表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
10/43

★4話 映画★達也side

日曜日になった。


待ち合わせの時間まであと7分。


いつもは友達と遊びにいくときでも10分は遅れるが今日はなんとなく5分まえにつく予定できた。


のんびり鼻歌を歌いながら歩いていると待ち合わせの公園についた。


立川はもぅきてるかなぁ??


まだきてへんと思うけど…


ふと公園のベンチを見ると1人の少女が座っていた。


ん??…あれ、立川と違う!?


めっちゃ早いやん!


なんかオレが遅れたみたいや!


なんとなく慌てて少し早足で立川に近づく。


「おっ!立川!早いなぁ!」


うつむいていた立川は顔をあげて何かを言いかけたが途中で止めた。


そして苦虫をかみつぶしたような顔をする。


…??


あっ!もしかして『遅い!』とか言いたかったんとちゃうか〜??


一応5分前行動やで〜!


ちゅーか立川は何分前にきてたんや?


「今ついたばっかだよ?じゃ、いこっか。」


オレの心を見透かしたように慌てて言い、スタスタと歩いていく。


絶対めっちゃはよきとったな…


なんかしらんけどめっちゃ早足やし…


もしかして…


オレと2人きりで緊張しとるんかっ!?


なんか変にうれしくなった。


その間にもなぜか早足な立川との距離はだんだん大きくなり慌てて隣に並んだ。


なんかしゃべることないかなぁ…?


じっと立川を観察してみる。


そういえば…


当然やけど今日私服やなぁ。


白とピンクで統一してる感じや。


「立川私服めっちゃ可愛いなぁ!」


「えっ!?」


立川の頬がわずかに赤くなった。


お〜お〜!


照れてるんとちゃうか?


こんなん言われるんはなれてないみたいやな!


まぁオレも言うのなれてないけど。


けど立川はうれしそうに笑うと、


「ありがとっ!斎藤もかっこいいよ!」


…??


あれ?


今なんて言った?


オレもかっこいいって??


「ち、違う!今のウソっ!」


立川は気づいたのか慌てて訂正しようとする。


けど、いってもうたなぁ?


もぅ遅いでぇ??


意地悪くにやにやと笑った。


「おお?もしかしてオレの私服で惚れてもうたか??」


「そ、そんなわけないでしょ!!」


立川はてんぱりながらもそっけなく答えるような素振りをした。


いやいや奥さん…


めっちゃてんぱってますよ??(笑


立川は恥ずかしくなってきたのかすぐに話題を変えてきた。


もうちょっとつっこんだろかなと思ったけどかわいそうになってきたから立川のペースにのってやることにする。


そんな感じでいつのまにか映画館に着いた。


「そういえば今日はおまえが好きな映画を見るんやったな??」


「うんっ!」


立川は元気良く首を縦にふって上映時刻表を見にいった。


しばらくそれを見つめて…


「って!えぇ!?」


急にちょっと大きめの声をあげた。


「どないしたんや??」


立川の横から時刻表を覗き込む。


「最悪っ!最悪なのっ!」


立川がこの世の終わりとでも言いたげな顔でうったえてくる。


いや、そんな顔されてもやなぁ…


「だから何が??」


なんで最悪なんかがわからへんのやけど…


「私が見たい映画の今から一番はやい上映時間が6時からなのっ!」


「はぁ!?6時からぁ!?」


6時て…!


めっちゃ遅いやないか!


そんなん時間まだまだあるし家帰るのもめっちゃおそなるし…


そりゃぁみられへんな…


慰めるように立川の肩に手をおいた。


「まっ、どんまいやな。ちなみに何の映画が見たかったんや?」


そういえばまだ教えてもらってなかったな。


「…『八代山幽霊物語』」


「えぇ!?どんなんやねんっ!?」


驚いて思わず後ずさってしまった。


そんなあらかさまに怖そうなやつよう見たいと思うなぁ!?


「けど見られへん時間でよかったかもな。オレそんなんみたないわ…」


オレ怖い話とか嫌いやし…


「いや、見る。」


「はっ?」


もしも〜し、立川さーん。


今信じられへん言葉が聞こえた気しますよ??


「見るったら見るの!」


立川は半場やけくそだった。


「はぁ!?今から何時間あると思ってんねんっ!?」


そんなやけくそになられてもムリなもんはムリやろ!


「すいません。学生2枚で。」


オレがてんぱっているうちに立川は勝手にチケットを買っていた。


「何勝手に買ってるんや!」


買ってもうたらもう見るしかないやんけっ!


「いいから!時間つぶしにいこ!」


立川はオレの腕をぐいぐいと引っ張って引きずっていく。


な、なんでオレから誘ったのに立川のペースになってるんやぁ…


よりにもよって『八代山幽霊物語』を見るために1,000円ださなあかんとは…


…最悪や(ガクッ


立川はオレをひっぱりながらマクドに入って行く。


なるほど…


たしかに時間つぶすにはええかもしれんけど…


オレ昼いっぱい食べたばっかしやからなんも食べられへんねんけど…


立川はおかまいなしでポテトのМとジュースをたのむ。


ここでオレがたのまへんのもあれやから一応ジュースだけたのんでおいた。


「暇だから何かしゃべってよ。」


ぱくぱくとおいしそうにポテトを食べながら立川が言った。


おっ!


このオレになんかしゃべれやって!?


ええで〜!


関西人のしゃべり力見せたる!


というわけでオレはえんえんとしゃべりたおした。


まぁ普通やったらオレのしゃべりテクを使っても少しは会話も止まってまうもんやが…


立川としゃべってたらそんなことは一度もなかった。


話がつきそうになっても立川がフォローするようにしゃべって…


一緒に笑って…


時間も気にせずにしゃべり続けた。


「それでなっ!そこで近所のおばちゃんがやなぁ!」


「うんっ!あ…ちょっと待って??」


立川のケータイの着信音が鳴る。


あ…電話か。


立川はケータイを見てほんの少し止まった。


けどでようとはせずすぐにケータイをカバンの中にしまう。


「誰からやったん??」


立川は少し固まるとにこっと笑った。


「ん?ああ!間違い電話だよ!」


ああ、間違い電話か。


けどで―へんかったのになんでそんなんわかったんやろ?


…なんかでたら都合の悪い相手やったんかな??


たとえば…


あいつ、三浦とか。


「あっ!もぅこんな時間!映画館いこ!」


立川はごまかすように時計を見て立ち上がった。


「おっ!ホンマやっ!急ごか!」


オレも追及はせずに立川に合わせる。


時刻はもう5時。


急いで映画館に向かう。


なんとかぎりぎりで間に合った。


「はぁ〜!なんとか間に合ったぁ!」


立川が息をつきながら腰をおろす。


「めっちゃギリギリやなぁ…っちゅーか結局これ見るんかい!?」


なんか結局オレ流されてるやんっ!


「いいじゃんいいじゃん♪」


いや…


ええことないで…?


小さくつっこんでいる間にも映画は始まっていた。


内容はホラー映画には定番な物。


山に迷い込んだ登山客が霊のせいで山からでられへんようになって…って感じや。


どうしよ…


オレ以外に怖がりやからなぁ…


めっちゃおびえてまうかも。


けど見ているうちにそんなことは思わなくなってきた。


だってめっちゃしょーもないからな。


一言でいえば子供騙しって感じや。


それやのに中盤らへんの登山客が次々と消えていくとこで立川に変化が現れ始めた。


急に顔が青ざめてカタカタと震えだす。


「怖い…よぉ…」


しまいにはそうつぶやきだした。


もしかしてこれで怖がっとんのか…??


めっちゃ怖がりやん!


ちゅーか怖いんやったら見んなよっ!


はぁ…と大きなため息をついた。


そしてそっと震える立川の手を握る。


驚いたのか立川がオレの方を見た。


「オレがおるから安心しーや。」


にこっとほほえむ。


暗がりでよくわからんかったが立川の顔が赤く染まったような気がした。


けど、立川の手の震えはおさまった。


おお、なんかしらんけど安心したみたいやな。


良かったわ。


それから映画が終わるまでオレはずっと立川の手を握ってた。


映画が終わり部屋が明るくなって立川がどっと大きなため息をついた。


「はぁ…終わった…」


「ったく…途中で本気でおびえ出すからびっくりするわ。」


ホンマ横で震えられたらめっちゃ焦るからな?


オレの気持ちわかっとったんか?ホンマにっ!


「だって怖かったんだもん…」


ドキッ!


すねるようにつぶやく立川を見て思わず心臓の音が大きくなった。


…なんか、可愛いやん。


そのまま席を立とうとする立川。


「あっ…手…」


まだ握ったままの手を見て立川は慌ててそれを離そうとする。


オレはそれを拒むように立川の手を握り締めた。


「外は夜やで?また怖なるやろうから家つくまでつないどったるわ。」


また震えだされても困るしな。


「えっ!で、でも…」


立川は何か反論しようとしたのか口を開いたが結局うつむきながら答えた。


「…ありがとう。」


「ええよ。」


オレは苦笑しながら答える。


外はもう真っ暗になっていた。


もぅ…


だいぶ暗いなぁ。


ホンマに幽霊でそうやわ…


とりあえず待ち合わせの公園まで一緒に行くことになった。


さぁ!トーキングタイムや!


待ってましたと言わんばかりに立川に話題をふる。


けど立川はうなずいたり小さく笑うしかしなくなった。


…??


何?この空気…


なんか調子狂うねんけど…


そんな感じで歩いているといつのまにか公園についていた。


「じゃ、また明日ね。」


「おおっ!じゃぁな!」


手をふって立川の手をはなした。


帰ろうとして立川がその場から動かないことに気づく。


どうしたんやろう…?と思って見てみると、


立川は自分の左手…さっきまでオレとつないでいた手を見てかたまってた。


それを見て小さく笑う。


「なんや?やっぱ1人で帰るんは怖いんか?」


「ち、違うよ!」


慌てて否定する立川。


そのすきに左手をぎゅっと握った。


「しゃーない。家まで送ったろか!」


「えっ!で、でも…」


「ええから!」


とまどう立川の手を引っ張る。


「…ゴメン。ありがとね。」


立川は頬を赤らめながら言った。


「これでオレを好きになってくれたら早くも目標達成やけどなー!」


オレは笑いながら言う。


立川の表情が変った。


何かにおしつぶされるかのような表情。


そんな表情の変化に気が付きながら、無視した。


核心したことがある。


立川は今オレのことを好きになりかけてるやろ。


今日の後半からの様子でわかった。


もし立川がオレのことを好きになったって言ってきたらどうする?


そうなったら…


オレはためらいなく立川から離れる。


他の取りまき達と同じ扱いをする。


それで立川がどれだけ傷つこうがオレは知らん。


オレはあの日…


決めたから。


必要以上に女とかかわらんって。


特別な女をつくらんって。


もう2度と…


オレは誰も好きになることはない。

達也sideでちらほらでてきてる重い話。

一応達也には昔何かあったって設定です。

一体何があったんでしょーねー?

まだ決めてないのです(汗

ちなみに!

『八代山幽霊物語』って何…??

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ