一流大学へ行けば幸せになれると思って、子供を育ててみたよ。
最近思っていることを書いてみたよ。
娘に怒られそうなので、非公開にしました。
私は大学受験に失敗した。
ホントは浪人したかったけど我が家の経済事情で許されず、三流公立大学に入学した。
つまり、私は一流大学に行ったことがない。
なので、そこに行けば選択肢が広がってすごい所に就職できて、幸せに暮らせるのではないかと漠然と思っていた。
一流大学へ行けば幸せになれると思って、子供を育ててみた。
まず妊娠中、賢い子になるように、話しかけたり童謡を歌って胎教を実行する。
(上の子だけ。下の子は上の子に引っ張り回されてそれどころでは無かったw)
効果はというと、上の子は歌が大好きな子供に育ったよ。
合唱団に入ってたさ。
ただ、胎教で歌って聞かせた母ちゃんのせいか、多少音程に問題がアルヨ(笑)
生まれてからは、寝る子は育つと夜は早く寝かせる。
幼稚園では8時、小学校でも9時くらいには寝せかせてた。
まあ、寝不足だと地獄のようにぐずる子だったせいも大きいw
そうやって育てた娘はファンキーで元気の良いちびっ子になった。
スーパーに行けば、お菓子が欲しいと床にひっくり返る。
うちの子、欲しいものがあると頑張るんだ。根性があるから諦めない。泣きながら床にひっくり返る。
どこのストリートダンサーだというくらいローリングさ。
おかげで通れない通路があったよ。菓子売り場だ。
ある日、日常品売り場でもひっくり返る。ヤツめ、スヌーピーのトイレの芳香剤をみつけたんだ。
ちびっ子や、それはお菓子ではないんだ。手に入れても面白いものじゃないんだよ。
説得したけど聞きやしない。
泣く子を抱えてお買い物終了になったさ。
わたくし、それまでスーパーでひっくり返るちびっ子を見ると、親のしつけが悪いと思ってました。おほほほ。
まさか、自分がそんな子の親になるとは……(汗)
まさに、因果は巡るですね。
下の子は、根性が無いというか聞き分けの良い子で、いっぺんもそんなことはしない。
子供の個性だったんだねえ。
親のしつけじゃなかったんだね。全国のスーパーでひっくり返る子のお母さんごめんなさい。
子供には内緒だが、上の子を賢い子だと思ったことはあまりない。
唯一、賢いと思ったのは、まだ赤ん坊のころ病院へ行く道を覚えたらしく予防接種に行こうと病院へ向かうと、途中で察知して泣き出した時ぐらい。
賢い犬並みのエピソードだ(笑)
アホの子、エピソードはたくさんある。
セーラムーン!と叫んでソファーから跳んで、テレビ台の角に頭をぶつけて流血したり、
幼稚園で滑り台で前の子と話し込んで、はしごから手を離して落ちて頭を打ったり、
自転車でジャックナイフして頭から落ちたり、とにかく良く頭を打つ子だった。
ものさしの目盛りをぜんぶ0から数えて全て1cm多く、算数のテスト全部×だったり、
分数の足し算を分母どうしも足したり、2桁のかけ算をへんな所を足すナゾ計算方法を編み出したりした。
漢字テストで「あ、惜しい! でも気持ちはわかる」というようなナゾ漢字も量産した。
面白いヤツで、親はたくさん笑わせてもらった。
さすがに小学校で躓くのはまずいと、長期休みの度に夏休みの友的なドリルを買って、ヤツが勘違いして覚えてないか復習させた。
あと、自分が宿題しない子供で先生に怒られて困ったので、宿題はしていくようにフォローする。
中学生になると、すんなり反抗期に突入する。
目が合うと「見んなやん!(見るな!)」とほざく。
まるでコンビニの前でうんこ座りしてるヤンキーのようだ。
目も合わせない、返事もしない、だが文句は言う。
母は育て方が悪かったと、嘆いた。
娘の同級生に学年で学業は1番、生徒会長でスポーツもできる友達も多い絵に描いたような良い子がいた。
母はこっそりその子の親が羨ましいなと、思っていた。
その子は良い子すぎたのか神に愛されたのか、病を得て儚くも中学生で死んでしまった。
その子の親は、「病気になって苦しいのに痛いともワガママを言わず亡くなりました」と号泣した。
―― ああ、反抗期で目も合わせない娘だけど、生きてるだけで幸せなんだ。
―― 態度が悪い、育て方が悪かったってと悩めるのって、親の醍醐味なんだ。
それから、娘の態度にムカツク度に、母は心の中で『生きてればよし! 生きてればよし!』と呪文を唱えた。
何がどう思ったのか、高校生になって東大にいくと言い出した。
たぶん、テレビでドラゴン桜を見たせいかもしれない。
影響されやすいチョロい若者だ。
セーラームーンを見てソファから跳んだ女だ。
父親に似たのかも知れない。
(全国の怒れる母よ、悪いところは全部、父親に似たと思うと腹が立たないよ。オススメだよ。)
浪人中は本当に泣きながらもう勉強できないといいながら勉強した。
精神的にもものすごく辛そうでストレスで手の皮が全部剥けたり、鬱になったりした。
母はいかに勉強が体に悪いか実感したよ。
娘は、欲しいものがあると頑張るんだ。根性があるから泣きながら頑張ったよ。
だてに、スーパーの床に転がる子でなかったんだ。
そうしてヤツは、浪人したり紆余曲折あって東大へいった。
しかし、娘はちっとも幸せではない。
そんな想いをして行ったのに、子供はちっとも幸せそうではない。
大学で友人関係に悩んだり、バイトで苦労したり、学業で大変だったり、研究や卒論で苦労している。
実験の同じ班のメンバーにムカつき、将来について不安に思い、就活の面接に泣いたり怒ったりしている。
三流大学へ行った私と同じようなことで悩んだり喜んだりしている。
なんだ三流大学へ行った私とちっともかわらない。
いやそれ以上に大変そうだ。苦しそうだ。
高卒で地元に就職して遊んでいる子の方が、すごく幸せそう。
あんなに辛い想いをして大学に行ったのに、ちっとも幸せそうでは無い。
むしろとっても辛そう。ストレスで眠れない日もある。
頑張って勉強して辛い目にあっている。
娘にとって、それはきっとスヌーピーのトイレの芳香剤だったんだね。
ここに至ってようやく私は思い知る。
『 一流大学 =(イコール) 幸せ 』 ではないと。
当たり前だけど、一流大学に行けば幸せになる訳じゃないんだね。
子供を幸せにしたいと学業をフォローしてきたのは、間違いだったかな……
(私が教育ママだったと誤解されそうだが、小学校の時の長期休みの復習ドリルと宿題以外は勉強しろと強制したことはないと思う。たぶん。
本人が塾に行くいったときは、塾の送り迎えとかは頑張ったが。
ただ、賢い子になれとか、一流大学に行くと良いことがあるんじゃ無いかとか無言の圧力はあったかもしれない。)
もし、今から子供を育てる機会があったら、
私はきっと学業よりも、自分の心のバランスの取り方、折れない心 レジリエンスを鍛えるとか、自分の機嫌の取り方、機嫌良く生きる、人生を楽しむコツとかを、子供と一緒に鍛えてみたいと思う。
自分が豆腐メンタルなので、子供に教えるというより一緒に学んでみたい。
あとはもっと掃除・洗濯・料理の生活力を仕込んでおけば良かった。
それから、もっといっぱい一緒に遊べば良かった。
子供はあっという間に大きくなって、親の手を離れていく。
家事なんて手を抜いて(笑)、小さくてかわいいあなたといっぱい遊べば良かった。
「かあちゃん、あのね」と話しかけてくるあなたに、「忙しいからあとでね」と何回言ったことだろう……。
そして、たいてい「あとでね」は来なかった。
すごくすごくもったいないことをした。
子供が人生を愉しく送れるようには、ちょっとの生活力と、きっと勉学じゃなく心の強さと心の持ちようを身につけることが、一番大切だったんじゃないかなと思う今日この頃である。
唯一私がした良かったこと。子供は早めに寝せた方が良いよ。
子供は睡眠が足りないと、脳がちゃんと発達しないそうだ。
あと、娘の反抗期はいつの間にか終わった。
娘も先日、アレはなんだったのだろう?と言っていた。
反抗期と戦うお母さん諸君、いつかは終わる! 健闘を祈る。
やはり、娘にみつかるとめちゃ怒られそうなので、2、3日したら非公開にします。