投げ捨てるように、賛美。
夕日は綺麗じゃない。
冬は寒くない。
血は赤くない。
悪人は悪くない。
偽善者は悪じゃない。
空は青くない。
一概に言えないものばかりが、身近に絶えない。言葉足りないまま。
主観で言えばいいのか客観で言えばいいのか、自らで作り出した客観は所詮は主観だけど。むしろだからその根底に甘えて主観を選んだとして、僕はひとつの事象に対して一つの感想を抱くことはない、と曖昧に断言できる。
仮に一つの感想を得たとして、それをどの言葉で表現するのが適切なのかは知る由もないし。
でも、そうやって言い訳を重ねるんだけどこれは何かの否定ってわけじゃないんだ。
曖昧なものを曖昧なままにしておこうって、煙みたいなものを雲みたいって言いかえたりしながら、ぬくもりに愛って名前をつけて尊重したりしながら、本質を掴んだふりをしながら、それに対して適当に相槌を打ったりしながら、その妥当な日々を生きていく。
この世界には・・・いや、大げさなことを言うのはやめようか。僕の身の回りとそれ以外には、最初からそうなのか最近そうなったのか分からないけど、きちんと決まりきったものがないんだ。
それらは、ひとつを決めればひとつ以上のものが否定される。だから僕がやっていることはむしろ肯定。ポジティブなんだ。
自分の正当化を自己完結させておいて言うのもなんだけど、これから否定を始めるよ。
僕は が好きだ。
…さようならの下準備