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行方知れず
こぼれ落ちた人生を拾い集めるコトもなくただぼうっと立ち尽くす。夕焼けの赤さが目に痛く突き刺さる。いついつ月明かりに癒されるのか? 鼓動が高まる。はやくなる。
突っ立った夕焼けの赤の中。
誰も彼も影法師。
どこにも行けず夕焼けの赤。
赤に包まれ心を飛ばす。
どこまでもどこまでも自由に国境もしがらみもルールもなくどこまでも自由に自由に。
暗い闇との境界で落ちこぼれた人生を見る。
降りくる幸運を望むのか?
過ぎ去りし苦境を拾うのか?
アカアカアカ
血の色は赤く脈動する。鼓動が高鳴る。早くなる。動こうとするよりもただ、ただ心惹かれるのだ。夕闇との境界の赤の中、現実ではない何処かへ心だけが旅立つのだ。
誰にも行き先はわからぬままに




