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終末の七勇者(改)  作者: ヤミ
二章 第一次異世界大戦
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第三十八話 修行

皆さんこんにちは。

ヤミです。

本日は第三十八話を投稿させていただきました。

《プレデター》、魔王軍、アンデッド軍討伐の為にエーデル騎士団と修行訓練を行うことになった《暁》。

この修行で彼らは魔王軍に対抗する力を手にすることはできるのか。

是非お楽しみください。

ギルドメンバーの中でも階級が高いルベル、アランはダルヴィッシュが、八級のヤミはアルケイン、十級の皆はメルダインが修行をつけることになった。


「さあ!ルベル!アラン!掛かってこい!」


「遠慮しねぇぞ!」


 アランが意気込むとルベルが


「油断するなよ。」


 とアランを横目に声を掛ける。それに対しアランは


「うるせぇよ!」


 といつものように返すと、アランとルベルは同時に飛び出しダルヴィッシュに斬撃と蹴りを繰り出す。ダルヴィッシュはルベルの足に回し蹴りをし軌道をずらし、回転した勢いでアランの斬撃を弾き返す。


「速ぇ!」


「クソ。」


 ルベルはすぐさま地面から血液で出来た剣山の攻撃をする。アランも双剣を輝かせ高速の斬撃を連続して繰り出す。ダルヴィッシュの剣は炎を纏い、血液の剣山をスパスパと切り倒し、アランの斬撃も全て弾き返す。ルベルは血液の槍を雨の様に降らす。アランは巻き込まれないようその場を離れる。無数の槍はダルヴィッシュに振りかかるが、剣を地面に突き付け大炎の嵐を起こし焼き尽くす。


「化け物だな。」


「そうだな。だがあれだけの大技を使えば魔力も尽きるだろ。」


「消耗戦で叩くか?」


「ああ。」


 アランとルベルの会話にダルヴィッシュは


「なるほど。私が相手じゃなければそれは良い作戦かと思うが、私は日中であれば魔力が尽きることはない。」


「こりゃガチで化け物だな。」


「まさか人間にこれ程の奴がいたなんてな。」


「さあ、どんどん来い!戦いの中で学ぶんだ!」


 アランは剣を片方ダルヴィッシュへ向けて投げる。ダルヴィッシュはそれを打ち返す。その間にダルヴィッシュの間合いまで移動し


「閃光斬!」


 光輝く剣を振り下ろし、強力な一撃を放つ。ダルヴィッシュはそれを剣で打ち返す事が出来ずに受け止める。


「凄い威力だ!」


「ブラッドチェイン!」


 そこへルベルは血液の鎖を作り出しダルヴィッシュを拘束する。


「ブラッドバレット!」


 拘束したダルヴィッシュへ凝縮した血液を銃弾の様に放つ。ダルヴィッシュはかわしきれずに腕にかすり傷を負う。


「なかなか良い攻撃だ!だが!」


 ダルヴィッシュの体からは炎が溢れだすかのように燃え上がり血液の鎖を焼く。


「二人とも着実に成長しているな。だがまだまだいけるな?」


 ダルヴィッシュに応える様にアランとルベルは駆け出し


「閃光双乱舞!」


「クロスポイズン!」


 アランは双剣で高速の斬撃を連続で繰り出し、ルベルは鋭く刃の様に凝縮された血液を十字型に放つ。ダルヴィッシュの横腹を十字の血液がかするが構わずにアランの攻撃を全て受け流す。だがその時、ダルヴィッシュが膝を着く。


「何だ?体が痺れて吐き気がする…。」


「俺の血液は毒を含んでいる。少しでもかすればそこから毒が侵食を始める。」


「やるじゃねぇか。ルベル。」


「お前とは違うからな。」


「あぁ?喧嘩売ってんのか?」


「ふっ。」


「テメェ!笑ったな!」


 アランとルベルはいつものように言い合っていると


「二人ともよくやった。この調子で強くなっていけ。」


「ああ。」


「もちろんだ。」


「そろそろ、手足の感覚が麻痺してきたんだが、解毒剤とかあるか?」


「あー、ない。」


 ルベルは淡々と答えた。


「そうか。城に医者がいるから呼んでくれ。」


 それに対してダルヴィッシュは青白い顔をしてルベルに頼む。


「了解。」


 ルベルは城に入り


「おい、そこの衛兵。医者を呼んでくれ。ダルヴィッシュが死にそうだ。」


「な!何ですと!大変だ!医者!医者を呼べ!」


「おい、ルベル。あの程度じゃまだ死なねぇだろ。」


「まあな。」


「あまり兵達を騒がせるなよ。」


 アランはルベルに注意する。


「ダルヴィッシュはどこだい?」


 医者が奥の部屋から出てくる。


「お前は…。」


 ルベルは驚いたように医者を見る。


「何だ?知り合いか?」


「ん?君は、ルベルかい?」


「ああ。そうだ。お前何でこんなところにいるんだ?いや、どうやってここへ来た?流星。」


 そこには《医者》である星野流星がいた。


「良く分からないが眩い光に包まれて、目を開けたら異国の地だった。一緒にいた看護師や患者の姿は見当たらなくて一人彷徨っていたところをダルヴィッシュに拾われたんだ。君はどうしてここに?」


「俺はアメリカでゴリラ達と共にオリジンと戦っていたとき、ワールドと言う奴の能力により異世界へ飛ばされた。だが、アメリカにいなかったお前がどうしてここに飛ばされたんだ?」


「何故だろう…。」


「なんか難しい話してるけどよ、ダルヴィッシュを診てやれよ。」


「おっと、忘れてた!」


 アランに言われ流星はダルヴィッシュの元へ急ぎ傷を消毒し、解毒剤を飲ませる。


「これで大丈夫。」


「ありがとう。流星。」


「どういたしまして。」


「さて!二人とも!修行の続きだ!」


「ああ。」


「やってやらぁ!」


───


「何でここに星野先生が!」


 修行の合間トーマス達はルベルの話を聞き、星野流星に会っていた。


「先生、お久しぶりです。」


 リリィは会釈する。


「《暁》の皆さん。お久しぶりです。ジャック・ザ・リッパーとの戦いの後以来ですね。元気にしてましたか?」


「もちろんです!」


 トーマスが元気良く答える。


「しかし、ゴリラやナグリトバシ、シエルさんに影塚くん、五十嵐くんが見当たらないのですが?」


 皆は黙り込んでしまい、流星も何があったのかをなんとなく悟る。そこでルベルが


「ゴリラとナグリトバシはフロンティアにいる。ゴリラ族の六人と悠都は死んだ。星影とシエルは《プレデター》に拐われた。」


「…そうでしたか。すいません。こんなことを聞いてしまって。」


「気にしないでください。」


 リリィはそう言うと、自分の腕をギュッと握った。


「みんな!今は辛いだろうが、死んでいった仲間に報いるためにも今は強くならなくてはいけない!」


 ダルヴィッシュが暗い雰囲気の皆に声をかける。


「アルケイン、メルダイン。そっちは頼んだぞ。」


「了解!」


「任せろ。」


 二人は頷き、皆の元へ行き


「さて、修行を始めるか!と言いたいが、アリス、お前にはアルケインの所に行ってもらう。お前は十級とかそこらじゃないだろ?見れば分かる。五級以上だな。」


「あ、分かりました。」


「ついにアリスまでも十級を抜け出すとは…。」


「トーマス。あまり落ち込むな。…上へ上がるための修行なんだ。…ここでみんなを越えればいい。」


「そうは言うけどよ、お前テンション低くね?」


「…いつも通りだ。」


「嘘はいいって。」


 クラウスのテンションがいつも以上に低いのに対し、トーマスはお構い無くクラウスの背中をバシバシ叩く。


「痛い。」


「悪ぃ!」


「そんじゃあ始めるぞ!目標はお前達には少なくとも四級まで上がってもらう!着いてこいよ!」


「「「「「「はい!」」」」」」


「まずは、基礎体力からだ!とにかく走れ!」


 メルダインは皆に王城の回りを何周も走らせる。


「目標は二十周!四十キロだ!」


「マジかよ…。」


「私無理かも。」


「俺も教師やってて体力落ちたからな。」


 トーマス、茜、神木が弱音を吐いていると


「ほらほら!弱音吐くな!仲間を取り戻すにもそんなんじゃ出来やしないぞ!」


 皆はそれぞれ全力を尽くし走り続ける。


「クラウス速いな!一週三分で走れてるぞ!このままペース落とさずに上げてけ!」


「これ以上上げるのはスタミナが…。」


 メルダインはクラウスの言葉をスルーして


「トーマス、リリィもいいぞ!頑張れ!頑張れ!」


 と応援をする。一方アルケインの方では


「アリス殿、ヤミ殿。あなた方の能力は術系だ。だから、ここでは階級を上げると言うより、魔力量を増やしてもらう。」


「分かりました。」


「了解です!」


「それじゃあまずは、ヤミ殿は式神を三体三時間出し続けてもらう。その間、ヤミ殿本人は軽く走ったり休んだりを繰り返してもらう。」


「えぇー。キツ。」


「頑張ったらご褒美に妹が作ったクッキーをご馳走する。」


「頑張ります!」


 ヤミは死神、鬼、カラスを召喚し走り始める。


「ヤミ殿、式神もう二体追加。」


「うげ。」


「クッキーの他にココアとプリン、それにケーキを追加しとくぞ。」


「マジ頑張ります!」


 ケルベロスとブラックナイトも追加で召喚する。


「あ"ぁ"!キッツッ!」


「アリス殿には俺と戦ってもらう。実戦の中で技の強化と魔力量を上げてもらう。」


「分かりました。」


「ヤミ殿が一セット終わるまで続けるぞ。」


「一セット?!」


 一セットという言葉にヤミは驚きを隠せなかった。二セット目があるのだと考えると今すぐに投げ出したいくらいだ。


「ヤミ殿、集中を切らさないように。」


 アルケインに注意されたヤミはバツが悪そうな顔で走り続ける。


「はい…。」


「いくぞ。」


「お願いします。」


 アルケインは剣を抜くとすぐさまアリス目掛けて真っ直ぐに突進する。


「符術、火炎!」


 アルケインは素早い身のこなしで炎を避け、突進してくる。


「符術、鎌鼬!」


 無数の風の斬撃がアルケインへ振りかかる。アルケインは全てをかわしていく。


「符術、雷!符術、氷結!」


「抜剣 光陰の剣。」


 雷と氷の攻撃がアルケインに迫るなか、アルケインは剣を抜き、何事も無かったかのように剣を鞘に戻す。すると、雷と氷は光の粒子となって消えていった。


「何が?!」


「すべてを魔力で断ち切った。」


「でも鞘から抜いただけでは?」


「俺の剣は生きている。故に鞘から抜けば剣自ら動き出す。いわゆる魔剣と言うやつだ。まあ光陰なんて言ってるがこいつの魔力は水なんだがな。」


「魔剣、ですか。水なのに光陰…?」


「速いから光陰って言ってるだけだ。」


「あ、あぁ…、そうなんですね…。」


「さあ、続けるぞ。」


「はい!」


 そして皆は日が暮れるまで修行を続けた。


「みんな!良く頑張った!これで一日目は終了だ!」


「はぁー!疲れたぁ!」


 トーマスは大声で叫ぶと、その場に倒れ込んだ。他の皆も横になったり、座ったりしている。


「お疲れ!良く走りきったな!」


 メルダインはトーマス達の元へ行くと、水を配る。


「ありがとうございます。」


 クラウスは水を受け取ると一気に飲み干す。


「皆!今日は本当にお疲れ様!風呂を沸かしておいた!風呂の後に夕食だから、みんな疲れを湯で流してこい!」


 ダルヴィッシュはそう言うと


「やったぁ!お風呂!」


 ヤミが一番に駆け出していく。


「ふっ。まだあれだけ走れるなら、明日も期待できそうだ。」


 アルケインがそう呟くと、ヤミは怠そうに歩き始め


「あぁ!疲れすぎて明日は無理かもぉ!」


 と弱音を吐き始める。


「まったく、都合がいいな。」


 アルケインはそう言い、メルダイン、ダルヴィッシュと共に城内へ入っていく。後に続いてルベル達も城内へ向かう。


「はぁー!やっぱり風呂は気持ちぃ!」


 湯船に浸かるトーマスは浴場で声を上げる。その声は反響して響き渡っている。


「お前は相変わらず声がでかいな。」


 クラウスがボソッと言うと


「お前は相変わらず声がちっさいな!」


 そこへルベルとアランも湯船に浸かる。


「はぁ、なかなかいい湯だなぁ。」


「そうだな。」


「よぉ!ルベル!アラン!」


「おう。」


 トーマスが声をかけるとアランは声を返すが、ルベルは少し手を上げるくらいだった。


「どうだ?いい湯だろ?」


 ダルヴィッシュ達も浴場へ入ってくる。


「めっちゃいい!」


「それは良かった!」


 なかなかにでかい声で会話するトーマスとダルヴィッシュを神木とクラウスは少し迷惑そうに見ている。すると神木の隣に流星が腰掛け


「元気にやってましたか?《龍神》を追い出された後も。」


「ああ。いい仲間に出会えた。生徒にもな。」


「そっか。教師をやってたんですよね。」


「ああ。星影、茜に……悠都…。」


「泣かないでくださいよ。」


「泣いてねぇよ。汗が流れてるだけだ。」


「そんなに暑いですか?」


「うるせぇよ。」


 神木の肩に手を置きポンポンとする。


「《医者》も大変だろ?」


「まぁ。でも《世界政府》関係じゃなければ楽なもんですよ。」


「そうか。」


 メルダインはトーマスとクラウスの近くへ寄ると


「今日は頑張ったな。明日も気合い入れてけよ。」


「もちろん!」


「ああ。」


 二人は頷く。一方女性陣は


「はぁぁぁぁ!お風呂気持ちぃぃ!」


 ヤミが一番乗りで湯船に浸かり今にも溶けそうになっていた。


「ヤミちゃんお疲れ。」


「アリスもお疲れ様ぁ!いやぁ、大変だったねぇ!」


「そうだね。アルケインさん容赦無さすぎだよね。」


「本当に!か弱い女の子を大切に扱ってほしいよ!」


 そこへリリィとスティカ、キツネが入ってくる。


「お!みんなお疲れぇ!」


 ヤミが元気良く声をかけると


「ふふ。ヤミちゃんは元気ね。」


 スティカが微笑みかけヤミの隣へ浸かる。その隣にリリィとキツネも浸かり


「疲れたぁ!まったく、メルダインが容赦無さすぎる。さすがにワタシも疲れたわ。」


「皆さん、お疲れ様です。」


 キツネはニコッと微笑む。リリィの元へヤミは近づいていき


「リリィちゃん、私も疲れたぁ。」


 とリリィにべったりくっついてくる。


「ヤミがこんなんになるなんて珍しいわね。」


 リリィが言うと


「ふふふ、やはり一番実ってるモノは柔らかくていいねぇ!」


 ヤミはニヤニヤしながらすり寄ってくる。


「ヤミ、これはセクハラかしら?」


「ううん、違うよー。充電中ぅー。」


「まったく。」


 リリィは子供を見つめるかのように優しい眼差しを向け、ヤミの頭を撫でる。


「ムフフン。」


 とヤミは気持ち悪い声を出すが気にせず


「アリスは何か習得できた?」


 スティカがアリスに質問すると


「うーん、あんまり。魔力量を上げていくって話でひたすら能力を使い続けてただけで、もうへとへと。」


「私達はずっと走るだけ。スタミナ着けないとどうにもならないって言われてね。」


「大変ね。」


 するとヤミは


「キツネちゃんは魔法とか使えないの?」


「私は使えないことはないですけど、生れつき魔力を使う器官が弱くて、一回魔法を使うと胸がぐって苦しくなってしまって。」


「それは大変だねぇ。そう言うのって治らないの?」


「今の医療では治せないって言われました。」


「そうなんだ。…あ!でも流星とアルベルトなら治せるんじゃないかな?」


 するとリリィとスティカは


「確かに。」


「あの二人なら出来るかもね。」


 と言う。キツネは頭を傾げ


「流星さんは知っていますが、アルベルトさんとはどのようなお方なのですか?」


「なんだろねぇー。科学者?発明家?みたいな人。」


 ヤミが答えるとリリィが


「《発明家》だったはずよ。」


「そっかそっか。《発明家》だって。」


「そうなんですね。」


「アルベルトもこっちに連れてこられてるのかな?」


 ヤミの言葉に


「分からないわ。でも星野先生がこちらに来てるとなると《整合騎士団》は全員こちらに連れてこられてる可能性はゼロじゃ無いわね。」


 リリィがそう答えるとアリスは


「やっぱり、《世界政府》は敵なのかな?ワールド以外の人が流星を転生したって可能性もあるもんね。」


 スティカは


「確かに。ルベルも《世界政府》が異世界への移動手段を持ってるって言ってたし。」


 そんな話をしているうちに沈黙が訪れる。


「みんな、そんな険しい顔してるとシワが増えるよぉ。」


 ヤミがそう言うと皆はふっと笑う。それから男性陣も女性陣も風呂から上がり、ダルヴィッシュに案内され大食堂へ行く。そこにはたくさんの豪華な料理が用意されていた。


「うっしゃー!飯ぃ!」


「ごはーんっ!」


 トーマスとヤミははしゃぎだし席に着きすぐに食べ始める。


「おい!クラウス!この肉うまいぞ!」


「アリス!このパスタなんかすごく美味しい!」


「ルベル、お前の仲間達は落ち着きがないな。」


「フッ。良いことだろ。案外楽しいぞ。」


「へぇー。そうかい。」


 ルベルとアランがそう話していると、神木が


「お前らそんな喋る仲だったか?」


「いや。」


「全く。」


 アランとルベルは同時に答える。神木は少し呆れたように


「そうすか。」


 と言う。そこでダルヴィッシュが


「トーマス殿とヤミ殿は相当お腹が減っていたのですね。みんなもたくさん食べてくださいね!うちのシェフが作る料理はすごくうまいですから!」


 皆も席に着き、料理を食べ始める。


「クラウス!うまいだろ!もっと食え!」


「ああ。食うからトーマス、お前は俺の目の前にあるものを片っ端から食べていくな。」


「だってそれうまいじゃん!」


「俺にも食わせろ!」


 トーマスとクラウスは肉を取り合いながら食べている。


「久し振りにあんなクラウス見たかも。」


 スティカが笑いながら言うとリリィは


「そうね。リーダー、シエルがいなくなってからどことなくみんな暗かったからね。それに…クラウスは…。」


「そうだね…。でもクラウスも変わったよ。」


「そうね。」


「早く連れ戻そうね。星影も。」


「ええ。もちろん。」


 スティカにリリィは胸を張って答える。ルベルは優雅に赤ワインを嗜みながら、ステーキを食べている。その隣ではアランが肉にがっついている。


「まるでガキのようだな。」


「あぁ?喧嘩売ってんのか?テメェは!」


「フッ。」


「この野郎!」


 ルベルの挑発に乗りアランは暴れ始める。


「ハハハ!まったく《暁》とはとても愉快な者達がいるな!」


 ダルヴィッシュが大笑いしているとアルケインが


「あんたも大概だろ?」


「私はそんな愉快か?」


「自覚なかったのか…。」


 アルケインが呆れたように溜め息混じりに言う。メルダインは


「愉快じゃなそうなのはお前だけだろ、アルケイン。お前ももっと笑えよ。」


「俺はそんな笑わん。」


「嘘つくなよ!お前は妹の話をしているとき良く笑っているだろう?」


「お前!そう言う話を今するな!」


「へぇー!アルケインさんって妹さんのこと大好きなの?」


 ヤミがからかうように聞くと


「ヤミ殿!止めろ!恥ずかしい!」


 アルケインは顔を真っ赤にする。メルダインが


「その通りだ!アルケインは妹大好きマンだからな!」


「黙れ!メルダイン!」


「ハハハ!まったく愉快だ!」


 ダルヴィッシュはまた豪快に笑っている。


「ほら神木、このグラタン美味しいですよ。」


 流星が神木にグラタンを取り分け、小皿に乗せる。


「ああ。ありがとな。ん!うまいな!」


「でしょ?」


 皆はパーティーのように食事を楽しんでいた。まるでさっきまでの修行での疲れが嘘だったように。誰もが思っていた。こんな日常が当たり前になれば良いのにと…。


───


 その頃、魔王軍、アンデッド軍、《プレデター》が侵攻を始めたのを知らずに。

皆さん、いかがだったでしょうか。

修行を経て力をつけていく《暁》。

修行の合間にはみんなで食事をしたりと休息をとる中、ついに魔王軍、アンデッド軍が動き出す。


次回第三十九話 襲撃

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