平成24年⑤
次の日は大教室で授業があった。沼山と飯田と斎藤と僕で授業が始まるまで座って待っていた。
飯田が机に頬をつきながら、
「4人とも童○だったんだって、奇遇だねぇ」
と言った。
「僕は斎藤くん見た目がこんな感じだから
何回もやったことあるのかなって。」
「いや、沼山、見た目で判断しちゃいけねぇ。俺はこんな金髪だけど。経験がない。そして、大学生になったら、純粋にしたい!なぁ高瀬?」
「いや、斎藤くん。純粋の使い方間違ってるよ!したい!と言ってる時点で純粋もピュアもないから!」
僕の左隣りにいた女が僕らの方見て
「あの、朝からくだらない話しやめてもらえます?そーいうの、人があまりいない時に言った方がいいと思いますよ。」
僕は咄嗟に
「すみません。気をつけます。」
と頭の後ろを掻きながら謝った。
すると、沼山は
「あ!タコス屋さんの店員さんじゃん!」
と言った。
タコス屋さんの店員?
あ、あの時下ネタを話していたら、閉店の時間ですと言ってきた店員さんか。
その女はブラシで髪をとかしながら
「どこでも下品なお話しをしてるんですね。大学生にもなって。」
とひっそりと聞こえる感じで言ってきた。
髪の毛は艶々で少しの乱れができたら、即座に直しそうな感じがする。ここまでストレートに艶を出すには、そうとう時間を掛けているんだろう。
斎藤が
「あ、すみません。3人がうるさくて。お姉さん、けっこう髪の手入れしてますね!いいっすね!」とにこやかに言った。
「あーどーも。」
と軽く返されて、斎藤はつまらなそうな顔をした。
僕らは、なんかクールで面倒くさそうな人!って満場一致で思っただろう。
「エミリ〜!おはよう!もう、男の子の友達できたの?」
その女の隣に、毛先をゆるっと巻いた、ヒラヒラのスカートを履いたややぶりっ子?ぽく見える女が椅子に座った。
「いや、違うよ。なんかさっきから童○、童○、とか言っててうるさいからさ。恥ずかしいから
言わない方がいいですよってアドバイスしてるんの。」
僕らは全員ムッとした。
「え〜エミリ〜男の子にアドバイスって!さすがだね!だってはじめてが高2の、」
「ちょっ!さゆ!やめて!もう!」
斎藤が
「エミリーさんそういうの好きじゃん!」
沼山が
「男も女も変わらないんだねぇ」
飯田が
「へぇ〜なんか勉強になるなぁ」
僕は3人に、
「やめなって。エミリーさん顔赤くなっるし。やめなって!」
エミリーが
「いや、あんたがデリカシーないよ。顔赤くなってるってそんな報告しなくていいです!」
さゆが
「なんか、楽そうだねぇ」
とニヤニヤしながら答えた。
「そこ!うるさいぞ!!授業始まってるんだ!
静かにしなさい!!」
と先生がマイク越しに注意した。
僕らは真顔になった。
エミリーが僕らに向かって
「もぉ、怒られたじゃない。」
と言ってきたので
僕は
「お互い様だろ。」
と笑って返した。
「あと、私のこと何も知らないのにエミリーって呼ばないで」
「あ、ごめん。エミリーって馴れ馴れしかったね。ごめん。エミリー」
と僕は謝った。
「だから!」
先生が僕たちのことを睨んで来たので、一斉何も言葉を発しないようにした。
授業終わりにさゆがみんなでお昼ご飯を食べようと提案したので、学食に行った。
エミリーが
「男子全員うどんとかやば!」
と僕らに向かって言ってきた。
斎藤が、ヘラヘラ笑いながら
「俺らは金欠なんよ!なぁ高瀬?」
「まぁ僕も一人暮らしだしね。節約だよね。」
エミリーこと、橋本絵美は都内で実家から通っており、僕と沼山が行ったタコス屋さんで高校の時からバイトしてるらしい。高校も渋谷にあったので、渋谷はそうとう詳しいらしい。
隣のぶりっ子風のさゆという子は、狭山沙優と言い、埼玉の狭山市にある実家から通っている。
苗字が狭山なので、狭山の狭山と言われるのがムカつくらしい。
この二人は高校の同級生だ。
僕はこの5人と大学生活を過ごすことが多くなった。




