第0話 誰かの独白
このお話は毎日10時と22時、もしくはそのどちらかで更新を行う予定です。
更新が滞ったら、ああ間に合わなかったんだなと生温かい目で見てください。
これを好機と言わずして、何というだろうか。
彼女がいるからという理由で参加した煌びやかな夜会。その姿を目に留められたら、それだけで幸せだった。その隣にいることが出来なくても、彼女が微笑んでいれば、幸せそうであれば、それで。けれど。
まさか、そんな。
奇跡のようなことが、起こるなんて。
ざわつく人々の間を縫って、一歩一歩足を進める。誰もが驚き、そして新たな幸福を感じて拍手を送る中、一歩、また一歩と。
「……それは、本当か?」
窺うように響き渡った声。その声が、面白い程に震えてしまったのはきっと、この出来事を心の底から喜んでしまったからだろう。
今度こそ、その隣に立つことを、誰にも譲りはしない。
私の、愛しい人。
活動報告に書いていた、コンテスト用のお話です。
というより、普通に婚約破棄→溺愛の話を書いてみたかっただけです。
いつも流行の波に乗り切れない作者です。
締め切りがあった方がきちんと書き終えられると思いまして……間に合ってないけども。
頑張ります!
(終わり次第、止まっているお話の更新に戻ります)