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翼を広げて  作者: とにあ
自由にまばらに
95/400

透き通る

透き通る雫


君の上にかかる雫は美しく君を彩る



濡れ羽色の髪に光る雫



それがたまらなく愛おしく



指で絡める


透き通る

透き通る雫



サヨナラも愛しさもまざりあい



濁る世界の中



ただ美しく透き通る雫



儚さが

美しさが



壊れてしまいそうでこわいんだ



光が雫に虹を加える




汚し壊すしかできない俺は



透き通る

透き通る君を




ただ




みつめている













傷つけるしかできない

触れるのがこわい


透き通る

透き通る雫に愛された君


傷つけ触れれば汚してしまうだろう

それとも君はそれでも透明なのだろうか?





傷つけ汚すしかできなくても




それでも

君を愛してる

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