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RAUHAシリーズ 第一作品目 自由の海  作者: RAUHA=VEITONEN
第一章 大海原のわずかな遠征訓練
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訓練終了のお知らせ

その後特に問題無くあっという間に一週間が経過し、100人以上の軍人が乗船する戦艦、ドレッドノート99号は辺り一面の(あお)からビルや木々が生い茂る(みどり)へと船を進めていくととある港に到着し陸から突き出たコンクリートの固まりの脇に静かに停まった。


まだ陸に降りられそうに無いようなので私は大砲やら飛行機っぽいなんかが点々と混在する戦艦の甲板で外の様子を観察していた。


船での事故などの最高責任を負っていた第十班の菊地班長は真っ先に船から降りて軍服にゴチャゴチャと飾りをつけた大将と思われる男に敬礼するや男は敬礼仕返し、話を始めた。


菊地班長が男の話を聞き終わり、建物へ向かっていくとついこの前までダウンしていた秋風教官を先頭に教官数名が男のもとに歩み寄り、お約束の敬礼をして今回の報告をしているみたいだ。


出口のある方へ振り返ってみる。

ドレッドノート99号の出口付近には魚のような目をした士官学校の一年生や今年入りたての新人兵士であろう若い少年少女が早く出たいと言わんばかりの顔で出口の光を眺めている。

一方の士官学校の二、三年生、訓練二年目など一度でも戦艦に乗った事のありそうな青少年達は誇らしくもあどけない笑みを浮かべて同志(とも)と一週間の思い出を言葉に表して振り返る。


彼らにとってこの航海は後悔のない訓練となれたのだろうか…


清々しい雰囲気の彼らを見ていると愛想笑いしながら同志(てき)と会話を交わす三年前のまだ士官学校生だった黒髪で姫カット姿の私が彼らの中に溶け込んで映っていた。


"どうせ幻だ…"


そうだとは心の底では分かってるのにどこか彼女の顔に胸に突き刺さるような違和感を感じた。


「神無君?」


聞き覚えのある声が右耳を通過すると私は急に我に返って、


「ニッ……ニック小隊長」


と言った。


「こんなとこにいるなんて珍しいな。そろそろ降りられそうだから御前のこと探しに来てやったぞ」


「すいません…」と軽く謝り私はニック小隊長の背中についていく。


同僚達はこちらに気づくと「神無、どこ行ってたの?」「急にいなくなんなよ!心配したんだぞ!」と質問攻めにあった。


自分の荷物に加え、医務室内の全ての医薬品、包帯等を分担して脇に抱え、一人一人鉄の階段をを踏み、コンクリートに降りていく。


"久しぶりの陸"


足下がふわふわ揺れていない、安定した"陸"に再び足をつくことが出来た……


再び陸地に帰ってきたという実感をこのコンクリートの上で初めて感じた。


やがて艦内の最終チェックを終えた第十班の新人と班長を除いたメンバーがドレッドノート99号から降りてくると、遠征訓練の終了とご飯の時間を告げる兵舎の鐘が海に響き渡った。



閲覧ありがとうございます。これにて遠征訓練編は終了です。


なんか急に長ったらしくなってしまいましたがそこはお気になさらず……


さて次章はいよいよ戦闘に移ります


[ 北限の地には白い生き物が弱肉強食の世界を保ち住んでいる。

しかし、それを荒らす人間(もの)がいるらしい。

退治を命じられた第六班と援助に回る第八班第五小隊。

看護兵の神無は極寒の地で寒さに震える兵士達を死なせずに帰ってこられるのか!!]


次章のあらすじ的なのは↑みたいになります


あとお知らせが一つ、7月24日から8月2日まで、人生初の海外旅行に行くことになりました。その時の経験をこの小説に反映させるため8月までの1ヶ月間更新をお休みさせていただきます。


楽しみにされてるかた本当に申し訳ありません。


プリ画像ではその間絵描いてますんで、そちらをご覧ください。挿絵とかも描いてそちらで投稿出来ればしようと思います。


では、次回8月までお楽しみに~

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