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翼を広げて  作者: とにあ
自由にまばらに
336/400

離魂

ひらひらと木の葉

蜘蛛の巣に囚われて翅ははがれぬ

吊り下げられたその身は逃れるを知らず

蜘蛛の森の罠の中

助けの声もあげない

身を任せ絶望にひたすら浸る

沈む中で宙吊りの我が身を忘れる

もはや動けぬ我が身では地に落ちてもただの餌食

喰われる運命しか我が身には残されていない

しかし

それでもそれは間違いではない

それはどこまでも正しいのだ

わが身は失われて他の生命に続く

言葉などなく

ただ自然の摂理

ただ生命の流転

ただ離魂の儀式

なにも違わない

生命で魂

肉の重みは違えども魂の重さは等しい

優劣などなく

種の差異による価値観

世の中には多くの正しさと多くの間違いが溢れてる

私の正しいはあなたの間違いかも知れない

あなたの間違いは私の正しいかも知れない

囚われて翅ははがれぬ

身動きがとれない

そう

間違いではなくただ現実

宙吊りの蜘蛛の巣

ただ一片の離魂の式

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