翼を広げて

自由にまばらに

夢

いくつもの扉　いくつもの通路　いくつもの分かれ道

ぐるぐるといろんな道を辿る

覚えてる道　記憶に残らない道

山の記憶　川の記憶　鮮やかな空の記憶

星の煌き　しのつく雨　痛いほどの日差し

蒼い　くすんだ匂い

白い　焦げた匂い

爆ぜる音は焔

暗い夜森の香り

蒼いくすんだ匂い　白い焦げた匂い

広がるのは暗い海

どこを見てもたどり着くべき陸は見えず

空を見ても星一つ見えない

導（しるべ）のない暗闇の夢

潮騒が心に響き

夢の中すら星がない

夢の中だからこそ星（みち）が見えない

一筋の星（しるべ）の煌（みちび）き

それを見つけれない