☆6話 ショック☆理沙side
昼休み。
ざわざわと教室が話声に包まれている中、
私は1人ぼんやりと外の景色を見ていた。
「りーさっ!」
そんな私の肩を美香がポンッと叩く。
「…美香?」
ふりむいて見ると美香がうれしそうに笑っている。
「ねぇねぇ!聞いてよ!すっごくいいことあったんだよ!?」
「いいこと…??」
美香は本当にうれしそうに頬を少し染めながら笑顔で言った。
「私、今日斎藤くんと少ししゃべったんだっ!」
ドキッ!
斎藤の名前を聞くだけで心臓が高鳴った。
同時によくわからない嫉妬心がわいてくる。
「なんてしゃべったの??」
気がつかないうちに怒ったような声をだしていた私。
美香はそんなことには気がつかず笑顔のまま。
「うん!えっとねぇ…勉強してるみたいだったから『がんばってね!』っていったの!」
へぇ…
あいつ、ちゃんと勉強してるんだ…
「そしたらね!斎藤くんが『ありがとう!がんばるわ!』って笑いかけてくれたんだ!」
美香の目はキラキラと輝いている。
…なんだ。
話したってそれだけか…
それにしても…
美香は本当に、斎藤のことが大好きなんだ。
きっと純粋に斎藤に恋してるんだね。
そう思うとズキッと胸が刺すような痛みが襲った。
…ゴメン。
私、美香の恋を応援しているつもりだったのに、
斎藤のことが好きになっちゃったんだ。
今だって…
美香が斎藤と少しでも話したことに嫉妬してた。
美香が斎藤と本当に少ししか話していないことを確認して安心して美香に勝った気でいた私がいた。
斎藤を好きになってもいいことなんて何もないのに…
どうしようもない思いがあふれだすんだ。
「ごめんね…美香。」
「んっ?何が??」
不思議そうに首をかしげる美香。
…美香に、言えるわけがない。
「ううん!なんでもないよ!」
私はにっこりと笑って首をふった。
―――そして放課後。
勉強しようと図書室に行こうと思ったけど、
図書室に行くと斎藤に会ってしまいそうで、
なんとなく会いづらくて、
斎藤と話すとこの気持ちがばれてしまいそうで、
それが怖くって、
斎藤に会わないうちに家に帰ろうと足をはやめた。
早足で生徒玄関をでる。
よかった…
斎藤と会わないですんだ…
なんとなく安心してほっと息をつき足を進める速度をおとした。
そして校門をでようとしたとき…
「立川っ!」
後ろから呼びとめられた。
この声は…
「…斎藤?」
ふりかえるとそこには息をきらして立っている斎藤の姿。
「探しとってんで!今日一回も会ってなかったからな!」
…それは、
私が斎藤のことをさけていたから…
「一緒にかえろか!」
そう言って笑顔を見せてくれる斎藤。
どうしよう。
一緒に帰ったらまずいよね…
美香にばれるかもしれないし…
それに他の女の子達にも…
斎藤と一緒に帰れば他の女の子達が傷つくことになってしまう…
けど、私は…
「うん!いいよ。」
笑顔でうなずいていた。
だって、やっぱり少しでも斎藤と一緒にいたいから。
この気持ちがばれるのは…
…きっと時間の問題だから。
私達はゆっくりと並んで歩いた。
斎藤はにこにこといろいろな話をしてくれる。
その話を聞くのもおもしろかった。
けど、
私にはどうしても聞きたいことがあるんだ。
「…ねぇ、斎藤。」
「ん?なんや?」
…これくらい聞いても、この気持ちはばれないよね…??
「斎藤ってさ、好きな人とかっているの?」
いるわけない。
だって、もしいたら私をおとそうなんてことはしようとしないはず。
けど、
なんとなく不安になって聞いてみた。
だってもしいないんだったら…
私にもチャンスがあるんじゃないかな?って思ったから。
斎藤は意地悪く笑って私を見た。
「おまえやで?」
ドキッ!
胸が高鳴る。
ウソ…冗談だよね??
なんとなく期待をしてしまった。
「…ってのはウソで…おらんな。」
その言葉でズーンとテンションが下がる。
…まぁ、わかってたけどさ。
「…けど、昔はおった。」
「えっ??」
斎藤を見上げるとその顔は少し朱に染まっていた。
「雪乃っていうやつ。いっこ上で幼なじみやってん。」
雪乃…さん。
それが斎藤の昔好きだった人?
「その人ってどんな人だったの?」
斎藤の目が輝いた。
「めっちゃきれいでおもろいやつやった!たよりになったし、ねえちゃんみたいな存在やったんや!」
その人のことを話す斎藤の顔はまるで小さな子供みたいだった。
無邪気で輝く笑顔は美香が斎藤の話をするときと同じ。
直感した。
嗚呼、
斎藤は本気で雪乃さんのことが好きだったんだ。
きっと…今も。
「斎藤は今はその人のこと好きじゃないの?」
斎藤の瞳から輝きが消えた。
「…せやな。好きと…ちゃう。あいつはオレを裏切ったから。」
寂しそうな表情。
私…聞いちゃいけないこと聞いちゃったのかな…??
「あいつだけはオレの中身を見てくれてると思ってた。けど…結局あいつも他のやつらと同じやったんや。」
「斎藤…」
うつむいてしまっていて、斎藤の表情が見えない。
けど、声はふるえていた。
きっと、
雪乃さんは斎藤にとってそれだけ大切で、
裏切られたことはすごいショックなことだったんだ。
「だからオレは決めたんや。もぅオレは女を好きにならん、特別な女をつくらんってな。」
その声は力強くて、本当にそう誓ったんだとわかった。
ズキッ!
胸がしめつけられる。
…私、バカだ。
斎藤に好きな人がいないのには理由があったからなのに…
私にもチャンスがあるなかもなんて…
本当にバカの考え。
けど…
「じゃぁなんで私を惚れさせようなんていいだしたの?」
それもある意味特別なんじゃないの?
斎藤はうつむいていた顔をあげにっこりと私に笑いかける。
「おまえはあいつに似てるねん。だからこんなことしてるんかもしれへん。」
「…そっか。」
じわっと涙があふれでてきた。
その涙を隠そうとうつむいて髪で表情を隠す。
「じゃぁ私、はやく帰らなきゃいけないから。」
「えっ?ちょ、どうしたんや?」
斎藤の言葉も無視して家に向かって早足で歩く。
涙が頬に流れおちた。
昨日といい、今日といい、私はないてばっかだな…。
けど仕方ないよ。
だってわかっちゃったもん。
私は雪乃さんには勝てない。
頭に浮かぶのは、
斎藤の無邪気な笑顔。
悲しそうな顔。
決意のこもった声。
好きな人がいないなんてウソじゃない。
ほら、
斎藤はこんなにもまだ雪乃さんのことが好き。
私のつけいる隙なんて全然ないじゃない。
…雪乃さんがうらやましい。
こんなにも斎藤に思ってもらえるんだから。
雪乃さんはずるいよ。
私はこんなにも斎藤のことを思っているのに…
私は斎藤にこれっぽっちも思ってもらえない。
もぅわけわかんないです…(涙
雪乃さんって誰だよっ!?
まぁその人のことは達也sideで詳しく説明するということで…
意味不明の文章ですいません…




