☆19話 サマーキャンプ 花火☆理沙side
「そろそろ暗くなってきたね…」
すっかり遊びつくした私達は夕食を食べ終えて夜の砂浜にきていた。
今からここで何をするかっていうと…
「よ〜し!じゃぁ花火大会だぁ!!」
達也が持ってきていた花火をすることになったんです。
「やっぱりオレがいっぱい準備してきててよかったやろ?感謝しーや!」
得意気に言ってくる達也はとりあえず無視。
「じゃぁオレから火つけるぞ!」
吉沢くんがさっさと袋をあけて花火を一本とりだした。
「あっ!おい!普通オレからやろ!?」
カチッ。
ライターの火を花火にうつす。
シュー!!
音を立てて花火が勢いよく燃えだした。
「わー!きれい!!」
火花がふきでてそれがいろんな色に変わっていく。
こんな小さな花火でもこんなにきれいなんだ。
「三浦達も火つけろよ。」
「うん!」
美香も花火を取り出して火をつけ始めた。
「よ〜し!私も!」
「あっ!待てや、オレも!」
私と達也も火をつけて暗くて静かな浜辺に花火の明るい光と私達の笑い声が響く。
「おい、吉沢!花火持ったまま追いかけてくるんはやめてくれ!」
「さんざんおまえの分のプリントまでやらされた恨みじゃー!!」
何かよくわからないことをつぶやきながら達也を追いかける吉沢くん。
それから必至で逃げる達也。
それを笑いながら見守る私と美香。
すっごい楽しかった。
けど…
そんな時間がずっと続くわけでもなく…
「あとは線香花火だけか…」
あっという間に全部使いつくしちゃって、残ったのは線香花火だけ。
大体こうやってみんなで花火すると線香花火だけが最後に残っちゃうんだよね…
「よし!じゃぁ誰が一番火を長く持たせられるか競争しようぜ!」
「うん!賛成!」
吉沢くんの提案で私達は一本づつ線香花火を握った。
「いくで?よーい…ドン!」
達也の音頭とともに同時に火をつける。
小さくチロチロと燃え続ける明かり。
さっきまでのわーわーうるさかった時間がウソみたい。
みんな自分の花火が落ちないように必死で息をこらしてる。
よ〜し!
私も負けないぞ!!
ポトッ。
最初に達也の火が落ちた。
「うわ!最悪や…負けたし…」
「ふん!集中力がたりねぇなぁ!見ろ!オレのはまだまだ大丈夫…」
ポトッ。
吉沢くんが得意気に自慢しているうちに吉沢くんの火がおちた。
「はい、おまえも負けー。」
達也がそれを嘲笑う。
残るは私と美香の2人だけ。
よし…
絶対に負けないんだから…
ポトッ。
そのとき美香の火が下におちた。
「わっ…落ちちゃった…」
「やったぁ!私の勝ちだね!」
ポトッ。
そう言った瞬間に火がおちた。
けど、今おちても私の勝ちは勝ちだもん!
「はぁ〜。負けちゃったよ…。でも、これで花火も終わりだね。」
「じゃぁ片付けは一番最初に負けた達也にお願いします!」
「げっ…オレ??」
そう言いながらもしぶしぶ花火の後を広いながら片づけていく達也。
それを見ながら吉沢くんがふと何かを思いついたような顔をして美香の腕を引っ張った。
「なぁ、三浦。多分夜もだべったりするだろうし…夜食とか買いにいこうぜ?」
「えっ…?別にいいけど…理沙達も行く??」
「あっ、うん。」
私が同意すると吉沢くんが首をふった。
「いや、そんなに人数いらねぇし…オレ達だけで行くよ。立川とかは留守番しててくれ。」
「えっ…うん…」
そう言って美香と吉沢くんは近くのコンビニに行ってしまった。
「あれ?吉沢達どこ行ったん??」
花火のゴミ捨てから戻ってきた達也が吉沢くん達が行った方向を見ながら言った。
「ああ、何か夜食買いに行くとか言ってた。私もついてくって言ったらいいって言われて…なんでだろう??」
達也はなぜか少し罰の悪そうな顔をするとため息をついた。
「ほんまにあいつは…」
1人で何かをつぶやきながら頭をかく達也。
「どうしたの?」
聞いてみると達也はなぜか顔をあかくした。
「いや…!なんでもない!」
そしてその場に座り込む。
なんとなく、私もその隣に座った。
「なんか、2人がいないと寂しいね…」
ぼそっとつぶやくと達也がにこっと私に笑いかけた。
「オレな?最初ここに無理やり連れてこられたみたいなこと言ってたけど、ほんまは楽しみにしてたんやで?」
えっ?
でもすっごいしぶってたと思うけど…
「なんで?補習終わってからだから疲れてたんでしょ?」
まぁ、それでも無理やり連れてきたのは私だけどね。
「まぁな。でも、それでも楽しみやった。なんでやと思う??」
ふいの問いかけに一瞬固まってしまう。
なんだかさっきまでの達也とはなんか違う感じ。
なんか…
真剣な感じ??
私が首をふると達也は小さく笑って海を見た。
「おまえと長い時間一緒におれるから。」
ドキッ!
心臓が高く鳴る。
達也は私をドキドキさせる天才だ。
ふいうちでこんなことを言われたらドキドキしてしまうに決まってる。
「補習とかいろいろあっておまえとおる時間が少なかったからなぁ…ちょっとでも長く一緒にいたかったんや。」
「私だって…達也と一緒にいられなかったから寂しかったよ??」
私の方が…
寂しかった。
もっともっと達也と遊びたかったのに。
ずっと達也と一緒にいないととられちゃいそうで不安だったのに。
でも補習だから仕方ないって我慢してたんだよ?
終わってからでも十分会えたのに、達也が疲れてるかもってずっと我慢してたんだよ?
ふわりと体が何かに包まれた。
気がつくと私は達也の腕の中。
「達也…??」
「オレ、おまえが誰かに取られてしまいそうで不安や。」
ぎゅっと私を抱きしめる腕に力が入る。
「ホンマは…吉沢とも…他の男とも一切話して欲しくない…おまえをオレだけのものにしてしまいたい…」
…私だって、同じ。
私だって達也が他の女の子となんて話して欲しくない。
例えそれが美香だって…
「なぁ、理沙。」
じっと私の瞳を覗き込む達也。
少し茶の入った瞳に私が映る。
「キスしても…いい??」
ドキドキと心臓が早鐘のように鳴る。
達也の瞳に囚われて目がそらせない。
達也がすっごい魅力的に思えてきてくらくらしてしまう。
勝手に体が動いて、私はこくりとうなずいていた。
達也の顔が近づいてきて、ぎゅっと目をつぶる。
ビシッ!
音がしたかと思うと額がじんじんとした痛みに襲われた。
「ったぁ〜!!」
目をあけると達也が手ででこぴんの形をつくって笑ってた。
「ドッキリ〜!!びっくりした!?ほんまにキスされると思ったやろ!?」
「思ってないよ!もぅ!」
「めっちゃ顔赤くなってたくせによぅ言うわ…ぶっ!」
思いっきり達也の顔を殴って達也に背を向ける。
…本気で思ってたに決まってるでしょ…??
だってあのとき…
私は、達也とキスしたいって思ってたんだから…
さっきの話…
どこからが本気で、どこからがウソなんだろう…??
『ホンマは…吉沢とも…他の男とも一切話して欲しくない…おまえをオレだけのものにしてしまいたい…』
あの言葉…
本気に聞こえたんだけどなぁ…??
達也は…
本当に私なんかのことを好きなのかな?
思えば思うほど不安になってくる。
私は達也とキスしてみたいって思うほど好きなのに…
達也。
あなたの気持ちはどうなんですか??
途中から変な展開に…
ってか花火のとこちょっとしかないじゃん!
サブタイトルは気にしないでください;




