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終末の七勇者(改)  作者: ヤミ
一章 天地大戦
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第七話 《神影》

皆さんこんにちは。

ヤミです。

本日は第七話を投稿させていただきました。

ジャック、アルセーヌに敗れた《暁》はゴリラに何処かへと運ばれた。星影たちは一体どこへ連れて行かれたのか。

是非お楽しみください。

 とても長い夢を見ていた気がする。星影は目を覚ますと回りを見渡す。どこを向いても知らない場所だ。何でこんな所にいるのか?それすらもわからない。その時扉が開き、部屋に白衣を着た男が入ってきた。


「影塚くん、体調はどうてしょうか?」


「…あなたは?」


「おっと、失礼しました。自己紹介がまだでしたね。私は星野流生ほしのりゅうせい。ここ、あかつき病院で医者をやっている者です。」


「何で俺は病院にいるんですか?」


「その事については彼が話してくれますよ。」


 星野はそう言うと部屋を出ていき、代わりに身長二メートル近くある体格のいい男が入ってくる。


「よぉ、影塚星影。」


「あなたは、誰ですか?」


「俺はゴリラ。元《整合騎士団》、《暁》のメンバーだった者だ。」


 《整合騎士団》それに《暁》という言葉を聞いて思い出した。星影はあの戦場で倒れ、ここにいるのだ。


「あんた!あの後何が起きた!みんなは無事か!」


「あの後、お前らのリーダー、シエルはジャックに連れ去られた。その他の奴らは一応無事だ。」


「あんた!シエルを助けてくれなかったのか!あの場にいたんだろ!」


「ああ、いたよ。だが助けられなかった。相手が一枚上手だった。ジャックだけなら俺でもどうにか出来た。だがあの場にはジャックと瀕死のアルセーヌ。そしてもう一人いた。俺でも気付けなかった。そのところから《かげ》の能力者だろうな。」


「もう一人…。…影?」


「影塚、お前はシエルを救い出したいか?」


「勿論だ!」


「そうか。もう怪我の具合は大丈夫そうだな。」


 ゴリラはそう言うと、一着のスーツをベッドの上へ置いて部屋を出ていった。


「…何か言ってから出ていけよ…。」


 しばらくして、病室に星野が入ってくる。


「影塚くん、今日目覚めたばかりだけどもう退院していいですよ。君のお仲間も今日退院ですから。」


「あ、はい。」


 そこへまたゴリラが部屋に入ってくる。


「影塚、その服を着ろ。これから行くところがある。」


「わかった。」


 星影は院内のシャワーを借り、ゴリラから貰った服に着替えて外に出た。星野は病院の外まで見送りに来てくれた。


「皆さん、気を付けてくださいね。何かあったらまたここへ来てください。それでは。」


「星野さん、ありがとうございました。」


 そして星影達は病院を後にし、ゴリラと共にとある場所へ向かった。そこは仙台市の地下シェルターだった。


「ここだ。入れ。」


 星影達はゴリラに案内された地下シェルターの中の一室に入る。


「お前ら、《暁》を連れてきた。」


 すると部屋の奥から「あいよ。」と野太い声が聞こえてくる。星影達はゴリラに促され、部屋の奥へと進んでいく。するとそこには長身のハゲと長身の大男、その二人からするとやけに背の低い女の子がいた。


「俺達は《神影しんえい》。昔はお前らと同じ《整合騎士団》の《暁》だった者達の集まりだ。だが、俺達は《整合騎士団》を管理している《世界政府》から手を切り、今は個人で活動している。」


「なぜ《世界政府》から手を切ったの?」


 リリィはゴリラにそう問う。


「俺達はもう長いこと《世界政府》と関わってきた。その中で気付いたことが幾つかある。それは、《世界政府》は俺達の味方じゃねぇ。」


「訳が分からないな。《世界政府》が敵って言いたいのか?それはおかしな話だろ?」


 クラウスはゴリラにそう言うと


「お前達を救ってくれた影塚暁彦。あいつが《暁》の創立者であり、《整合騎士団》の一人としてこの世界と戦ってきたのはよく知ってるだろ?」


「それは勿論だ。」


 クラウスはそれに相づちをする。


「そして俺は暁彦と共にこの世界と戦ってきた。その中で、《世界政府》の奴らは暁彦を殺せと言う指令を出した。暁彦は逸材だった。ならば、なぜ殺さなくてはいけなくなったのか。それは奴らにとって邪魔になったからだ。どんな理由があったのかは分からない。だが奴らは暁彦を殺すことが出来なかった。そして《プレデター》との戦いは終わった。いや、《プレデター》を封印したと言った方がいいか。それ以来、《世界政府》は暁彦を殺そうとはしなかった。」


「それって、まさか。」


 リリィがそう口にすると


「ああ。俺は《世界政府》と《プレデター》が裏で繋がってると考えている。まだ確証はない。ただ世界のために命を懸けている奴を殺す理由と殺すのを止めた時期がどうにも俺には引っ掛かる。」


「分かったわ。その話覚えておくわ。」


「まあそれが、俺達が《世界政府》から手を切った理由だ。ってことでよ、これからお前たちのリーダーを救い出す話をする。その前に自己紹介でもしとくか。改めて《神影》リーダーのゴリラだ。」


 次にハゲの男が


「俺はセンゴリ。センって呼んでくれ。」


 続いて長身の男が


「俺はゴリマサだ。」


 最後に背の低い女の子が


「私はヤミ。ヤミちゃんって呼んでね。ちなみに、私の事可愛いと思う?」


 すると悠都が


「マジ可愛いと思います!」


 と答える。こいつはどの女にもそう答えるような気がする。


「君、お名前は?」


「五十嵐悠都と申します!」


「悠都くんね。いい子だね~。」


 そう言いながら、悠都に近づき頭を撫でる。


「マジ最高。もう死んでもいい。」


 こいつはもう駄目だ。どうにもできないな。


「そっちの子は?」


「影塚星影です。」


「おぉ!君が暁彦さんのお孫さんだね!よろしくね~。」


「あ、どうもです。」


「そっちの子は?」


「夕凪茜です。」


「茜ちゃん可愛い!私茜ちゃん好きだな~。」


 そう言いながら茜に抱き付いていく。尊いな。


「ワタシは《暁》サブリーダーのリリィです。」


「俺はトーマス!よろしくな!」


「クラウスだ。」


「スティカです。よろしくお願いします。」


「神木隆一だ。よろしく。」


「よろしくな。そんじゃあ、これからシエル奪還の作戦を立てる。まずお前ら、《プレデター》のアジトを知ってるか?」


 ゴリラの問いにクラウスは首を横に振る。それに対してごリラは


「《プレデター》は幾つかのアジトを転々としている。俺達が今まで調べてきた所はイギリス近くの孤島、アメリカ合衆国会議事堂の地下、そしてニュージーランドだ。その中でヤミが偵察し、アメリカ合衆国会議事堂の地下にいることがわかった。俺達はそこへ向かう。だがその前に寄り道していくところがある。俺達だけで《プレデター》全員を相手には出来ない。だから助っ人を連れていく。世界各所にいるから手分けをしてコンタクトを取る。俺、マサ、セン、ヤミの四班だ。俺達の下に《暁》メンバー二人ずつ就いてもらう。分けるのはそっちでやってくれ。」


「それじゃあ、ワタシとトーマス、クラウスと星影、スティカと茜、悠都と神木に分かれましょう。」


「決まったな。星影達は俺だな。」


「じゃあ私の所に茜ちゃん達来てね~。」


「センの所にはリリィ達、マサの所には神木達でいいな?」


「問題ない。」


「問題ない。」


 ゴリラに聞かれたセンとマサが同時に答える。


「ここからは別行動になる。何があるか分からんからな。用心しろ。俺達はアフリカへ行く。セン達はメキシコ。マサ達はバチカン市国。ヤミ達は三重の伊勢神宮へ行ってくれ。頼んだぞ。」


「りょーかーい!」


「ああ。」


「おう。」


「そんじゃあ行くぞ。」


 そして星影達は《神影》アジトを後にした。ヤミちゃん達以外は空港へ向かい、飛行機でそれぞれの場所まで移動することになった。

キャラクター紹介

・《医者》星野流星

 暁病院にて医者をしている男。

・ゴリラ

 元《整合騎士団》で《暁》に所属していた男。暁彦と共に《プレデター》と戦っていた。

・センゴリ

 《神影》のメンバー。ハゲている(コンプレックス)。暁彦とは面識がある程度。

・ゴリマサ

 《神影》のメンバー。センゴリの双子の弟。兄と違ってハゲてはいない。暁彦とは面識がある程度。

・ヤミ

 《神影》のメンバー。《神影》唯一の女性。暁彦には幼い頃可愛がられていた。


皆さん、いかがだったでしょうか。

ゴリラに運ばれた先は病院で、星影たちは《医者》である流星に治療してもらっていた。

その後、ゴリラたち《神影》と共にシエル奪還のため過去に暁彦と共に《プレデター》と戦っていた協力者とコンタクトを取ることになる。


次回第八話 奪還作戦in三重

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