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第12話 ザマァが多すぎるんですけど!?

服を脱がされた。


「なるほど。筋肉量と脂肪量の割合はこのぐらいがいいのですね」


うぅ、まさかこんな事になるとは……。


「では次は下を」

「よしわかった。可愛くなれる魔法の薬を作ってあげるよ」


全裸にされるのを回避するため……ではなく、人助けとして、それを提案した。


「え、いいんですか!?」

「今回だけね!」


生成魔法でポーションを10本作った。

「何もない所からポーションが!?」

「この能力は秘密ね!」


これを飲むと、急激に体が変化するため痛みを伴うかもしれない。


「筋肉痛みたいなのが来るかもしれないので、飲まなくてもいいですからね!飲むなら1週間に1本ずつにしてください!約束ですよ!」


「ありがとうございます!」



「ケディー、何だそのポーションは」


ニコニコしながら自分の部屋にポーションを運ぶケディーに、例の男が話しかけた。


「あ、これは、レーツェル様から貰った『可愛くなる薬』です」

「はあ?お前は騙されてるぞ。そんな怪しい薬で顔が良くなるわけないだろ」


ルーグはケディーのポーションを全て奪い、自室に戻った。

ケディーは、もう一度薬を貰おうかと考えたが、領主様からあれほど「失礼のないように」と言われているので、諦めることにした。


一方ルーグは、ケディーから奪い取ったポーションを一気飲みしていた。

豚のような体に、性格の悪そうな顔を何とかしたかったからだ。


それもこれも、人の食べ物を奪い、説教を趣味としているルーグの自業自得なのだが……。


「あのレーツェルの薬だとしたら、やつもこの薬のおかげで美貌を手に入れたのかもしれない。なら俺がこれを飲めば、超絶イケメンになるに違いない」


次の日、ルーグが苦しみ悶えているとの噂が流れた。

「ケディーさん、何か知ってる?」

「あ、それが……薬を全て奪われてしまいまして……」

「まさかそいつ、10本一気飲みしたとかじゃないよな……」

「それはないと思いますけど……」


流石にそうか。人から奪い取って一気飲みして苦しむって。そんな馬鹿な人がいるわけないよね。


あれからまた1週間が過ぎ、暗号を解読できてきた時のことだ。


彼が……いや、彼女になりかけてる人が、私に文句を言ってきた。


 「何だこの薬は!全身が激痛に見舞われた挙句、女の子のような体になってしまったではないか!!俺のモテモテ計画が台無しだ!!」


おっさんと女性の声がミックスされたような声で怒鳴ってきた。


え、えええええ!?まさか人から奪った薬を飲んだのか!?それも一気に?本当に何も考えてないんだな。



 「それは可愛くなる薬であって、見た目を良くする薬じゃないので、女体化してしまったのではないかと」


 「何だこのクソみたいな薬は!!」


勝手に飲んだんだろ。っとツッコミつつ励ましてあげた。


 「そもそも人から薬を奪う方が悪いと思うのですが……将来は良いおっさんと結婚してくださいね」


ようやく立場を理解したのか、情けなく土下座をして助けを求めてきた。


 「おっさんと結婚なんて嫌だ!元に戻してくれ!」


激痛を味わったんだし、罰はもう受けてる。流石に戻してあげようかな。


ポケットから取り出すふりをして、元に戻す薬を生成した。


「この10本の薬の入ったポーションを、1週間に1本ずつ飲んでください。絶対に1週間に1個ですよ!」


そのポーションを奪いとったルーグは、10本を一気飲みした。


「ふぅ、これで元通りに……ああああ、痛い、いたたたたた」


馬鹿なのか?学習しなさすぎる……。


「こ、こここここ、こ、殺してやるうううううう!」


ん?なんか一瞬ニワトリが宿った?


「ぐわあああああああああああ」


世界一のピアノが鎮座する神聖な場所で、女になりかけの雄叫びをあげないでいただきたい。



その日、ルーグはクビになったという。

ケディーは、いつも通りに生活したら元に戻った。



「ん?手紙?」

「はい。レーツェル様宛に2通」


見た事ないぐらい豪華な包み方をされているので、王族からだろうと予測した。


中身は、

『黒いフードの組織は、魔王によって操られていた。婚約式を荒らした目的はまだ分かっていない。用心してくれ』

という内容だった。


魔王に狙われてる……。





ドン

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