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闇色の彩
ゆらゆらと揺らめく光を見上げ読み
手を伸ばそかひこうか躊躇う
拡がる黒い色の中
キラキラ揺らめく色を見る
どうして?
どうして?
眩しいの
かなしいの
とおすぎるのあまりにも
たくさんの笑い声が通り越していく
動けない
足元の手を振り払えない
いかないでたすけていかないであいしていかないでここにいてかなしいせつないにくいあいしておいていかないでたすけていかないでみていかないでみないであなただけいかないでにくまないでかなしいあいして
つれてだして
気が狂いそうなざわめき
伸ばされ絡まる手を外せない
明るい光を見ながらも
私はどこにも行けない
ただ通り過ぎる光景を見守りながら
慈しむ




