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ひとり
一人の部屋
独りの部屋
何時も一緒だった
離れる時が来るのは理解してた
ひとつがふたつになって
ぼくらはうまれた
ひとつだったふたり
それでも
ひとりとひとりだから
独りじゃなかった
それぞれの呼吸の仕方は
ゆっくりと
じんわりと
ずれていく
君がいたから
生きてきた
君がいたから
心から笑える
きっと
さよならは言わない
だってどこかで
そう魂の奥で僕らはひとつだから
鏡越しガラス越しぐらいに
僕らは違っていく
君は君の空に手を伸ばし
僕は僕の空へ一歩踏み出す
よく似た違う空を見よう
違う空を見上げても
いつだって
一緒




