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翼を広げて  作者: とにあ
自由にまばらに
397/400

偽りの夏

鮮やかな陽射しは伸びやかな緑を躍らせる


青空の下弾ける緑

伸びやかな黄色


届きそうで届かない世界

窓の外に出れば

そこは灼熱

緑は密やかに萎れ

花は茶色く萎む


薄い白雲が漂い

陽射しは容赦なく

アスファルトは焼けていく



魂抜ける青は広がる

光浴びる葉脈

重なる影が緑


アスファルトに落ちる影


鍵をなくした迷子のように


影が滲む


赤紫の躑躅がキラキラ蜘蛛の巣を飾る


夏の色が


高く広がる


黒い影が迷子のように彷徨う


青空が緑の縁を彩る



梅雨を待つ




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