『境界線に立つ者たちへ』キャラ紹介
シリーズ【境界線に立つ者たちへ】の本編の簡単なあらすじとキャラ紹介。
本編の続編にあたる『復讐の魔術士のその後〜倫理観に欠けた彼女に恋は難しい〜』(恋愛編)をより楽しんでいただくための、簡単な本編内容の紹介とキャラ紹介です。
本編未読の方、既読の方問わず、ざっくりとした紹介と関係の整理にご利用ください。
続編自体は、こちらに目を通さなくても問題なく読んでいただける内容となっています。
※キャラ紹介に、本編の核心に関わるネタバレを多分に含みます。
【本編紹介】
兄妹を奪った父に復讐するため、魔術士メリーは故郷を旅立つが、その途中で出会ったスイウに嵌められ、強引に契約を結ばれてしまう。
世界の破滅を止めるために協力するようスイウに迫られたメリーは、復讐にスイウを利用しようと考えた。
異変を調査する騎士・アイゼア、行くあてを失いながらも力になりたい少年・エルヴェ、破滅の阻止に動く天族・フィロメナ。
思惑も価値観も合わない五人の運命が重なり、一つの道を切り拓いていく。
魔術と異種族が存在する架空の世界を舞台にした、復讐×世界救済×群像劇ファンタジー(恋愛要素なし、シリアス)
恋愛編は、本編のその後の物語です。
復讐を終えたメリーとそれを傍で見届けたアイゼアを中心に、新たな関係が始まっていく。
双方の視点で書いた、静かに歩み寄るような恋愛物語です。
【キャラ紹介】
●メリー(名前:メレディス・クランベルカ)
概要:スピリア連合国の北方、名門クランベルカ家出身の魔術士。
種族:魔力を扱う種族である『霊族』の中の、炎を扱う『炎霊族』に分類。人間よりも加齢が緩やかで、約50年ほど長命。
『黄昏の月』という死の気配を含んだ魔力を持ち、魔力を感知できる霊族からは『薄気味悪い』『恐ろしい』と忌避されてきた。
本編:物語の軸であり、実質的な主人公。兄妹を父に殺され、復讐のために天界まで追いかけて本懐を遂げる(本編の章)
その後スイウが消滅した際も冥界まで追いかけ、自身の魂の半分を分け与える形で蘇らせている(後日譚の章)
『私は許さない』という一点で世界の境界すらぶち破っていく『執念』の塊。
幼少期に倫理観を壊され、魔力の性質を理由に周囲から忌避されてきたこともあり、他人への関心が極端に薄い。
性格:非常に執念深く、おまけに倫理観の欠如+徹底した利己主義という、仇敵である父とほぼ同じ性格をしている。
基本的に自分の意思を優先し、倫理的にアウトでも平然と実行できる。「大切な人を守りたい」という意思がギリギリ“人”の側に踏みとどまらせている。
恋愛編:主人公の一人。守りたいと思える人たちの傍で、異質な自分を常識にすり合わせながら、ひっそりと社会の中に身を置くようになった。
喪失の孤独の中、人の温かさに触れ、芽生えた感情は内側に小さな変化をもたらしていく。
●アイゼア(名前:アイゼア・ウィンスレット)
概要:セントゥーロ王国の騎士。元は貧民街出身だが、ウィンスレット家の養子になったため一応は貴族(家格自体は下の下でいわゆる称号貴族のようなものに近い)
種族:人間。魔力は扱えない、ごくごく普通の人。
本編:メリーと共に旅をしていた仲間の一人。立場上、皆をまとめたり、行動指針を出したりとリーダー兼保護者的ポジションで動いていた人物……だが、弟妹を人質に取られた際、メリーたちを裏切って本気で殺そうとした(本編043〜049話)
幼少期は盗みで生計を立てていたり、見せ物にされて殺し合いを強要されていたり、その後は養父母を殺されて失っているなど、本編外で波乱万丈な人生を乗り越えてきている。
性格:表面上は穏やかな好青年で、優しさや常識も普通にある。
一方で、内省的なわりに、元々の性質である計算高さや狡猾さも持ち合わせている。人間的な汚い面、脆さ弱さを抱えて葛藤し続けている人。
恋愛編:主人公の一人。迷いや葛藤が多く、自分の芯を見失いがちなアイゼアにとって、メリーの頑なさはどこか眩しい。
かつて復讐に燃えていたメリーの、静かに人と関わろうとする姿に触れ、心を動かされていく。
メリーの喪失の孤独に触れて傍にいたいと思う一方、寿命差で先に死ぬことや、魔力を感知できず『黄昏の月』や『霊族』としての彼女を理解しきれないことが大きな壁となっていく。
●スイウ(生前の名前:アーテル)
概要:現在は妖魔。セントゥーロ王国にあるイルシーの森に住んでいる。日中はメリーの魔力がないと、猫の姿から戻ることができない。夜に力が戻り、元の人の姿に戻ることができる。
種族:現在は妖魔。生前は人間であり、死後魔族になった。その後一度消滅し、妖魔として蘇っている(人間→魔族→妖魔)
現在メリーとの契約は解消されている。
長命で外見変化がない。生前の年齢を足すと、すでに85年ほど生きている。
本編:メリーと一方的に契約を結び、世界の破滅の阻止に巻き込んだ人物。
一度目の破滅の前(古代)に生きていた人間だったが、道を誤ってバケモノ(魂の片割れの成れの果て)と化した。
死後残った魂は魔族となったが、欠けたままの不完全な状態で記憶を失っていた。
封じられていた成れの果てが解放され、自身は取り込まれないように消滅の道を選ぶ。その後成れの果てはメリーたちによって討たれた(後日譚の章)
性格:淡々とした現実主義者。一歩引いたところから物申すことが多く、時に冷淡に感じるほど割り切っている。
決して情がないわけではなく、なんだかんだ言って世話焼きなところがある。
●エルヴェ
概要:セントゥーロ王国の田舎に住んでいた少年。現在は騎士団の食堂で働いている。
種族:人間を装っているが、古代(一度目の破滅の前)文明の機械人形。当時の戦いで破損し、機能停止した際に、記憶をほとんど失ってしまっている。
本編:住んでいた村が壊滅し、メリーたちの旅に同行した。
アイゼアが裏切った際、機械人形ゆえに唯一彼の作戦の影響を受けず、メリーたちを守りきりアイゼアを退けた功労者(本編043〜045話)
その際に機能停止するほどの致命傷を負ったが、今は修繕されている(本編055〜058話)
性格:穏やかで献身的で、控えめ。奉仕型の機械人形として作られているため、自分を犠牲にしてでも人に尽くすことを美徳と考えがち。
人が人に接するように、大切にされたいという願いを持っている。
怒りや憎しみの感情を持てないように作られているため、アイゼアに破壊されても彼に対してそういった感情が持てない(本編055話)
●フィロメナ
概要:セントゥーロ王国で、魔法雑貨屋の店員として働いている。天界には帰れないので、思いきって社会に飛び込んで生活し、満喫している。
種族:元は天界に住む天族だったが、本編中に堕天してしまい、天界へは帰れなくなってしまった(本編052話)
一応交流はあり、極稀に任務を命ぜられることもある。
天族自体は長命だが、彼女自身はまだ生まれて16年のひよっこ。
本編:足手まとい扱いで天界においてかれたことに納得できず、単身地上界へ来た。空腹で行き倒れていたところで、メリーたちと出会い、行動を共にするようになる。
戦闘面ではほとんど役に立たないが、天族にしか扱えない『治癒術』で幾度となく仲間たちを救ってきた。
性格:天真爛漫で直情的な理想主義者。世間知らずゆえに、独善で突っ走りがちたが、失敗から素直に学ぶ。
役目は似ているが性格は反対なスイウとは、何かと衝突しがちで、よく苦言を呈されている。
【本編に登場したサブキャラ紹介】
●カストルとポルッカ
概要:アイゼアの義理の弟妹(双子)。アイゼアを養子として迎えた夫婦の実の子。カストルが男の子でポルッカが女の子。幼くして両親を失っており、叔父夫婦のもとにいるが、あまり良い環境ではない。義兄のアイゼアを慕っているが、仕事と環境が原因であまり会えない。
種族:カストルが人間。ポルッカが霊族。炎属性を扱う『炎霊族』。異種間結婚した夫婦の子。
本編:両親の代わりに自分たちに愛情を注いでくれる義兄のアイゼアを慕っている。早く大きくなって彼の力になりたいという思いを利用され、魔物化。人質に取られたことが、アイゼアがメリーたちを裏切る原因となった。
性格:カストルもポルッカも強がりだが、引っ込み思案で気の弱いところもある。けれど、ここぞと決めたことへの芯は強い。
●ペシェ
概要:メリーの、たった二人しかいない友人の一人。学生時代からの付き合い。心身共に男性だが、女装が似合うからという理由で女装している。その外見に似合う言動を選んでいるため、話し方も女性っぽい。
現在魔法雑貨屋を営んでおり、店員としてフィロメナを雇っている。
種族:霊族。風属性を扱う『風霊族』
本編:旅には同行していないが、メリーの復讐に協力した人物。作中に出てくる魔術試験管(試験管の中に術式を込めたもの)の発明者。
性格:カラッとしていて、親しみやすい気さくな性格。女子トーク的な内容の話を好む。女性にモテないのを地味に気にしており、異性にモテる顔の良い男が嫌い。
●ミーリャ
概要:メリーの、たった二人しかいない友人の一人。学生時代からの付き合い。ひたすら魔工学の研究開発に打ち込んでいる。ややオタク気質。
種族:霊族。地属性を扱う『地霊族』
本編:旅には同行していないが、メリーの復讐に協力した人物。エルヴェが機能停止した際、修繕したのが彼女。
性格:じめっとしていて、根暗。魔工学のこと以外はあまり興味がない。物はハッキリと申すタイプだが、本当は少し臆病。
●ストーベル
概要:メリーたちの父(故人)であり、クランベルカ家当主だった人(現在は取り潰しになっている)。メリーの復讐対象であり、そのきっかけは一緒に暮らしていた彼女の兄妹を殺したこと。幼少時代に教育を施すことで、自身の子の倫理観を破壊して駒に仕上げている。
種族:霊族。炎属性を扱う『炎霊族』
本編:世界を破滅させ、新たな理想郷を作り上げようと画策していた黒幕の一人。本人は敬愛していた亡き姉が死ななくて済む理想郷を作り出し、そこに蘇らせることが目的だった。最後、メリーに討たれて絶命する(本編083〜084話)
性格:徹底した利己主義と、人命をなんとも思わない倫理観の欠如。目的のためなら手段を選ばない残忍さを持っている。端的に言えば、メリーとほぼ同じ性格。『大切な人を守りたかった』という行動理念すらも一致している。
目的のために“他人の命”を焚べるストーベルに対し、“自分の命”だけを焚べると決めたメリーと差異が生まれ、明暗を分ける結果となった。
●ミュール
概要:一緒に暮らしていたメリーの異母兄(故人)であり、倫理観のないメリーに人間性や社会性を説き、育んだ人物。メリーの人生に最も強い影響を与えた一人。
種族:霊族。炎属性を扱う『炎霊族』
本編:父であるストーベルに殺され、その魂を兵器化された。メリーたちと対峙し、魂を砕かれる。残った魂の残滓が、最終戦でメリーたちを救うことになった。
性格:人の情があり、穏やかで常識もある。自立心や自由への憧れが強く、元より父の洗脳にあまり染まっていなかった。本編ではあまり強く出ていないが、クランベルカ家らしい容赦のない一面もある。
●フラン
概要:一緒に暮らしていたメリーの異母妹(故人)であり、倫理のないメリーに感情や情緒を育んだ人物。メリーの人生に最も強い影響を与えた一人。
種族:霊族。地属性を扱う『地霊族』
本編:父であるストーベルに殺され、冒頭でミュールを救ってほしいとメリーに託す。残った魂の残滓が、最終戦でメリーたちを救うことになった。
性格:明るくて無邪気。喜怒哀楽を豊かに表現し、不気味がられるメリーに対しても物怖じせず堂々とありのままに振る舞う。それが良くも悪くもメリーの感情を揺さぶり、引き出すきっかけとなった。
●カーラント
概要:一緒には暮らしていないメリーの異母兄で、終盤まではストーベルの部下として動いていた。メリーとは違い、攻撃術にはあまり向いておらず、幻術が得意。
種族:霊族。炎属性を扱う『炎霊族』
本編:ストーベルの命令に従っていたが、無力な人間が虐殺されていく瞬間を目の当たりにし、その理想に疑問を抱くようになる。最終的に大切にしていた弟をストーベルに利用される形で殺され、メリーの側につくことを決めた(本編068話〜)
最終決戦では戦力や作戦、破滅の呪いの解呪など、多岐に渡りさり気なく活躍している。現在は身柄がセントゥーロ王国預かりになっており、軟禁状態に近い。時折依頼に応えている。
性格:正義感が強く、強者の責務として弱者を守り、困りごとを解決すべきという考えを持っている。自分の気の向くままにしか働かないメリーとは価値観が合わず、仲が悪い。常識はあるが、倫理観が欠けているところがどう足掻いてもクランベルカ家。
サブキャラに関しては、恋愛編でよく登場するキャラと、前提として知っていると読みやすくなるキャラを紹介させていただきました。
恋愛編の方もお付き合いいただけましたら幸いです。




