翼を広げて

自由にまばらに

アスファルト

白く染まるアスファルト

熱気が痛くて睡魔を誘う

焼け死ぬにはぬるい温度

目をつむれば熱だけを感じる

他は消え

熱さと痛み

雲が流れる

影が生まれる

ジリジリと焦がれる熱さ

生温い微睡

生まれた影がアスファルトに過る

熱に微睡む

過る影の冷たさに意識が覚める

目に映るのは遠い緑と

白くくすんだ青い空

干からびていく体(うつわ)は動きを許されず

緩慢にただ見えるものを映す

ああ

白く染まるアスファルト

白くくすんだ青い空

ただただ鮮明な命の緑

黒い影が癒すかのように流れている

ああ

焼き尽くして欲しいのは

わがままなんだろうか？