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翼を広げて  作者: とにあ
自由にまばらに
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天邪鬼

 つい、あたってしまうんだ。

 言いたい事があるのにうまく伝えられねぇんだ。



「君が好きだ」



 忘れられなくなっていたんだ。

 目を放すことができなかったんだ。


「ぁ……。わたしも好き、ですっ。うれしぃ」



 瞬間反応できなかった。


 横で君が、祝福をその子にかけるのを見ていたんだ。


 なんだ。

   なんとも思われてねーんだ。


 悔しかった。


 でも、君の前で彼女を泣かす気にはなれなくて。


    君が彼女を大切にしていたのを見ているから。


 彼女とのデートに君はいつも一緒で。

 彼女と時間をとりたいのか、この時間を手放したくないのかがわからなくなる。

 君の前で彼女を泣かしたくはなくて。


   好きなのは君じゃないんだ。なんて告げたらこの子は泣いちまうだろう?


 彼女を泣かせば君と距離ができるのが見えている。


 ヘタレな自分が悔しくて虚勢を張る。

 君のまなざしがきつくなっていく。


 知ってるさ。


 それでも、君の近くにいられるのが嬉しいんだ。


 口をついて出るのが思ってる言葉じゃなくても。


 俺が好きなのは……


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