君を求める

　空へと翼を広げる。

　けして空を飛ぶことはできずただ地を走るだけだとしても。

　翼を広げ前（あす）へ進もう。

　沈みゆく夢を見る。

　夢の中では粘つく澱が体にまつわりついて剥がれない。

　目が覚めても澱がこびりついてるようで世界に現実感がない。

　それでも

　君（ひかり）がいるから。

　ここが現実。

　君だけが光で。

　君がいるから生きていける。

　たとえ翼が腐れ果てていたとしても。

　君（きぼう）がいるから。

　前（あす）へ進める。

　ただ君を求める。

隆維

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