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ガラス
好きだよ
言葉がこぼれた
それが誰かの気分を壊す言葉で削られていく
それはとても容易くて
すきだよと
優しかった言葉すら刺々しく尖っていく
些細な苛立ち
透明なガラスが擦れる嫌な音
棘棘イライラ
ああ もう ジャマしないで煩わしい
透明なガラス
それは好きなもの
好きなものそれは好きなだけで終わらない
それでも
それはそばにあってほしいもの
嫌いじゃないの
煩わしくても愛しいの
それは確かで
好きなものを好きなだけでい続けるのは難しい
いろいろな角度が見えるから
見えるすべてを好きになれるほど私は完璧じゃないし優しくもない
だけど
その嫌なところも含めてあなたが好き
完璧なんか望まない
ぶつかり合う時だってある
傷つけ合うことだってある
それでも好きなのは変わらない
ガラス同士が擦れる音
ガラス同士がかち合う音




