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177話目 モンスターハウス

数週間後、いつものようにレベル上げを頑張っていたら、今回のCGカップ概要が公式から一般に発表された。


開催は2週間後ということなので、あと1週間後にはチームメイトが発表されるということになる。


概要が発表されたものの、まだ誰が出場するかというのは発表されていない。


そのため、ポロリと口からこぼしてしまいそうな私は、しばらくの間配信を見合わせることにしている。


イツメンのみんなはどうやら全員参加するようだったので、最近はいつも通り私の友達だけで遊んでいる。


レベルも結構上がった。


メアリーが作ってくれた黒岩鉄鋼の新しい武器もずいぶんと手になじんできて、今や体の一部のように使いこなせるようになっている。


とにかく切れ味がいい。


素材が頑丈なためか、石を切っても、モンスターの甲羅を切っても、刃こぼれどころか傷もつかない。


重さも以前の物より多少軽くなっており、自由度が増した気がする。


レベルは上がってはいるものの、正直上がるペースはそこまで速くない。


ちまちま積み重ねていかないといけないからそこは根性で頑張る。


そのため、今自身の実力を向上させるならば、スキルの使い方を磨くのが一番早いだろう。


造形と跳躍、その他もろもろのスキルは極めて私と相性がいいと思う。


双剣使いは機動力の求められる職業だから、移動が簡単になるようなスキルが集まってくれたのがありがたい。


ただ、攻撃系のスキルがほとんどないというのが痛いところ。


「ということで、本日は攻撃系スキルを探しにモンスターハウスへとやってきました!」


配信をつけていないため、虚空にそう語りかける。


もちろん返事はない。


モンスターハウスというのは、フィールド内に点々と存在するモンスターが湧きやすい地点のことだ。


ハウスという名前はついているものの、その状態は様々で、名前の通り家形の物もあれば洞窟が他の物もある。


木のようになっていたり、通常のフィールドのようになっていて見た目での区別がつかないものもある。


そして、モンスターハウスは1から10までのレベルで難易度が分けられており、もちろんランクが上がれば強いモンスターが出る。


強いモンスターが出るのだから、もちろん落とすアイテムも豪華なことが多い。


ただ、8を超えたあたりから一気に難易度が上がり、そこらのプレイヤーでは10秒と持たないだろう。


大体のプレイヤーは町や村の近くに作られることの多い5以下のモンスターハウスで狩りを行う。


そのせいか、町の近くは大体人であふれかえっているので、正直あまり行きたくない。


私が今回訪れているのはランクが10の為、誰一人としてプレイヤーの姿は見えない。


4層の端っこの方にひっそりとできているフィールド型のモンスターハウスの為に、気が付かれていないというのも大きいだろうが。


因みに、ランク10のモンスターハウスの推奨攻略レベルが80以上で、できれば4人パーティーで挑むことが好ましいとされている。


私の現在のレベルは148だから、1人で大丈夫……だと思う。


メアリーも同じくらいのレベルだけど、よく1人で回してるといってたので、大丈夫だろう。


「って、こんなにモンスターがいるのか」


遠くから見ていてもわかるが、モンスターハウスはとんでもない量のモンスターが湧く。


今までフィールドでちまちま作業してたのがバカみたいだ。


私はモンスターハウスを行かず嫌いしてたから、実は今回が初めての訪問だったりする。


あくまでも目的はレベル上げではなくてスキルの獲得。


条件を満たしそうな動作をしながら戦っていく必要があるだろう。



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