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雫
透き通る
透き通る雫
君の上にかかる雫は美しく君を彩る
濡れ羽色の髪に光る雫
それがたまらなく愛おしく
指で絡める
透き通る
透き通る雫
サヨナラも愛しさもまざりあい
濁る世界の中
ただ美しく透き通る雫
儚さが
美しさが
壊れてしまいそうでこわいんだ
光が雫に虹を加える
汚し壊すしかできない俺は
透き通る
透き通る君を
ただ
みつめている
傷つけるしかできない
触れるのがこわい
透き通る
透き通る雫に愛された君
傷つけ触れれば汚してしまうだろう
それとも君はそれでも透明なのだろうか?
傷つけ汚すしかできなくても
それでも
君を愛してる




