372/400
檻の姫
生きるものあっての大地
金属の檻の中
私は私を寄せ集める
生きるものあっての大地
なら
生きるものとの接点のない現状で
私の存在意義はない
この世界の残骸を
維持する意味などないのだから
孤独に強い兄妹らではないのだから
終わるべきなのに
その手法がわからない
仕えし友らは
新たな世界に馴染めたでしょう？
新たな世界に私たちは必要なくて
ああ
ただひたすらに有害
崩壊を支えるために
私たちの不在を補う
彼らを拒絶する訳にはいけないのだ
私たちの意志などは
無意味
今世界で生きる生命こそ
守られ健やかに伸びやかに
あればいい
拒絶されるべきは私たち
それでも
姉を
兄を
妹を
弟を
新たな世界で生きる友に
心を寄せずにはいられない
あなたは
今
幸せでしょうか？
地
きょうだい
祈り
