1.プロローグ
最新作です。よろしくお願いします。
堪らなく、好きなこの世界。うずうずして、仕方ないよ。だけど、あのクソジジイだけは、赦さないよ。だが、そのおかげで、可愛い弟たちに、出逢えるのだから。まぁ、怒りは、半分に割りましょう。
ああ、俺は、ハルディーン・フォン・ラス・ディアレスト。ディアレスト王国、第三王子です。本当の戸籍上は、身分上は。だが、王宮に住んでいる訳ではない。ましてや離宮に住んでいた訳でもなかった。実母は、ディアレスト王国、筆頭の公爵家・公爵令嬢『アーネスト・ワン・スクレーパー』。スクレーパー公爵令嬢の息子。それが、俺の世間一般の身分は。1人娘の次期当主が俺だった。まぁ、この時点で、気付くべきだが、実父は、ディアレスト王国、ディアレスト国王の『エクスプローラ・フォン・ラス・ディアレスト』。稀代の女狂い。あちこちで、女性を誑し込んでは、懐妊させるクソジジイ。その癖、責任を取らない。本当、クソジジイ。こんなのが、国王とか、世の中終わってると、思う。国王が息子を王子として、公表していたのは、俺の前、第二王子まで。後は、王妃様が逝去されたせいで、実の息子とは、認知していない。みてくれだけは、いいから、中身が、クソジジイでも、やっていけてるのだが、本当、クソジジイ。
俺の実母には、元々婚約者がいたのだった。だが、俺が生まれる直ぐ前に、亡くなっている。でも、それでは計算が合わなかったのだ。カレ、実母の婚約者が亡くなったのは、婚約者セッティングの場の8歳で出逢って、5年後。つまり、実母の婚約者が、12歳の時、だった。そのぐらいには、子供を作れる身体には、なっていたから、そう言う行為は、いくらでも、出来るだろう。しょっちゅう出逢っていたらしいから、出来るには、出来るだろうな。だが、それを邪魔立てした者がいた。実父の『エクスプローラ・フォン・ラス・ディアレスト』。まぁ、実母の婚約者を手に掛けたのも、実は、クソジジイの仕業。
何故、知ってるかって??俺は、前世持ちで、このゲームが大好きだった。まぁ、ジャンルは、乙女ゲームだが、大好きなゲームの世界に、転生出来た時は、そりゃあ嬉しかったよ。
≪キミと光の中に。~~13人のプリンスと、ワルツを踊りましょう~~≫
確か、こんなタイトル。ゲームソフトなのに、攻略対象が13人の、大ハーレム。隠れ攻略対象も合わせれば、14人。まぁ、隠れ攻略対象は、第三王子の俺『ハルディーン・フォン・ラス・ディアレスト』。まぁ、悪役令息だから、基本的には、全員の敵になるから、全員攻略しないと、攻略不可。見かけ上、『ユーリン・ワン・スクレーパー』で、通るんだけど。
で、実母の婚約者との最期の逢瀬は、俺が出来るちょうど1年前。だから、必須的に作ることは出来ない。だが、その2ヶ月後に、クソジジイが怯える実母を犯したのだった。そのタイミングで、俺が、出来ちゃったのだ。そして、1人隠れ、出産。自らの命を引き換えに、亡くなった。だから、俺は、クソジジイを手に掛けたいほど、恨んでいるし、実際、ゲーム内のカレが悪役令息になったのも、そこら辺が原因だった。
しかしながら、王侯貴族にしか、赦されぬ力、魔法。それが、発現したのが、生まれて間もなく。だから、婚約者さんとの、子供として、認知されたのだから。筆頭公爵家だけあって、能力は強かった。まぁ、正直言えば王族より、貢献しているのは、事実関係で、大いに財力も、権力も、王国を継続させているのは、スクレーパー公爵家の力が、大きい。だから、いくら、特に、王族が魔力だけは、強いのに、強いもの同士を掛け合わせれば、そりゃ、最強の悪役の誕生だわな。
まぁ、本当すごいね!!年齢制御から、属性魔法を全て。属性魔法は大きく分けて、炎・水・風・土・光・闇の6つの元素に分布している。光と闇は言わずもがな、貴重であるし、使い方を間違えれば、その命を失う事になる。だから、婚約者が亡くなったとしても、その子供として、認知出来る。血液の隠蔽なんて、前世の知識と合わせれば、簡単だし。元々政略結婚だったけど、彼女たちからすれば、恋愛結婚でもあったけど。魔力を掛け合わせれば、過去の記憶を覗くことだって、可能であるからこそ、クソジジイ死ね!って、気持ちが強いよ。誤魔化してはいるが、7歳の俺は、この世界に生まれ堕ちてしまうであろう、弟たちを救うことにした。
そうなんだ。13人のプリンスとは、女狂いのクソジジイの子供たちを示すもの。これは、想い人の面影を探して、何人もの子供たちを作る父親から、救う話。
思ってた以上に長くなりました。すみません。