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 買い物のセンス

ゼラが去った後、帰る途中にリユウは買い物がしたくなった。


「ヒロ兄ちゃん、買い物してきていい?」


「おう、いいぞー。俺もどっか寄ってから帰るわー」


装備を整える為、リユウは市場に向かって歩いていた。

服屋『しましま』の前で足を止める。木造の外観…だけど、白と黒の交互に塗装されていた。


店に入ると 中はさらに派手だった。

黒、金、ピンク、茶色に黄色…


(え?男子用の…あるのかなここ)


リユウは入るとこ間違えた?と思って周りを見渡していると…。


奥の服を整頓していた40代くらいの女性店主が、入店したのに気づいて話しかけてきた。


「いらっしゃい!なんか買いにきたんかいな?」


女性の長袖とズボンはどこかの猫型動物みたいな柄の服だった。


(こ、これがしましま…?)


独特なイントネーションの言葉遣いとファッションにリユウは唖然とした。


「えーっと…服と上着とズボンが欲しくて…」


「あらまぁ!じゃあこれどう?」


店主が足早に取り出したのは、黒を基調にしたフードがある軽装の上着。内側に隠しポケット付き。

白のシャツと藍色のズボン、黒のブーツまで用意してくれた。


「こ、こんなに…?」


リユウはちょっと驚いていたが、店主は良い人なのかも知れないと感じた。

(あと…普通のあったんだ…)


「腰に短剣下げてるの見えてねぇ、全身汚れてるし冒険者かと思って色々用意したんよ〜」


着ていた物は処分してもらって早速着替えた。


「ええなぁ!バッチリや。いい男になりそうやねぇ」


「ありがとうございます…」


「まいどー!」


リユウはお礼をして支払いを済ませ、店を出た。


今度は武器だ。

少し歩いたところ、市場にきた。


「片手で扱える武器ありますか?軽いので」


リユウは掘り出し物を置いてる店に来た


「らっーしゃい。フッフッフ、ガキんちょ 丁度いいのが2つあるぜ。どっちにする?」


少し癖の強いスキンヘッドの男性が、したり顔で剣を見せてくれた。


一本目は、淡い青の細剣。鋭い切っ先と、水色の紋様が剣の柄に刻まれている。軽くて美しい。


もう一本は、黒鉄の短剣型の剣。やや重みがあるが、刃には何か刻印のようなものが刻まれていた。


「こっちは《ミレイア》って名がついてる。昔、東の湖の騎士団で使われてたらしい。軽くて、水気のある空気だと切れ味が上がるとか」


「そっちは《アストル》。“罪人の剣”とも呼ばれてる。使うほどに刃が鈍る代わりに、持ち主の気配を薄くするって噂だ。裏道の護身用としてはなかなか…」


腕を組み、説明してくれる。


リユウは二本の剣を交互に手に取り、感で選ぶ。


(ミレイアにしよう、綺麗だし)


「これ欲しい。ミレイア。値段は?」


「お目が高い。150ルクでいいぜぇ」


リユウは最近貰った小銭袋からルクを数えて差し出した。


そして買い物を終えたリユウは借りている宿、朝寝あさしんに帰った。

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