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夏空の朝
朝の光が窓から差し込む
緑の水田にさやりと風が渡る
澄んだ薄い水色の大空に白く散る雲が
強い風に蠢きたつ
雲は育ち大きく青を侵す
空の空色
白の雲
水田の緑
樹々は揺れ
光が楽しそうに踊る
僕はその光に眠気を誘われる
天に向けて伸びる
名も知らぬ草
水を求めすぎて萎れるは葉
賑やかしくも競う姿
夏の暑さ
生命の歌声
それなのに
何かわからない
得体の知れない気分
せつなく
どこか物悲しい
生命は繁茂し
謳歌の歌を高らかに歌いあげる
それなのに
僕は言いようもなくせつないのだ
青の空色
彩る白雲
煌めく緑
木陰に潜む影




