の言葉を告げると今までのグウタラの罰があたったのだと愚弄されたが痩せるように頑張ろうとも励ましてくれた。今日からが俺と母の二人三脚の糖尿病との闘いが始まった。

               つづく

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