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わがこ
意気揚々とお前は戦装束を身にまとう
私はそれをただ見守る
自分で間違うことなく身につけれるようになったお前は得意げに私に見せる
はじめは
順番すらわからなかったことを思えば得意なのだろう
戦装束を身につける
勇ましい装い
見ろとばかりに得意げなお前
私は鼻で笑う
時間がかかりすぎだった
感情的になって場を離れるお前を見送る
アレは戦装束なのだ
正しく着れる事が悪いとは言えない
身を守るためならば
儀礼のためならば
戦いに
戦へと
他人を殺める準備をするお前を
どうして素晴らしいと褒めれるというのか
私は
かつての私の戦装束に身を包む
お前の姿が悲しい
戦にむかう
命を奪う業をお前が継ぐのは褒めることなどできないのだ




