第十話 奪還作戦inアフリカ
皆さんこんにちは。
ヤミです。
いつもは八時に投稿していたのですが、予約投稿を忘れていたので大幅に遅れてですが投稿させていただきます。
本日は第十話を投稿させていただきました。
星影、クラウス、ゴリラは《プレデター》と戦うために協力者とコンタクトを取るためにアフリカへ向かった。
そこでゴリラは星影とクラウスにある話をする。
是非お楽しみください。
星影達は東京を出て地上、アフリカを目指してフライトしていた。
「星影、お前は暁彦から能力の事や《プレデター》の事は聞かされてたのか?」
隣に座るゴリラはそう聞いてくる。
「特には聞いてない。ただ、この世界を救ってくれとは言われた。それがじいちゃんの遺言だった。」
「そうか。あいつらしい言い方だな。」
「ところでゴリラはじいちゃんと一緒に戦ってたんだろ?じいちゃんってどんな人だったんだ?」
「そうだな、あいつは仲間思いで、誰一人と見捨てないようなお人好しな奴だった。」
「そうなのか…。ゴリラはどうやってじいちゃんと出会ったの?」
「出会ったと言うよりかは見つけ出したんだ。《整合騎士団》いや《世界政府》は影塚暁彦を欲しがっていた。あいつには世界をも変える特異な力があった。」
「じいちゃんってそんなにすごい人だったんだ。」
「ああ。」
───
「よぉ、お前、影塚暁彦だな?少し用がある。着いてこい。」
「着いてこいって今会ったばかりで名前も知らないやつに着いていくと思うか?」
暁彦はゴリラを馬鹿にしたような目で見てくる。
「そうだな。俺はゴリラ。」
「ゴリラって!マジか!名前がゴリラって酷い名前付けられてんな!」
暁彦はゲラゲラ笑いながら腹を抱えている。
「お前初対面の奴に対して失礼だとは思わねぇのか?」
「ああ、悪い悪い。つい面白くて。で、俺に用って何だよ?」
「俺と一緒に世界を救ってほしい。」
「あんた、まさか厨二病か?」
「テメェ!殺すぞ!」
「うわ、怖!初対面の奴に殺すぞとか殺害予告するやつがあるか!」
「俺は真面目だ!この世界を地球外生命体が侵略している。奴らは人間を捕らえ、人体実験を行っている!それを止めるにはお前の力が必要だ!」
「あの、こんなところでそんな話されると俺まで変な目で見られるので違うところで話しません?」
「それもそうだな。」
ゴリラ達は近くにある居酒屋へ足を運ぶ。
「来てなんだが、俺未成年なんだけど。十七歳。」
「飲まなきゃいいだろ?おい、ナグリトバシ、《特異点》を連れてきたぞ。」
「何だと!マジで言ってんのか?!」
「ああ、マジ。こいつ。」
「これは!高校生じゃないか!誘拐だ!ゴリラ!未成年に危害を加えるとは!死して償え!」
「あのな、お前さ、こいつが《特異点》だって言ってるだろ。《情報屋》と《巫女》が言ってた奴だ。」
「ほほーう!では君!名前をなんと言う?!」
「影塚暁彦です。」
「何だってぇ!影塚暁彦だとぉ!こいつは《特異点》だ!」
「だからそう言ってんだろ。」
「おい!あんたら!昼間からうるさい客だな!騒ぐならどこか違うところへ行ってくれ!」
ゴリラ達はうるさいと店主に怒鳴られ、場所を変えることにした。
『俺は悪くないからな。ナグリトバシがあんなに叫ばなければこうはならなかった。』
そう思いながら店を出たゴリラ達は近くの路地裏に来ていた。
「こいつが《特異点》か。」
「《特異点》って何なんだ?俺って何なの?」
「ああ、そうだな。《特異点》って言うのは、お前の役職的なもので、生まれ持った才能だ。」
「ほぉーん。で、《特異点》だとなんかすごいのか?」
「《特異点》とは決まった未来さえも覆すことの出来る、強大な力だ。文字通りイレギュラー。」
「へぇー。そう言われてもよくわからんな。今までそんな経験したことないし。」
「俺達と一緒に来るならそれを体験できるかもな。」
「確証無さそうな言い方だな。」
「で、俺達と来るか?」
「正直行きたくない。けど、人類が地球外生命体に苦しめられてるって言うなら俺は行くよ。ただ、お前らが本当に正義の為に戦ってるのかまだ疑ってる。それを証明しろ。」
暁彦はそう言ってゴリラ達を真剣な眼差しで見つめてくる。
「今は出来ない。これからお前が正義かを見極めろ。俺達は《整合騎士団》に所属している。《整合騎士団》とは、《世界政府》が管理している、《終末世界》を防ぐために戦ってきた組織だ。」
「なるほど。」
「そして、今《終末世界》は地球外生命体オリジンが創設した《プレデター》という組織の侵攻によって起こると言われている。今この東京にも奴の仲間がいるらしい。俺達はそいつを倒しに行く。それが俺達が今出来る証明だ。」
「で、その《プレデター》はどこにいるんだ?」
「情報では東京都千代田区だ。お前ら、行くぞ。」
ゴリラ達は千代田区へと向かった。駅の周辺には石化した人々がごろごろと転がっていた。
「これは、何だ?」
「メデューサにやられた奴らだ。」
「メデューサだと?それは御伽噺とかで出てくる妖怪だろ?」
「《プレデター》にはメデューサと言う生物がいる。あそこを見ろ。あいつだ。」
「ゴリラ、どうする?」
ナグリトバシがゴリラに指示を仰ぐ。
「話では奴の髪。いや、ヘビみたいにうねってるあの触手に攻撃されると傷口から石化していくらしい。」
「なら、攻撃を回避すれば問題ないんだな?」
「ああ、そうだ。暁彦、お前はここで見てろ。」
そう言うとゴリラ達はメデューサへと向かって走っていく。
「おやおや、まさか自分の方から来る人間がいるとはね。お前達も石にしてやるよ!」
メデューサは触手を何本も、何十本もゴリラ達に向けて放ってくる。ゴリラ達はそれを回避しながら徐々に距離を詰めていく。だがその時ゴリラの足に触手がかする。
「ゴリラァ!」
「構うな!やれ!」
ナグリトバシは進むのを一瞬躊躇いながらも、ゴリラの声を聞くとフルスピードでメデューサへ駆け寄る。
「くっ!」
「オラオラオラオラオラオラオラオラオラ!オラァ!」
ナグリトバシはメデューサの間合いに入った途端、メデューサの顔面を連続で殴りまくる。
「がぼばぁっ!」
メデューサはそのまま勢い良く吹っ飛んでいき、建物に頭部からぶつかって倒れた。すると、石化していた人々は徐々に元の姿へと戻っていく。
「暁彦、これが《整合騎士団》だ。どうだ?信じられたか?」
「わかった。お前達に着いていくよ。ただ、俺高校行かないとなんだけど。」
「あ?これから三重県に行くぞ。」
「唐突過ぎるだろ!!」
───
「ってな感じで俺達は出会ったんだ。」
「やっぱりじいちゃんってすごい人だったんだな。」
「ああ、そうだ。」
「暁彦さんはすごい人だった。しかしそんな人を殺そうと指示した《世界政府》は何を考えていたのか?」
クラウスはここに来る前ゴリラが話していたことについて口にする。
「ああ、それが一番の謎だ。もし俺の仮説が正しければだ、これからシエルを救いだすのに《世界政府》が絡んでくるかもしれない。…お。お前ら、アフリカが見えてきたぞ。」
飛行機内から外を見渡すと、そこには世界地図で見たことのあるアフリカ大陸が広がっていた。星影達はアフリカへのフライトを終え、初めての地に足を踏み入れた。
「ゴリラ、アフリカには誰がいるんだ?」
「俺が昔世話になった集落の奴ら。」
「結構いるのか?」
「昔はいたが、今はどうだかな。」
「そうか。」
その時
「伏せろ!」
今まで黙っていたクラウスが声を大にして叫ぶ。星影達は咄嗟にその場に伏せる。
「まさかな、お前が生きてたとは思わなかったよ。ゴリラ。」
「テメェは捌!」
捌と言う男はゴリラに笑いかけながら話していた。
「ゴリラ、こいつは?」
クラウスの質問にゴリラは
「《プレデター》幹部の捌だ。気を付けろ。こいつは《風》を操る能力者だ。目に見えねぇ攻撃だからよ、気配と勘で避けろよ。当たったら肉片になるからな。」
「何をこそこそ話しているんだ?六十年振りかな?あまり変わってないな?」
「お前もな。」
「そちらのお二方は?」
「お前の嫌いな影塚暁彦の孫と、その仲間だ。」
「ほーう、お前が、か。ずいぶんと暁彦と違って弱そうだな。」
「どうだろうな。俺はこいつが本気出して戦ったところを見たことなくてな。弱いのか分からねぇ。」
「どのみち全員殺すまでだ!」
すると捌は腕を振り払う。
「伏せろ!」
ゴリラが叫び星影達は勢い良くその場に伏せる。すると星影達の上空を凄い勢いの突風が吹き荒れる。
「ゴリラ!これじゃあいつに近づけないぞ!」
「ああ、そうだな。じゃあ逃げるか。」
「は?」
「星影、今はゴリラに従うぞ。どのみちここで戦えば俺達は負ける。」
「わかった。」
クラウスの言葉に納得し星影はゴリラの後に続きその場から走り去った。
「逃げたところで無駄だ!お前たちにはもう勝ち目はない!」
「はっ!それはどうかな?」
ゴリラは威勢良くそう叫ぶと少し先にある集落に向けて
「ゴリラ族よ!ゴリラが帰ってきたぞ!祭りの始まりだぁ!」
すると集落の方から地響きが起こり、砂煙が上がっている。
「ゴリラ!あれは何だ?」
クラウスはゴリラに慌てながらも走り続け問う。
「俺達の仲間だ。」
「仲間を呼ぼうがお前らに勝ち目はないんだよ!」
捌は腕を振り払い突風を起こす。だがその突風は集落の方から飛んできた巨大な岩によって防がれたが、突風に直撃した大岩は粉々に砕け散った。
「岩だと!」
「ようやく戻ったか。ゴリラ。」
「村長、お久し振りです。」
体中を白い毛で覆い、布一切れを体に巻いた男がゴリラに近寄る。
「ゴリラ、この方は?」
クラウスの疑問にゴリラは
「俺達一族の長、ゴリオサだ。」
星影達はゴリラ族という一族の援軍により一時の危機を回避することが出来た。ただ、相手も一筋縄ではいかない。一時の危機を回避したからと言っても奴はまた攻撃を仕掛けてくる。それも今までよりも強力な技を。
「ゴリラ、お前を狙っているのはあ奴だな?」
「ああ、そうだ。あとこいつらだが、暁彦の孫と弟子だ。」
「何じゃと?!暁彦様の!そうかそうか。お主も大変じゃのう。じゃが儂らはあの方に返すことも出来ないほどの恩がある。あの方に返すことは出来ぬが、お主らを守り通すことが儂らの恩返しである。皆の者!儂らが恩人である暁彦様に恩を返すため!ここで奴を討つぞ!」
「おぉぉぉ!!」
長であるゴリオサが声を上げると後ろにいるゴリラ族の戦士達も皆声を上げる。
「へっ!何人で掛かってこようが、俺には勝てないぞ!」
捌は腕を振り払い突風を何度も起こして攻撃してくる。だがその突風を喰らってもゴリラ族の戦士達はかすり傷程度しか受けずそのまま捌目掛け突き進んでいく。
「何なんだ!こいつら!何故倒れない!」
「叩き潰せ!」
「おぉぉぉ!!」
ゴリラ族の戦士達に畳み掛けられた捌は逃げる術なくただただ文字通り叩き潰されていった。
「マジかよ。あいつをあんな一瞬で…。」
「そら恐ろしいな。」
「あいつは幹部の中でも弱い奴だ。幹部は零から拾までいて拾が一番弱い。」
呆気に取られていた星影とクラウスにゴリラはそう説明する。それに対してクラウスは
「つまり、あれ以上の敵がまだたくさんいると。」
「ああ、そう言うことになる。だからより多くの仲間が必要なんだ。そして、俺達がここに来た理由はゴリラ族に俺達側に付いてもらうためだ。」
星影達は新たな仲間になるゴリラ族達の元へ向かう。そこではボコボコにされた捌が倒れており、それを囲んでゴリラ族の戦士達は雄叫びを上げていた。
「ゴリラよ、奴は倒したぞ。これで良いのだな?」
「ああ、助かった。感謝する。そこでもう一つお願いがあるんだが。」
「何じゃね?」
「こいつら《プレデター》に仲間拐われてんだ。彼女を救出すために力を貸して欲しい。」
「なるほど。こちらはそれなら惜しみ無く力を貸してあげたい。しかし、儂は皆とこの場所を守り続けなくてはならない。だから儂の代わりに彼らを連れていってはくれぬか?」
すると捌を囲んでいたゴリラ族の戦士達の中から四人のゴリラ達が出てくる。
「よぉ、俺はゴリパンだ。」
「俺はゴリウメ。」
「ゴリヤスだ。」
「どうも、ゴリゴリです。よろしく。」
「みんな、感謝する。ありがとう。」
「ありがとうございます。」
「ありがとうございます。」
星影達三人はゴリラ族のみんなにお礼をいいゴリラ族の集落をあとにし、メキシコへ向けて空港を目指した。
キャラクター紹介
・ナグリトバシ・殺死矢
独特な名前の男。何故この様な名前が付けられたのかは定かではなく、出生についても明らかにはなっていない。元《整合騎士団》に所属しており、ゴリラ、暁彦と共に《プレデター》と戦っていた。
・ゴリオサ
ゴリラ族の長としてアフリカに暮らしている。
・センゴリ
ゴリラ族の祖であり、先代ゴリラから文字られ付けられたとされているが誰が付けたのかは定かではない。周りからはセンと呼ばれている。
・ゴリマサ
センの双子の弟であり、名前はセンのように何かを文字って付けられたわけではない。周りからはマサと呼ばれている。
・ゴリパン
ゴリラ族の中でパン職人をしている。ゴリラ族の中ではゴリパンのパンは絶品だと有名である。
・ゴリヤス
ゴリラ族の中で大工をしている。彼は大工の腕だけは一流だがそれ以外となるととても不器用。
・ゴリウメ
ゴリラ族の中で梅干しを作っている。ゴリラ族のゴリハンというご飯担当のゴリラと仲が良くおにぎりを作って皆に振る舞っている。
・ゴリゴリ
脳筋ゴリラ。すべてを力で解決しようとするがゴリオサに度々注意されることも。力だけならゴリラを上回るほど。
皆さん、いかがだったでしょうか。
ゴリラが語った暁彦との出会い。そして、その後に以前語られた《世界政府》に対する不信。
そんなことを話しながらもアフリカへ辿り着いた三人は、《プレデター》の幹部である捌に遭遇するも、ゴリラ族の援護もあり捌を倒すことに成功する。
星影達はセン、マサ、ゴリパン、ゴリヤス、ゴリウメ、ゴリゴリを協力者として迎い入れ、《プレデター》のアジトへ向けて動き出す。




