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巣穴の鼬
巣穴の中に丸まって
仕切りの内側に意識を向ける
壊れることなく維持された世界
ひとつ
壊れればすべてを
巻きこむ
生まれた世界は既に繋がり連鎖する
仕えてくれた兄弟は
新たな世界で生きている
きっと
それは父たる意志の予定の内で
捨て駒として我らは在った
試して必要な経験を得たならば
我らは不要
それでもまだ
場の維持力として価値がある
父よ
父たる方よ
なぜ
我らに心を与えたのか
不足する均衡の力
応じて引き出されていく力
そこに我らが意志は不要と言うならば
なぜ
心を持たせたか
心なければ
ただ
滅びるその日を待てたろうに
心あるゆえに
父よ
あなたが憎い
鼬
世界
父
