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無加護ですが、成長上限がありません 〜世界を逸脱した少年〜  作者: ジーコ


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第11話 旅の朝

旅が始まりました!

今回はセシルに新スキル《気配感知》が発現します。

ミーナの《ガイダンス》とのコンビ感にも注目です。

ゲイルの凄みを“匂わせ”る感じで描いています。


ゆるっと読んでください。

朝の空気はひんやりしていて、どことなく土の匂いが残っていた。

セシルは寝袋の上で、背中の痛みに顔をしかめつつ体を起こす。


(うーん、やっぱり村のベッドのほうがいいけど……

 でも、こういうのも悪くないのかもな)


視線を動かすと、すでにゲイルが鎧姿で素振りをしていた。

銀混じりの髪が、朝日にきらりと光る。


剣が……やっぱり“見えない”。


「……おはよう、ゲイルさん」


「起きたか。まずまずの時間だ」


あいかわらず淡々としているのに、不思議と安心する声だった。


その横で、もぞっと動く布の塊。


「ん〜……おはよ……」


ミーナが寝袋から顔を出す。寝癖全開だ。


「髪……すごいことになってるぞ」


「言わないで……旅の朝に一番言われたくないやつ……」


二人で水を使って顔を洗い、軽く朝食をとる。

セシルが片付けをしていると、胸の奥にザワッとした違和感が走った。


(なんだ、これ……?)


ほんの一瞬。

けれど強く引っ張られるような感覚だった。



街道を歩いていると、ギギ……と軋む音が聞こえた。


荷馬車の車輪が壊れ、若い商人が困っている。


「くそっ……あと半日なのに……」


セシルが声をかける。


「大丈夫ですか?」


「ああ……いや、大丈夫じゃないけど大丈夫だ……

 車輪が緩んでてな。カザンに行く途中なんだ」


「カザン……!」


ミーナが興味津々で前に詰め寄る。


「冒険者ギルドがある街ですよね?」


「ああ。魔物も増えてきてるし、冒険者には稼ぎ時らしいけどな……

 商人にはきつい」


ゲイルは商人を観察しているようで、しかし目は周囲に向いていた。

そしてセシルの胸のざわつきは、むしろ強くなる。


(……来る? なんで分かるんだ)


まだ姿は見えない。

音もしない。

でも確実に“何か”が近づいている。


心臓を軽く押されるような強い感覚。


「……右!」


自分でも驚くほどハッキリした声が出た。


「えっ!? 何が――」


ミーナが言い終える前に、草むらから木皮の塊が飛び出す。


ウッドスラッグだ。


【スキル発現】

《気配感知 Lv1》

“近距離の敵意・殺気・揺れを察知できます”


(これ……!)


魔物は粘液を垂らしながらセシルに迫る。


「ミーナ! 右斜め前、狙って!」


「見えてないけど……ライトショット!」


光弾が放たれ、ウッドスラッグの木皮が焼ける。


セシルはその一瞬の隙へ踏み込み、古剣を振り抜いた。


ザシュッ!!


木の皮が裂け、魔物が崩れ落ちる。


「っ……よし!」


しかし、もう一体が商人へ襲いかかる。


セシルは走り出そうとしたが――


ゲイルがすっと一歩前へ出た。

それだけで空気が変わる。


ヒュン。


閃光のような一閃。

ウッドスラッグの上半身が地面に落ちた。


(……やっぱり、見えなかった)


ゲイルは剣を戻し、淡々と言う。


「まだ、ああいうのには追いつけん。焦るな」


【レベルアップ】

セシル:Lv7 → Lv8


【上昇】

HP:41 → 45

MP:20 → 21

STR:12 → 13

VIT:14 → 15

DEX:14 → 15

RES:11 → 12


【スキル成長】

《気配感知 Lv1 → Lv2》

“敵意の方向を、より正確に察知できます”


(スキル……やっぱりさっきの“ざわつき”はこれの前兆か)


ミーナがセシルの手をとり、目を丸くする。


「セシル! ここ、切れてる!」


「あ、本当だ……」


「《ヒールタッチ》!」


ふわりとした光が傷を包み、痛みが引いていく。


「助かったよ。ありがとう、ミーナ」


「ううん……ねぇ、セシル」


ミーナが少し照れくさそうに笑った。


「セシルの気配感知と、わたしのガイダンス。

 二つそろったら、もう怖いものなしだよね」


胸が熱くなる。

ゲイルも、焚き火にくべる木を拾いながら言った。


「確かに、相性は……悪くない」



その日の夕暮れ。

林の中で野営をする。


焚き火がぱちぱちと音を立て、三人を照らす。


セシルは火を見つめながら、今日の出来事を思い返していた。


「……なんか、旅ってすごいな」


「うん。こわいけど……でもワクワクするね」


ミーナが笑う。


ゲイルは焚き火をつつきながら、ぽつりと話し始めた。


「カザンには……若い頃、しばらく滞在していた。

 鉱山の街だ。夢を見る者と、夢を失う者が混じる場所だ」


セシルが聞き入る。

ゲイルがこんな風に話すのは珍しい。


「強くなれ、セシル。

 世界は、お前が思うよりずっと……残酷で、美しい」


炎がぱち、と弾けた。


その光の中で、セシルは静かに決意を固めていく。

第11話では、ついにセシルの新スキル《気配感知》が発現しました。

ミーナの《ガイダンス》とのコンビネーションが、今後の戦闘で大きな意味を持ってきます。


今回は軽いウッドスラッグ相手でしたが、スキルレベルが上がるほど戦闘スタイルが変わっていきます。


スキル設定に関してメモ!

◆ スキルシステム(一般設定)


この世界では、

スキルは魔力・生命力・精神力が結びつくことで発現する “個人の資質による能力”。


スキルは レベル1〜10まで存在し、10に達すると“進化”する。

進化後は別系統のスキルとなり、さらに強力な上位能力に変わります。


◆ 1. スキルのレベル体系(共通仕様)


すべてのスキルに共通する「一般ルール」です。


● Lv1:発現(初期段階)


スキルが形になる最初の段階


性能は弱い


使いこなしにも個人差が大きい


習得直後は暴発したり、精度が悪かったりする

例:弱い光魔法、気配が少し感じ取れる、治癒が遅い


● Lv2〜Lv4:基本運用領域


成長が一番実感しやすい段階


精度・威力・発動速度が上がる


「このスキルが得意」という感覚が出る


初心者脱却

例:命中率UP、発動成功率UP、気配の方向が分かる


● Lv5〜Lv7:熟練領域(一般的な上限)


スキルの本領が見え始める


ここまで育つ人がまず少ない


村のベテラン、街の上級冒険者、兵士の隊長など


スキルの“性質”が変わり始める

例:範囲が広がる、貫通する、反応速度UPなど


● Lv8〜Lv9:逸脱領域(才能者クラス)


国に推薦されるレベル


レベルアップのために大きな経験や限界突破が必要


スキルの威力が本人の実力を超え始める


戦闘スタイルが「スキル中心」になる

例:視界外からでも察知、詠唱短縮、魔法二連撃など


● Lv10:極致(スキルの完成形)


天才、英雄、化け物の領域


スキル本来の最大性能が発揮される


レベルアップの速度は極端に遅い


国家レベルで保護される対象になりうる

例:必中に近い精度、即時発動、広範囲化


◆ 2. Lv10になると“進化”が起こる


ここが世界設定の“熱いポイント”。


スキルはLv10に到達すると

進化(Evolution) が発生する。


● 進化の一般ルール


発育上限を突破した特殊な状態


完全に別名のスキルへ分岐


進化後スキルのLvは1に戻る(上限も上がる)


理外反応や血筋・属性との相性で変化方向が異なる


人によって進化先が違うこともある


● 進化の例(一般例)


《剣術》Lv10 → 《剣気操作》


《火魔法》Lv10 → 《爆炎魔法》


《治癒》Lv10 → 《聖癒》


《気配感知》Lv10 → 《洞照》(上位知覚系)


《身体強化》Lv10 → 《超活性》


進化スキルが本当の“武器”になる。


◆ 3. スキルの習得経路(発現条件)


発現条件も一般設定としてまとめておく。


発現条件いずれか


① 生命の危機

→ 極限状態で潜在能力が表面化する

例:逃げられない戦闘、死にかけ、守りたい相手がいる


② 反復経験

→ 同じ行動を続けることで芽生える

例:剣術、走力、魔法の素振りなど


③ 資質による即時発現

→ セシル型(理外)

→ ミーナ型(加護)

→ 加護・血筋・理外特性は“即発現型”


④ 装備・魔具との同調

→ 古剣など特異なアイテムとの相性で発現


⑤ 他者の影響

→ 師匠からの指導や恩恵

例:ゲイルが握りの癖を直す → 剣術Lv上昇のきっかけ


◆ 4. スキルの消費とデメリット(一般仕様)


スキルは「MP」を消費


高レベルになるほど疲労が早くなる


使いすぎると“反動”が生じる(気絶や魔力枯渇)


理外系は稀に“過負荷”が起きる(暴走リスク)


◆ 5. スキルとステータスの関係


効果はステータスが高いほど強まる


DEX → 反応・命中


INT/MAG → 魔法の威力


RES → スキルの暴走耐性


スキルはステータス成長の“補助”として働く


つまり、同じスキルでも

ステが高ければ性能が段違いになる。


◆ 6. 村人・兵士・冒険者の平均スキルレベル


あなたが描いている世界観と読者視点で分かりやすく。


村人:Lv1〜2


村兵:Lv2〜3


街の兵士:Lv3〜4


冒険者(一般):Lv3〜5


上級冒険者:Lv6〜7


騎士・騎士団:Lv5〜7


騎士団長クラス:Lv7〜9


英雄・剣聖:Lv10(進化スキル保持)


ゲイルはLv86なので、

スキル全てが“進化後スキル”を複数保持している最強格。

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